2026.08.14
SEOの始め方を5ステップで解説|Google公式に沿う最初の90日の設計図
自社サイトの検索流入を増やしたい。そう考えて調べ始めると、タイトルタグの書き方、内部リンク、表示速度、キーワード選定と、やるべきことの名前だけが次々に出てきます。
目次
しかし何もない状態から手を動かす人にとって本当の壁は、施策の中身ではなく順番です。計測環境がないまま記事を増やしても効果を読めませんし、目的を決めないまま改修に入ると、どこで満足すればよいのかが決まりません。本記事では、SEOを立ち上げるときに決める順番を5つのステップに分け、Search ConsoleとGA4の初期設定、直す箇所の優先順位、最初の90日の進め方、そして次に進んでよいと判断する条件までを整理します。各施策の実装方法そのものは既存の解説記事に譲り、ここでは「どの順で、何を根拠に決めるか」に絞ります。
これから社内でSEOを立ち上げる担当者の方、外部に依頼するかどうかを含めて進め方を決めたい方に向けた内容です。
SEOの始め方とは、目的の定義から計測環境の準備までを順に固めることです
SEOの始め方とは、施策を並べることではなく、目的の定義、計測環境の準備、現状把握、優先順位づけ、体制決めの5つを順番に固めていく作業です。順番が決まっていれば、途中で判断に迷ったときに立ち返る場所ができます。逆にここが曖昧なままだと、施策は増えるのに成果の有無がわからない状態に陥ります。
SEOの始め方が5つのステップに分かれる理由
5つに分かれるのは、前のステップの結果がなければ次のステップを決められないという依存関係があるためです。目的が決まらないと見る指標が決まらず、指標が決まらないと現状の良し悪しを判断できません。判断できなければ、どこから直すかも決まりません。
Googleは検索への掲載自体に費用はかからないとしたうえで、要件とベストプラクティスをすべて満たしてもクロールやインデックスが保証されるわけではないと明記しています。つまりSEOは、確実な見返りが約束された作業の消化ではなく、確度を上げるための投資判断です。だからこそ、何をもって前に進むかを先に決める必要があります。
着手から成果判断までの全体像
5つのステップと、それぞれで決めることを整理すると次のようになります。作業量ではなく決定事項で区切るところが要点です。
| ステップ | 決めること | 完了の目印 |
|---|---|---|
| ステップ1 | 目的とKGI・KPI、対象範囲、判断する期間 | 見る指標が4つ以内に絞れている |
| ステップ2 | Search ConsoleとGA4の計測環境 | 検索クエリと流入後の行動が同じ画面で追える |
| ステップ3 | 現状把握と直す順番 | 着手する改修が優先度順に並んでいる |
| ステップ4 | 狙うキーワードの範囲と担う体制 | 誰が何時間使うかが決まっている |
| ステップ5 | 90日後の判断基準 | 続ける、変える、止めるの条件が言語化されている |
ステップ1から3までは1か月弱で終わります。時間がかかるのはステップ4以降の実行と、効果が数字に出るまでの待ち時間です。
順番を飛ばすと何が起きるか
順番を飛ばした場合の典型は、計測環境の整備を後回しにして記事制作から始めてしまうケースです。Search Consoleの検索パフォーマンスレポートは既定で過去3か月のデータを表示しますが、プロパティを登録していない期間のデータは遡って取得できません。着手前の状態がわからなくなり、改善したのかどうかを比べる相手を失います。
もう一つは、目的を決めずに検索順位だけを追ってしまうケースです。順位が上がっても問い合わせが増えなければ事業として意味がありませんし、順位が動かなくても表示回数やクリック数が伸びていれば前進しています。何を成果と呼ぶかを先に決めておくと、この判断で揺れません。
3つ目は、社内の誰が何を担うかを決めないまま施策の話を進めてしまうケースです。改修の指示は出ているのに実装する人が決まっていない、数字を見る人がいないので変化に気づけないという状態です。こうした止まり方は施策の良し悪しとは無関係に起こります。体制の話は最後に回されがちですが、実行できる範囲を決める要因なので、狙う範囲と同じタイミングで決めておく必要があります。
