2026.10.16

PPC広告の費用の仕組み|クリック単価が決まる要素と種類別の予算の考え方

PPC広告の費用を見積もろうとクリック単価の相場を調べても、業種やキーワードによって大きく違い、自社の予算の根拠にはなりにくいものです。同じキーワードでも、広告主ごとに払っているクリック単価が違うことがあり、相場の数字だけでは費用の見通しが立ちません。

マーケティング支援

目次

PPC広告の費用を見通すには、相場を追うより、1回のクリックの費用がどんな要素で決まるのかを理解し、自社が動かせる要素を押さえることが近道です。クリック単価は、入札単価だけで決まるのではなく、広告の品質や検索の状況によっても変わります。

ここでは、PPC広告とは何かを整理したうえで、クリック単価が決まる仕組み、自社で動かせる要素、検索広告やショッピング広告、ディスプレイ広告、SNS広告といった種類ごとの費用の考え方、予算の組み方までを、Google 広告のヘルプの説明をもとに解説します。

広告の費用を集客全体の配分から考える段階で、malnaのマーケティング支援にご相談いただけます。

PPC広告とは、クリックされたときに費用が発生する広告です

PPC広告とは、Pay Per Clickの略で、広告が表示されただけでは費用がかからず、クリックされたときに費用が発生する広告の総称です。検索結果に表示される検索広告が代表的ですが、ショッピング広告やディスプレイ広告、SNS広告にも、クリックに応じて費用を払う課金の方式があります。

Google 広告のヘルプでは、クリック単価制では、ユーザーが実際に広告をクリックしてサイトにアクセスした場合のみ料金が発生すると説明されています。

参考:Google 広告 ヘルプ|単価設定の基礎

PPC広告のうち検索広告(リスティング広告)の費用の相場と予算の決め方は、次の記事で解説しています。ここでは、クリック単価が決まる仕組みと、広告の種類ごとの費用の考え方に絞ります。

関連記事:【2025年最新版】リスティング広告の費用相場と予算の決め方

PPC広告の媒体ごとの課金の仕組みと最低出稿額

検索広告を出せる媒体のうち、Google 広告、Microsoft 広告、LINEヤフー広告 検索広告は、いずれもクリックされたときに費用が発生します。

LINEヤフー広告 検索広告は、2026年4月1日に名称が変わった広告で、表に旧称を併記しています。

媒体課金の仕組み最低出稿額と予算
Google 広告クリック単価制では、広告がクリックされるごとに支払う費用は自由に設定でき、1か月の請求は1日の平均予算の30.4倍が上限
Microsoft 広告多くの入札戦略がクリック基準で、クリックされたときだけ支払う米ドルの場合、1日の最低予算と最低入札単価はどちらも0.05米ドル
LINEヤフー広告 検索広告(旧 Yahoo!広告 検索広告)広告がクリックされると料金が発生する最低出稿金額と初期費用はなく、予算は自由に設定できる

表の内容は、2026年10月12日に各媒体の公式ヘルプと料金ガイドで確かめたものです。

Google 広告は、1日の費用が1日の平均予算の2倍を超えることはないと説明しています。

Microsoft 広告の通貨の一覧では、米ドルの場合の月の最低予算を5.00米ドルと記しています。

Microsoft 広告の通貨の一覧には、2026年10月12日の時点で日本円の行がないため、日本円での最低額は管理画面で確かめます。

LINEヤフー広告の料金ガイドは、最低出稿金額の設定がないため、1日数千円の予算で始められると説明しています。

参考:Google 広告|予算を管理してビジネスを成長させる(2026年10月12日取得)

参考:Google 広告 ヘルプ|入札単価と予算の設定(2026年10月12日取得)

参考:Microsoft Advertising ヘルプ|Discover your budget options(2026年10月12日取得)

参考:Microsoft Learn|Microsoft Advertising 通貨(2026年10月12日取得)

参考:LINEヤフー for Business|はじめてのLINEヤフー広告 検索広告 料金ガイド(2026年4月時点の情報)(2026年10月12日取得)

参考:LINEヤフー for Business|「LINEヤフー広告」プラットフォーム統合リリースについて(2026年10月12日取得)

クリック単価は、オークションで毎回決まります

PPC広告のクリック単価は、決まった価格表があるわけではなく、広告が表示される機会ごとに行われるオークションで決まります。同じキーワードでも、時間帯や検索した人、競合の状況によって、1回のクリックの費用は変わります。

Google 広告のヘルプでは、検索結果やブログ、ニュースサイトなどのページで広告スペースが空くたびに毎回オークションが行われ、その時点でそのスペースに表示される広告が決まると説明されています。

広告ランクが、掲載と掲載の位置を決める

オークションで広告が掲載されるかどうかと、掲載される位置を決めるのが、広告ランクです。Google 広告のヘルプでは、広告ランクは、広告が掲載可能かどうか、掲載可能な場合に他の広告主の広告と比較して、検索結果ページでの掲載位置を決定するために使用される数値と説明されています。

広告ランクは、オークションのたびに新たに算出されます。そのため、同じ広告でも、オークションごとに掲載の位置やクリック単価が変わります。

参考:Google 広告 ヘルプ|広告ランク: 定義

実際に払うのは、上限より低い金額のことが多い

広告主は、1回のクリックに払ってよい上限の金額(上限クリック単価)を設定します。Google 広告のヘルプでは、実際のクリック単価は、1回のクリックに対して請求される最終的な金額で、上限クリック単価を下回ることがほとんどだと説明されています。広告ランクの下限値を満たし、かつ掲載順位が1つ下の競合の広告ランクを上回るために、最低限必要な金額のみが請求されるためです。

ただし、ヘルプでは、入札単価の調整を設定している場合などは、設定した上限を超えることもあると説明されています。

参考:Google 広告 ヘルプ|実際のクリック単価(CPC)

広告ランクを決める6つの要素

Google 広告のヘルプでは、広告ランクを決める要素として、入札単価、広告とランディングページの品質、広告ランクの下限値、オークションの競争力、検索のコンテキスト、アセットやその他の広告フォーマットの見込まれる効果が挙げられています。このうち、自社で動かせる要素と、動かせない要素を分けて考えると、費用を抑える手が見えてきます。

要素内容自社で動かせるか
入札単価1回のクリックに払ってよい上限動かせる
広告とランディングページの品質広告の関連性、クリック率、ページの利便性動かせる
広告ランクの下限値掲載されるために必要な最低ライン動かせない
オークションの競争力同じ機会を競う他の広告の状況動かせない
検索のコンテキスト検索した人の所在地、デバイス、時刻、検索語句など配信の設定で一部選べる
アセットなどの見込まれる効果広告に添える情報の関連性や視認性動かせる

入札単価

入札単価は、自社が1回のクリックに払ってよいと考える上限の金額です。入札単価を上げれば掲載されやすくなりますが、それだけでは費用が上がるだけで、成果が上がるとは限りません。入札単価は、許容できるクリック単価の計算をもとに決めます。

広告とランディングページの品質

広告が検索した人の意図にどれだけ合っているか、クリックされる見込みがどれだけあるか、クリックした先のページが役に立つかといった品質は、自社の工夫で高められる要素です。品質を高めれば、同じ入札単価でも広告ランクが上がり、費用を抑えながら掲載されやすくなります。広告文、キーワード、クリックした先のページの3つの内容をそろえることが、品質を高める出発点です。

広告ランクの下限値とオークションの競争力

掲載されるために必要な最低ラインと、同じ機会を競う他の広告の状況は、自社では動かせません。動かせない要素に振り回されないよう、動かせる要素の改善に時間を使います。競争の激しいキーワードほど、掲載に必要な費用は上がります。

検索のコンテキスト

検索した人の所在地、使っているデバイス、検索した時刻、検索語句などの状況です。状況そのものは動かせませんが、広告を表示する地域や時間帯、デバイスを配信の設定で選ぶことで、費用をかける機会を絞れます。