SEOをこれから立ち上げる段階で、社内に判断の基準を持つ人がいないという相談はよく寄せられます。malnaは伴走型のWebマーケティング支援として、戦略の立案から実行、社内での内製化までを一貫して支援しています。進め方の整理から相談したい場合はお問い合わせからご連絡ください。
関連記事:中小企業こそSEO対策をすべき!メリットや対策方法を解説します
ステップ1 目的とKGI・KPIを決める
最初に決めるのは、SEOで何を増やしたいのかという事業側の答えです。ここが決まると見るべき指標が自動的に絞られ、以降の判断が速くなります。順序を逆にして指標から決めると、測れるものを測るだけの運用になりがちです。
何のためにSEOをやるのかを1文で決める
目的は「検索経由の問い合わせを増やす」「指名検索以外からの新規訪問を増やす」のように、1文で言い切れる粒度まで落とします。複数の目的を並べると優先順位がつけられず、後のステップで矛盾します。
BtoBのサイトであれば、問い合わせや資料請求の件数が目的になることが多いです。ECなら購入件数、採用サイトなら応募数が該当します。いずれの場合も検索順位や流入数は目的ではなく、その手前にある通過点として扱ってください。
KGIは事業の数字、KPIは検索の数字で置く
KGIは事業に直結する最終指標、KPIはSEOの取り組みで直接動かせる中間指標に分けます。KGIは事業の数字、KPIは検索の数字という切り分けにしておくと、KGIが動く前でもKPIの変化で進捗を確認できます。
| 区分 | 指標の例 | 確認場所 |
|---|---|---|
| KGI | 検索経由の問い合わせ件数、購入件数 | GA4のキーイベント |
| KPI | 表示回数、クリック数、平均CTR | Search Consoleの検索パフォーマンスレポート |
| KPI | インデックス登録済みページ数 | Search Consoleのページのインデックス作成レポート |
| 補助指標 | 検索経由の流入後の遷移、離脱 | GA4のレポート |
GA4では、事業にとって特に重要な行動を測るイベントをキーイベントとして扱います。問い合わせ完了ページの閲覧などをキーイベントに設定しておけば、KGIをGA4上で数えられる形になります。
対象範囲と期間を先に区切る
対象範囲は、サイト全体なのか特定のディレクトリなのかを最初に決めます。サービスサイトとブログが同一ドメインにある場合、どちらを主戦場にするかで打つ手が変わります。サービスページを伸ばすなら既存ページの改修が中心、ブログを伸ばすなら制作の比重が上がる構図です。
期間については、Googleが公式ガイドの中で、サイトに変更を加えても検索結果に反映されるまでに数週間から数か月かかることがあり、すべての変更が検索結果に影響するわけではないと説明しています。この前提に立つと、1か月で判断するのは早すぎます。最初の判断時点を90日後に置き、その間は途中の指標で進捗を見る設計が現実的です。
参考:キーイベントについて
ステップ2 Search ConsoleとGA4で計測環境を整える
計測環境の整備は、検索側の数字を見るSearch Consoleと、サイト内の行動を見るGA4の2つを用意し、両者を連携させる作業です。どちらも無料で使えるため、SEOを始める段階で最初に着手すべき準備にあたります。一方だけでは、検索から来た人がその後どうしたかを追えません。
Search Consoleにプロパティを登録する
Search Consoleでは、計測対象をプロパティという単位で登録します。プロパティにはドメインプロパティとURLプレフィックスプロパティの2種類があり、前者はサブドメインとhttp、httpsの両方をまとめて対象にし、後者は指定したプロトコルとパス以下だけを厳密に対象とします。
サイト全体を見るならドメインプロパティを選んでおくと取りこぼしが減ります。登録にはDNSレコード、HTMLファイルの設置、metaタグの追加などによる所有権の確認が必要です。なお、プロパティを追加してもGoogle検索での表示自体には影響せず、パフォーマンスの計測が可能になるだけだとGoogleは説明しています。データの収集が始まるまでには数日かかるため、登録は着手初日に済ませておくと後の比較がしやすくなります。
GA4のデータ収集を設定する
GA4は、アカウントとプロパティを作成し、ウェブ用のデータストリームを追加してからサイトに測定用のタグを入れる流れで設定します。データストリームの作成時には、拡張計測機能を有効にしておくことが推奨されています。
タグの入れ方は3通りです。WordPressなどのCMS側に測定IDを入力する方法、Googleタグのコードをページの先頭付近に直接貼る方法、Googleタグマネージャー経由で配信する方法があります。測定IDはGで始まる文字列で、管理画面のデータストリームから確認できます。設定後は最大30分でデータの収集が始まり、リアルタイムレポートで反映を確認できます。
関連記事:Google Analyticsのタグ設定で不足しがちな設定5選とその対策
Search ConsoleとGA4を連携する
2つのツールをリンクさせると、GA4側でGoogleオーガニック検索クエリとGoogleオーガニック検索トラフィックの2つのレポートが使えるようになります。検索クエリとランディングページの情報を、サイト内の行動データと同じ画面で見られる状態です。
連携には、GA4プロパティの編集者権限と、Search Console側で確認済みの所有者であることが必要です。管理画面のSearch Consoleリンクから対象アカウントとウェブデータストリームを選んで設定します。1つのデータストリームは1つのSearch Consoleプロパティとしかリンクできない点に注意してください。Search Consoleで収集されたデータは、48時間後にAnalytics側で表示されるようになります。
最初に見る指標を4つに絞る
計測環境が整うと見られる数字が一気に増えるため、最初は4つに絞ります。Search Consoleの検索パフォーマンスレポートで確認できる4指標が出発点になります。
| 指標 | 定義 | 最初の使い方 |
|---|---|---|
| クリック数 | 検索結果からサイトがクリックされた回数 | 実際の流入量の把握 |
| 表示回数 | サイトが検索結果に表示された回数 | 需要が届いている範囲の把握 |
| CTR | クリック数を表示回数で割った値 | タイトルと説明文の改善余地の把握 |
| 平均掲載順位 | サイトの最上位の結果の平均位置 | 順位帯ごとの伸ばしどころの把握 |
表示回数があるのにクリック数が伸びていない場合は、検索結果での見え方に改善余地があります。表示回数そのものが少なければ、そもそも狙う範囲の設計から見直す必要があります。ツールを増やすかどうかは、この4指標で判断に困るようになってから検討すれば十分です。
参考:ウェブサイトまたはプラットフォームのプロパティを追加する
ステップ3 サイトの現状を把握して直す順番を決める
現状把握は、検索エンジンに認識されているか、需要が届いているか、体験として問題がないかの3点を順に確認する作業です。ここで得た事実をもとに直す順番を決めます。競合を見るより先に、自社サイトが土台の条件を満たしているかを確かめるほうが優先されます。
インデックス状況を確認する
インデックスされていないページは、内容がどれだけ良くても検索結果に出ません。まずGoogleに認識されているページの数と、認識されていないページの理由を確認します。
Search Consoleのページのインデックス作成レポートでは、インデックス登録されたページと、登録されていないページの理由が分類して表示されます。理由として挙げられているのは、robots.txtによるブロック、noindexの指定、リダイレクトエラー、サーバーエラー、404、他のページとの重複などです。なおGoogleは、ページ数が500未満のサイトではこのレポートは必要なく、site:検索で確認すれば足りるとしています。小規模なサイトなら、まずsite:検索で主要ページが出てくるかを見るところから始めて構いません。