アセットなどの見込まれる効果

広告に添える追加の情報(アセット)が、関連性やクリック率、検索結果での見えやすさにどれだけ効くかも、広告ランクの要素に含まれます。電話番号やサイト内のリンクなど、使えるアセットを整えておくことも、自社で動かせる工夫です。

広告ランクを決める6つの要素を、自社で動かせるものと動かせないものに分けた図

品質スコアで、自社の広告の品質を確かめる

自社の広告の品質がほかの広告主と比べてどうかは、Google 広告の品質スコアで確かめられます。品質スコアは、推定クリック率、広告の関連性、ランディングページの利便性の3つの要素から、1〜10の数値で示されます。

Google 広告のヘルプでは、品質スコアは、他の広告主と比べた広告の品質の目安をスコアで表示する診断ツールで、広告オークションにおける評価材料にはなっていないと説明されています。品質スコアそのものが費用を決めるのではなく、品質の弱いところを見つけて直すための目安として使います。

要素意味改善の方向
推定クリック率広告が表示されたときにクリックされる可能性検索した人の言葉に合わせた広告文にする
広告の関連性広告が検索の意図と一致する度合いキーワードと広告文、ページの内容をそろえる
ランディングページの利便性クリックした先のページの関連性と有用性広告で約束した内容にすぐ答えるページにする

参考:Google 広告 ヘルプ|検索キャンペーンの品質スコアについて

種類ごとに、PPC広告の費用の考え方は変わります

PPC広告は、どこに表示される広告かによって、クリックの重みと費用の考え方が変わります。検索広告は探している人のクリック、ショッピング広告は商品を見比べている人のクリック、ディスプレイ広告やSNS広告はまだ探していない人のクリックで、同じ1回のクリックでも、購入や問い合わせまでの距離が違います。

種類表示される場所クリックした人の状態費用の考え方
検索広告検索結果すでに探している成果に近いクリック。競争の激しい語は単価が上がる
ショッピング広告検索結果、ショッピングのタブ商品を見比べている商品の価格や画像も含めて比べられたうえでのクリック
ディスプレイ広告Webサイトやアプリの広告枠まだ探していない人が中心認知や再訪を目的に、クリック以外の指標とあわせて見る
SNS広告SNSの配信面まだ探していない人が中心素材の制作費も含めて見る

検索広告は、成果に近いクリックに費用を払う

検索広告のクリックは、すでに商品やサービスを探している人のクリックです。問い合わせや購入につながる割合が高くなりやすい分、競争も激しく、成約1件の価値が大きい業種のキーワードほど、クリック単価が上がる傾向があります。

ショッピング広告は、商品の比較を前提に考える

ショッピング広告は、検索結果やショッピングのタブに、商品の画像と価格が表示される広告です。Google 広告のヘルプでは、ショッピングキャンペーンは Merchant Center の商品データを使い、小売の商品の販売に対応すると説明されています。クリックした人は、ほかの商品と価格や見た目を比べたうえでクリックしているため、商品の価格と見せ方が、クリックされるかどうかを左右します。

参考:Google 広告 ヘルプ|適切なキャンペーン タイプを選択する

ディスプレイ広告とSNS広告は、クリック以外の役割も見る

ディスプレイ広告やSNS広告は、まだ探していない人に知ってもらう役割を担います。クリックに対して費用を払う課金の方式を選んでも、クリックした人がすぐに購入や問い合わせをするとは限りません。後からの検索や再訪も含めて、費用の効果を見ます。SNS広告の場合は、画像や動画の素材の制作費も、クリックの費用とあわせて見積もります。

PPC広告の種類ごとに、クリックした人の状態を示した図

PPC広告の予算は、成果1件の上限から逆算します

PPC広告の予算は、1件の成果に使える費用の上限から逆算して決めます。クリック単価の相場から予算を決めると、クリックは集まっても成果につながらない、という事態が起きやすくなります。