個別ページのインデックス状況を確かめる
主要ページが検索結果に出てこない場合は、URL検査ツールで個別に状況を確認します。ページがインデックスに含まれているか、クロールが許可されているか、最後にクロールされた日時、正規URLの指定などが表示されます。
未登録のページはインデックス登録をリクエストできます。ただしリクエストしても登録は保証されず、1週間から2週間かかる場合があるとされています。複数ページをまとめて認識させたい場合はサイトマップの送信が推奨されます。サイトマップの送信もあくまでヒントであり、クロールを保証するものではありません。Googleはリンクをたどることでほとんどのサイトを自動的に検出するため、サイトマップは必須ではないという位置づけです。
関連記事:【2025年最新版】SEOに必須!クローラー対策を徹底解説|robots.txt・noindex・サイトマップの設定法
検索クエリと流入ページを棚卸しする
インデックスの状況を確認したら、既にどのクエリで表示され、どのページに人が来ているかを洗い出します。ゼロから作る前に、すでに芽が出ている場所を見つける作業です。
検索パフォーマンスレポートでクエリとページを表示回数の多い順に並べると、意図せず表示回数を集めているページが見つかることがあります。表示回数があってクリックが少ないページ、掲載順位が10位前後で止まっているページは、新規制作より改善のほうが短い時間で数字が動きます。既存ページの改善を先に回し、新規制作はその後に着手する順番が効率的です。
関連記事:SEOのリライト方法!検索順位を効果的に高める手法解説
ページの表示速度と操作の安定性を確認する
体験面の確認では、Search ConsoleのCore Web Vitalsレポートを使います。実際のユーザーのデータをもとに、ページの読み込みと操作の状態が3段階で表示されます。
良好とされる基準は、LCPが2.5秒以下、INPが200ミリ秒以下、CLSが0.1以下です。ページのステータスは最も悪い指標に基づいて決まります。ここで注意したいのは、Googleがページエクスペリエンスについて、Core Web Vitalsはランキングシステムで使われているものの単一のシグナルではなく、ページエクスペリエンスが優れていてもそれだけで上位表示が保証されるわけではないと説明している点です。Core Web Vitalsのスコアを完璧にすることが常に最良の時間の使い方とは限らないという見解も示されています。不良の判定が出ているページだけを直し、良好なページの数値磨きに時間を割かないのが現実的な線引きです。
直す順番を決める3つの判断軸
改修候補が出そろったら、3つの軸で並べ替えます。判断軸を固定しておくと、社内で優先順位を説明しやすくなります。
| 判断軸 | 見るもの | 優先度が上がる条件 |
|---|---|---|
| 検索に出ているか | インデックス状況 | 主要ページが未登録、noindexの誤設定がある |
| 需要が届いているか | 表示回数 | 表示回数があるのにCTRや順位が低い |
| 直す手間 | 実装の規模 | 文言修正やタグ修正など短時間で終わる |
最優先はインデックスの問題です。検索結果に出ていないページは、どれだけ内容を良くしても評価されません。次が、表示回数があるのに取りこぼしているページの改善です。3番目に、手間が小さい修正をまとめて処理します。
具体的なタグの設定方法や内部対策の実装内容は、施策ごとの解説に沿って進めるほうが確実です。
関連記事:SEOの内部対策は何をしたらいい?10個のポイントを徹底解説!
後回しにしてよいもの
始めたばかりの時期に後回しにしてよい作業もあります。判断の目安は、成果に届くまでの距離が遠いかどうかです。
良好判定が出ているページのCore Web Vitalsの数値改善、サイト全体のデザイン刷新、大規模なURL構造の変更は、いずれも工数が大きい割に初期の数字には結びつきにくい作業です。特にURL構造の変更は、リダイレクトの設計を誤るとインデックスを失う危険があり、立ち上げ期に手を付ける利点が小さいです。Googleは、E-E-A-Tをランキング要因として扱う必要はないとも述べています。抽象的な品質概念を追いかける前に、インデックスと表示回数という具体的な事実から手を付けてください。
参考:URL 検査ツール
参考:サイトマップの作成と送信
現状把握の結果をどう読み、何から着手するかの判断で迷う場面は少なくありません。malnaでは計測環境の設計から改善の優先順位づけ、実行の伴走までを支援しています。自社の状況に合わせた進め方を整理したい場合はお問い合わせからご相談ください。
参考:malna 支援実績
ステップ4 狙うキーワードの範囲と続けられる体制を決める
狙う範囲と体制は同時に決めます。狙う範囲を広げれば必要な工数が増え、使える工数が限られていれば範囲を絞るしかないという関係にあるためです。片方だけを先に決めると、計画が実行されずに止まります。
最初に狙う範囲は表示回数がある領域から決める
最初に狙う範囲は、ゼロから探すのではなく表示回数がある領域の周辺から決めます。表示回数があるということは、Googleがそのサイトを該当領域に関連づけて認識している状態です。
検索パフォーマンスレポートのクエリ一覧を見ていくと、事業と関係が深いのに順位が低いクエリ群が見つかります。その周辺を最初の対象にすると、土地勘のない領域に挑むより成果が出るまでの距離が短くなります。表示回数がまったく付いていない領域から始める場合は、認識されるまでの時間も見込んでおく必要があります。
キーワードをどう洗い出し、ボリュームと競合性をどう見るかは、選定の手順に沿って進めるのが確実です。
関連記事:SEOキーワードを選定する方法とおすすめのツール5選
何本つくるかより、何を直すかを先に決める
立ち上げ期の計画は、新規記事の本数から作らないほうがうまくいきます。既存ページの改善は、対象ページに既に表示回数があるため、変化が数字に出るまでの時間が短いという利点があります。
最初の3か月は、既存ページの改善を主、新規制作を従とする配分から始めてみてください。改善で数字が動く感覚を掴んでから制作量を増やすと、制作の質を判断する基準が社内にできます。逆に基準がないまま量を増やすと、後から全量を作り直すことになりがちです。
関連記事:SEOライティングの基本徹底解説!上位表示を狙うには?
必要な役割と月あたりの工数を見積もる
体制は、人数ではなく役割と時間で考えます。同じ人が複数の役割を兼ねても構いませんが、役割が誰にも割り当てられていない状態だと作業が止まります。
| 役割 | 主な作業 | 目安の頻度 |
|---|---|---|
| 判断する人 | 優先順位の決定、続けるかどうかの判断 | 月1回の確認 |
| 数字を見る人 | Search ConsoleとGA4の確認、変化の報告 | 週1回の確認 |
| 直す人 | 文言修正、タグ修正、記事の改善と制作 | 継続 |
| 実装できる人 | サーバー設定、テンプレート修正、計測タグの実装 | 必要時 |
このうち見落とされやすいのは実装できる人です。robots.txtやテンプレートの修正は制作担当だけでは完結しないことが多く、依頼先が決まっていないと改修が止まります。制作会社に外注しているサイトなら、修正依頼の窓口と1件あたりの所要日数まで確認しておいてください。
自社で回すか外部を入れるかを判断する
自社で回すか外部を入れるかは、Googleの公式ドキュメントに判断のヒントがあります。小規模な地域ビジネスであれば、公式のスターターガイドを参考に自分で対応することが可能だと示されています。
一方でサイトの再設計や新規サイトの立ち上げのタイミングは、専門家の支援を受ける好機とされています。外部に依頼する際の確認事項に挙がっているのは、過去の実績や成功事例の提示、Google検索の基本事項への準拠、期待される結果と成果の測定方法の明示、コミュニケーションの体制などです。そして、Googleでの1位を保証できる人はいないと明記されています。順位保証をうたう提案を受けた場合は、この一文を判断の根拠にしてください。
関連記事:SEO対策費用の相場はどれぐらい?3つの料金形態と費用の内訳を解説!