手順1|1件の成果に使える費用の上限を決める

問い合わせや購入1件から見込める売上や利益をもとに、1件の成果に使える広告費の上限を決めます。BtoBのように問い合わせのすべてが契約にならない場合は、契約に至る割合も踏まえて上限を決めます。上限が決まれば、配信の途中で続けるか止めるかを判断できます。上限は社内で合意し、記録に残しておきます。

手順2|クリックが成果になる割合を見込む

クリックした人のうち、どれだけが問い合わせや購入に至るかの割合を見込みます。自社サイトのアクセス解析で、これまでの訪問者のうち問い合わせに至った割合がわかれば、最初の見込みの参考になります。初めて出稿する場合は見込みが立たないため、最初の検証の期間で実際の割合を確かめます。

手順3|許容できるクリック単価を出す

1件の成果の上限に、クリックが成果になる割合を掛けると、許容できるクリック単価の目安が出ます。たとえば、1件の上限が1万円で、クリックの2%が成果になるなら、許容できるクリック単価の目安は200円です。この数字は計算の例で、実際の上限と割合は自社の数字で計算します。

手順4|必要な成果の数から、月の予算を出す

1か月に必要な成果の数に、1件の上限を掛けると、月の広告費の目安が出ます。Google 広告では1日の平均予算を設定し、ヘルプでは、1か月の予算を算出する場合は1日の予算に30.4を掛けると説明されています。

参考:Google 広告 ヘルプ|入札単価と予算の設定

PPC広告の費用を公開データで見る目安

PPC広告の金額の目安は、媒体が公開する予算の計算例と、調査会社が公開するクリック単価の平均で確かめられます。

  • 媒体の料金ガイドが示す予算の計算例
  • 調査会社が公開するクリック単価の平均

媒体の料金ガイドが示す予算の計算例

LINEヤフー広告 検索広告の料金ガイド(2026年4月時点の情報)は、顧客獲得単価に獲得したい成果数を掛けて、広告予算の目安を出す例を示しています。

料金ガイドの例顧客獲得単価と成果数広告予算の目安
整体・整骨院・エステの予約3,000円×10件30,000円
小売店の赤ワインの販売1,000円×50本50,000円
塾・予備校の無料体験の申し込み5,000円×20人100,000円

同じ料金ガイドは、1か月の予算6万円を30日で割り、1日の予算を2,000円とする計算例も示しています。

1日に20回のクリックを見込む場合、1回のクリックに払う上限は100円になるという計算です。

調査会社が公開するクリック単価の平均

米国のWordStream by LocaliQは、検索広告の業種別の平均クリック単価を公開しています。

集計の元は、同社の顧客のGoogle 広告とMicrosoft 広告のキャンペーンのデータです。

「2026 Search Advertising Benchmarks」(2026年6月1日更新)では、全業種の平均クリック単価は5.42米ドルです。

業種(調査での区分)平均クリック単価
全業種5.42米ドル
法律サービス(Attorneys & Legal Services)9.87米ドル
法人向けサービス(Business Services)5.87米ドル
芸術・エンターテインメント(Arts & Entertainment)1.63米ドル

調査の中では、法律サービスの単価が最も高く、芸術・エンターテインメントの単価が最も低い結果です。

米国の広告主のデータで、日本の媒体や日本円の単価とは条件が違うため、業種による単価の差の大きさを知る目安として使います。

参考:LINEヤフー for Business|はじめてのLINEヤフー広告 検索広告 料金ガイド(2026年4月時点の情報)(2026年10月12日取得)

参考:LocaliQ|2026 Search Advertising Benchmarks(2026年10月12日取得)

クリック単価を抑える5つの工夫

PPC広告のクリック単価は、広告の品質を高める、キーワードを具体的にする、関係の薄い検索を外す、配信の地域や時間帯を絞る、アセットを整える、の5つの工夫で抑えられます。いずれも、広告ランクを決める要素のうち、自社で動かせるものに働きかける工夫です。