関連記事:SEO会社のおすすめ19選!選び方や注意点なども解説
最初の90日の進め方と次に進む判断基準
最初の90日は、30日ごとに目的を切り替えて進めます。前半で状態を測り、中盤で優先度の高い改修を入れ、後半で数字の変化を読む流れです。この区切りを決めておくと、成果が出ない期間に判断が揺れにくくなります。
1日目から30日目は計測と現状把握に充てる
最初の30日は、数字を作る期間ではなく数字を読める状態を作る期間です。この時期に順位や流入の増加を期待すると、必ず落胆します。
やることは3つです。Search ConsoleとGA4の設定と連携を済ませること、インデックス状況と表示回数の現状を記録すること、改修候補を優先順位つきで並べることです。なかでも現状の記録は後になって効いてきます。着手時点の表示回数、クリック数、インデックス済みページ数を残しておくと、90日後に比較する相手ができます。
31日目から60日目は優先度の高い改修を入れる
中盤の30日は、ステップ3で並べた優先順位の上から順に実装する期間です。範囲を広げず、上位の項目に絞ります。
インデックスの問題があれば最初に解消します。noindexの誤設定やrobots.txtによる意図しないブロックは、直せばそのまま状況が変わる可能性がある項目です。次に、表示回数があるのに取りこぼしているページの改善に入ります。この時期は改修と同時に、何をいつ変えたかの記録を残してください。記録がないと、後で数字が動いたときに原因を切り分けられません。
61日目から90日目は変化を読んで次を決める
後半の30日は、変化を読み取り次の計画を立てる期間です。改修から数字に出るまでには時間差があるため、この時期になって初めて中盤の実装の結果が見えてきます。
読み方の順番は表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位の順です。表示回数が増えていれば、認識される範囲が広がっています。表示回数が横ばいでクリック数が増えていれば、検索結果での見え方が改善しています。表示回数もクリック数も動いていなければ、狙う範囲の設計に戻る判断になります。改修の効果が数字に表れるまでには時間差があるため、90日で変化がなくても即座に失敗と結論づける必要はありません。ただし、次の90日で何を変えるかはこの時点で決めてください。同じことを同じやり方で続ける決定だけは避けます。
90日目に確認する4つの条件
90日後に、続ける、変える、止めるのどれを選ぶかを判断します。判断は感覚ではなく、次の4条件の充足状況で決めます。
| 条件 | 確認する内容 | 満たせない場合の対応 |
|---|---|---|
| 計測が続いている | 週次で数字を見る運用が定着したか | 確認の担当と時間を再設定する |
| 改修が実装された | 優先順位の上位が実際に反映されたか | 実装の依頼先と工数を見直す |
| 認識が広がった | 表示回数とインデックス済みページ数が増えたか | 狙う範囲とコンテンツの方向を変える |
| 事業の指標に接続した | 検索経由のキーイベントが計測できているか | 計測設定と目的の定義に戻る |
4つのうち上の2つが満たせていない場合、問題はSEOの手法ではなく運用体制にあります。この場合は施策を増やす前に、体制の作り直しから始めてください。下の2つが満たせていない場合は、狙う範囲と目的の定義に戻ります。
始めたばかりの時期にやってはいけない4つのこと
立ち上げ期に避けるべき行動は、Googleのスパムポリシーと公式ガイドから具体的に特定できます。いずれも短期的に数字を動かそうとして手を出しやすく、順位の下落や検索結果からの除外につながる可能性があります。
検索順位だけを見て良し悪しを判断する
検索順位は結果の一部でしかなく、単独で見ると判断を誤ります。順位は検索する人の地域や環境によって変動し、同じキーワードでも見え方が一定ではありません。
判断は、表示回数とクリック数を合わせて見ることで安定します。順位が11位から8位に上がっても、そのキーワードに需要がなければクリック数は増えません。逆に順位が変わらなくても、表示されるキーワードの種類が増えていればサイトの認識範囲は広がっています。
キーワードを詰め込む
キーワードの詰め込みは、Googleのスパムポリシーで明確に禁止されている行為です。ページをキーワードで埋める手法として定義され、公式ガイドでも読者を疲れさせるうえにスパムポリシー違反にあたると説明されています。
同じ理由で、メタキーワードタグの記述や過剰なキーワード最適化も不要とされています。文中に無理に語を差し込むより、そのページで答えるべき問いに正面から答える文章を書くほうが結果につながります。
リンクを買う、または自作する
被リンクを増やそうとして対価を伴うリンクや自作のリンクに手を出す行為は、リンクスパムとしてスパムポリシーに列挙されています。サイトへ向けたリンク、サイトから出すリンクの双方が対象です。
スパムポリシーに列挙されている項目は他にもあります。クローキング、隠しテキストとリンクの不正使用、期限切れドメインの不正使用、無断複製されたコンテンツ、大量生成されたコンテンツの不正使用、サイトの評判の不正使用などです。ポリシー違反はページやサイト全体の順位低下、検索結果からの完全な除外につながる可能性があるとされています。短期的な効果を狙った手法は、立ち上げ期に取り返しのつかない損失を招きます。
一度に全部変える
改修をまとめて一度に入れると、数字が動いたときに何が効いたのか判別できなくなります。特に立ち上げ期は社内に判断の基準を作る段階でもあるため、原因を切り分けられる進め方に価値があります。
改修は種類ごとに区切って入れ、実施日を記録してください。Googleも、加えた変更のすべてが検索結果に影響するわけではないとしています。まとめて変えた場合、影響のない変更と効いた変更が混ざり、次の判断材料が残りません。
コンテンツの質を自分で点検したい場合は、Googleが公開している自己評価の観点が使えます。独自の情報や分析を提供しているか、トピックについて実質的で完全な説明ができているか、他の情報源を引用する場合に単なる複製ではない付加価値があるか、といった問いが並んでいます。競合分析に入る前に、この観点で自社のページを見直してください。改修候補が具体化します。
関連記事:SEOの競合分析のやり方とコツ!おすすめ分析ツール5選!