広告の品質を高める

検索した人の言葉に合わせた広告文にし、クリックした先のページで、広告で約束した内容にすぐ答えるようにします。品質が高まれば、同じ入札単価でも掲載されやすくなります。

キーワードを具体的にする

一般的な語ほど競争が激しく、クリック単価も上がりがちです。商品名や用途、地域を組み合わせた具体的な語に広告を出すと、競争を避けながら、成果に近い人のクリックを集められます。

関係の薄い検索を外す

広告が表示された実際の検索語句を確かめ、自社の商品と関係の薄い語を除外キーワードに加えます。関係の薄いクリックに払う費用を減らせます。

配信の地域や時間帯を絞る

来店できる地域だけに配信する、問い合わせに対応できる時間帯に絞る、といった設定で、成果につながりにくい機会への配信を減らします。絞り込みすぎると届く人が減るため、成果の数を見ながら調整します。

アセットを整える

電話番号、サイト内のリンク、住所など、使えるアセットを整えておくと、広告の見えやすさとクリックのされやすさに効きます。アセットの内容は、営業時間や連絡先が変わったときに合わせて直します。使っていないアセットがないかも、月に1回見直します。

PPC広告のクリック単価を抑える5つの工夫を並べたチェックリストの図

無駄なクリックを減らす、検索語句と除外キーワード

PPC広告の費用の中には、自社の商品と関係の薄い検索から生まれたクリックが含まれていることがあります。実際に広告が表示された検索を確かめ、関係の薄い検索を広告の対象から外すことが、費用を抑える基本の作業です。

検索語句レポートで、実際の検索を確かめる

Google 広告のヘルプでは、検索語句レポートについて、広告の表示につながった検索語句と、その掲載結果のデータを詳しく確認できると説明されています。設定したキーワードと、実際に検索された語句は一致しないことがあるため、定期的に確かめます。

参考:Google 広告 ヘルプ|検索語句レポートについて

関係の薄い検索は、除外キーワードに加える

ヘルプでは、除外キーワードの目的を、特定の検索語句を広告の表示対象から除外して、商品やサービスに関連するキーワードを検索したユーザーのみに広告を表示することと説明しています。例として、眼鏡を販売する会社が「水中眼鏡」や「双眼鏡」を除外する場合が紹介されています。

参考:Google 広告 ヘルプ|除外キーワードについて

マーケティング支援

地域や時間帯を絞って、費用をかける機会を選ぶ

PPC広告の費用は、広告を表示する地域や時間帯を絞ることで、成果につながりやすい機会に集中させられます。検索のコンテキストそのものは動かせませんが、どの状況で広告を出すかは選べます。

Google 広告のヘルプでは、国、国内の特定の場所、特定の地点を中心とする半径の範囲などを、広告を表示する地域として設定できると説明されています。店舗を持つ会社が来店できる範囲に絞る、対応できる地域だけに配信する、といった使い方ができます。

時間帯も、問い合わせの電話に対応できる時間に絞る、成果の出やすい曜日に予算を寄せる、といった調整で、費用をかける機会を選べます。

参考:Google 広告 ヘルプ|広告の対象地域を設定する

BtoBとBtoCで、PPC広告の費用の考え方は変わります

PPC広告の費用の考え方は、BtoBとBtoCで変わります。BtoCは購入までの距離が短く、購入1件あたりの費用で判断しやすい一方、BtoBは成果が商談や受注として表れるまでに時間がかかり、問い合わせの先まで追って判断する必要があります。

BtoCは、購入1件あたりの費用で判断する

BtoCの商材は、検索してから購入するまでが短いものが多くあります。購入1件あたりの費用を上限と比べれば、キーワードや広告ごとに続けるかどうかを判断できます。再購入まで見込める商材では、初回の購入の費用だけでなく、その後の売上も含めて上限を考えられます。

BtoBは、商談につながったかまで追う

BtoBの商材は、検索してから契約までに時間がかかり、問い合わせや資料請求のすべてが商談になるわけではありません。キーワードごとに、問い合わせが商談や受注にどれだけつながったかを営業部門と共有し、商談1件あたりの費用で判断します。

BtoBは検索の量が少ないことも見込む

法人向けの専門的な商材では、検索される量そのものが少ないことがあります。検索広告で届かない分は、資料やセミナーの案内をディスプレイ広告やSNS広告で届けるなど、ほかの種類の広告と組み合わせて補います。予算をかけても届くクリックの数に上限があるため、検索広告だけで必要な成果の数をまかなえるかを、最初に見込んでおきます。

PPC広告を外部に頼むときの費用

PPC広告の運用を外部に頼む場合は、媒体に払う広告費に加えて、運用を頼む費用がかかります。費用の計算の仕方は、広告費に対する割合、月額の固定、成果に応じた報酬など、依頼先によって違うため、契約の前に確かめます。

計算の仕方で、広告費を増やしたときの費用の増え方が変わる

広告費に対する割合で決まる場合は、広告費を増やすほど運用の費用も増えます。月額の固定の場合は、広告費を増やしても運用の費用は変わりません。予算を増やす予定がある場合は、計算の仕方による違いを見込んでおきます。

含まれる作業を確かめる

キーワードの選定、広告文の作成、入札の調整、検索語句の確認と除外、報告など、どこまでの作業が費用に含まれるかを確かめます。受け皿となるページの改善や、計測の設定が含まれるかも見ておきます。

PPC広告の運用を頼む先の選び方は、次の記事で紹介しています。

関連記事:PPC広告運用代行おすすめ15選!失敗しない代理店の選び方

費用の記録と、予算の見直し

PPC広告の費用は、キーワードや広告ごとのクリック単価と成果1件あたりの費用を、月ごとに記録して見直します。記録があれば、どこに予算を寄せ、どこを止めるべきかを、数字をもとに判断できます。

月ごとに、キーワードごとの費用を見る

成果につながっているキーワードと、費用がかかっているのに成果のないキーワードを分けて確かめます。成果のないキーワードは入札単価を下げるか止め、成果の出ているキーワードに予算を寄せます。

クリック単価の変化に気づく

同じキーワードでも、競合の増加や時期によって、クリック単価が変わります。前の年の同じ時期の単価と比べると、季節による変化かどうかを見分けやすくなります。月ごとの記録で単価の変化に気づいたら、成果1件あたりの費用が上限に収まっているかを確かめ、必要なら入札や配信の設定を見直します。

クリック単価が上がりやすい3つの場面

PPC広告のクリック単価は、一般的な語に広告を出すとき、競合が集まる時期、成約1件の価値が大きい業種の3つの場面で上がりやすくなります。こうした場面を知っておくと、予算を組むときに単価の変動を見込めます。

一般的な語に広告を出すとき

商品のカテゴリの名前のような一般的な語は、多くの広告主が狙うため、競争が激しくなります。検討の段階が浅い人の検索も多く含まれるため、クリック単価が高いうえに、成果に至る割合が低くなることもあります。

競合が集まる時期

季節の需要が高まる時期や、セールの時期などは、同じ機会を狙う広告主が増え、オークションの競争が激しくなります。こうした時期は、同じ入札単価でも掲載されにくくなるか、クリック単価が上がります。

成約1件の価値が大きい業種

1件の契約の金額が大きい業種では、広告主が1回のクリックに払える金額も大きくなるため、クリック単価が高くなる傾向があります。こうした業種では、具体的な語や地域の語に絞って競争を避ける工夫の効果が大きくなります。

初めて出稿するときの検証の進め方

PPC広告を初めて出稿するときは、クリックが成果になる割合や、実際のクリック単価がわからないため、最初の数週間を検証の期間と位置づけます。検証の期間に、計算の前提となる数字を自社の実績で確かめます。

少数のキーワードから始める

最初は、成果に近いと考えられる具体的なキーワードに絞って始めます。商品名、悩みの名前、比較や料金を含む語など、検討の進んだ人が使う語から選びます。多くのキーワードに予算を分けると、どのキーワードが成果につながるのかを判断できるだけのクリックが集まりません。

計測を整えてから配信する

問い合わせや購入を計測できる状態にしてから配信を始めます。計測が正しく動いているかは、配信の前に自分で問い合わせのテストをして確かめます。計測ができていないと、クリックが成果になる割合を確かめられず、予算の計算の前提が立ちません。

期間の終わりに、前提の数字を置き換える

検証の期間が終わったら、実際のクリック単価と、クリックが成果になる割合を確かめ、予算の計算の前提を自社の実績に置き換えます。そのうえで、キーワードを広げるか、予算を増やすかを判断します。

広告費のほかにかかる費用も見込む

PPC広告の費用は、媒体に払う広告費だけではありません。受け皿となるページの準備、計測の設定、広告文の作成と見直しにかかる社内の時間も、費用として見込みます。

広告をクリックした人が訪れるページが、広告の内容に合っていなければ、クリックに払った費用が成果になりません。ページの改善や計測の設定を外部に頼む場合は、その費用も予算に含めます。社内で行う場合も、担当者の時間を見積もっておきます。

費用対効果は、クリックの先まで見ます

PPC広告の費用対効果は、クリック単価の高い低いだけでなく、クリックした人がどれだけ成果に至ったかまで見て判断します。クリック単価が低くても、成果に至らないクリックばかりなら、費用対効果は悪くなります。

成果1件あたりの費用で比べる

キーワードや広告ごとに、クリック単価ではなく、成果1件あたりの費用で比べます。比べる期間をそろえ、クリックの数が少なすぎるキーワードは、判断をもう少し先に延ばします。クリック単価が高いキーワードでも、成果に至る割合が高ければ、1件あたりの費用は低くなることがあります。

費用対効果の見方を、別の記事でも確かめる

リスティング広告の費用対効果の考え方は、次の記事でも解説しています。

関連記事:リスティング広告の費用対効果は?メリットや対策を解説

よくある質問

PPC広告の費用はいくらから始められますか

Google 広告では、1日の平均予算を自社で設定して始められます。月の費用は、1日の平均予算に30.4を掛けた額が目安です。ただし、予算が少ないと成果を判断できるだけのクリックが集まるまで時間がかかるため、1件の成果の上限と必要な成果の数から予算を逆算して決めます。

クリック単価は、入札単価を上げれば上がりますか

入札単価は、1回のクリックに払ってよい上限の金額です。Google 広告のヘルプでは、実際のクリック単価は上限を下回ることがほとんどで、掲載に最低限必要な金額のみが請求されると説明されています。広告の品質を高めれば、同じ入札単価でも掲載されやすくなります。

品質スコアを上げると、費用は下がりますか

品質スコアそのものは、広告オークションの評価材料ではなく、広告の品質を確かめるための診断ツールです。ただし、品質スコアで弱いとわかった要素(クリックされる見込み、関連性、ページの利便性)を直すことは、広告ランクを決める広告の品質を高めることにつながります。

PPC広告とSNS広告の費用は、どう違いますか

どちらもクリックに対して費用を払う方式を選べますが、クリックした人の状態が違います。検索広告のクリックは探している人のクリックで成果に近く、SNS広告のクリックはまだ探していない人のクリックが中心です。SNS広告は、素材の制作費も含めて費用を見ます。

まとめ

PPC広告の費用は、広告が表示される機会ごとのオークションで決まります。掲載と掲載の位置を決めるのは広告ランクで、入札単価、広告とページの品質、下限値、競争力、検索のコンテキスト、アセットの見込まれる効果で決まり、実際に払うのは上限より低い金額のことがほとんどです。

予算は、1件の成果の上限とクリックが成果になる割合から逆算し、費用は自社で動かせる要素、特に広告の品質とキーワードの選び方で抑えます。次にやることは、自社の1件の成果の上限を決め、許容できるクリック単価を計算することです。

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malnaブログ編集部

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