参考:有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成
よくある質問
SEOを始める段階で寄せられる質問と、公式情報に基づく回答をまとめました。
SEOはどのくらいの期間で効果が出ますか
Googleは、サイトに変更を加えても検索結果に反映されるまでに数週間から数か月かかることがあり、すべての変更が検索結果に影響するわけではないと説明しています。最初の判断時点は90日後に置き、その間は表示回数やクリック数といった途中の指標で進捗を確認する進め方が現実的です。
SEOを始めるのに費用はかかりますか
Google検索への掲載自体に費用はかからないとGoogleは明記しています。Search ConsoleとGA4も無料で使えるため、計測環境の整備までは費用をかけずに進められます。費用が発生するのは、制作や実装を外部に依頼する場合や、有料の分析ツールを追加する場合です。
最初から外部の会社に依頼したほうがよいですか
小規模な地域ビジネスであれば、Googleの公式スターターガイドを参考に自分で対応することが可能だとされています。一方でサイトの再設計や新規立ち上げのタイミングは、専門家の支援を受ける好機とされています。依頼する場合は、Googleでの1位を保証できる人はいないという前提を踏まえ、成果の測定方法を明示できる相手を選んでください。
サイトマップは必ず送信しないといけませんか
必須ではありません。Googleは自動化されたクローラーがリンクをたどることでほとんどのサイトを検出しており、サイトマップの送信は任意の選択肢だと説明しています。送信自体もクロールを保証するものではなく、あくまでヒントとして扱われます。複数の新規ページをまとめて認識させたい場合に有効な手段です。
何ページくらいから本格的に取り組むべきですか
ページ数で線を引く基準はありませんが、Search Consoleの使い方には目安があります。Googleは、ページ数が500未満のサイトではページのインデックス作成レポートは必要なく、site:検索で確認すれば足りるとしています。小規模なサイトは主要ページのインデックス確認から始め、規模が増えてからレポートの活用に移る流れで構いません。
まとめ
SEOの始め方は、施策を覚えることではなく決める順番を作ることから始まります。目的とKGI・KPIを1文で言い切り、Search ConsoleとGA4で計測環境を整え、インデックスと表示回数から現状を把握し、直す順番と体制を決めるところまでが準備にあたります。ここまで固めてから実行に入ると、成果が出ない期間でも判断が揺れません。
最初の90日は、前半で数字を読める状態を作り、中盤で優先度の高い改修を入れ、後半で変化を読んで次を決める流れで進めてください。効果が数字に届くまでには時間差があるため、90日目の判断は表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位の順で読み取ります。そして順位保証をうたう手法やキーワードの詰め込み、対価を伴うリンクには手を出さないことが、立ち上げ期の最大の防御になります。
今日やるべきことは、Search Consoleのプロパティ登録です。データ収集の開始までに数日かかるため、着手が1日遅れるとその分の比較材料が失われます。進め方の設計や体制づくりから相談したい場合はお問い合わせからご連絡ください。現状の整理と最初の90日の計画づくりからご一緒します。
関連記事:AIO対策とは?SEOとの違いや実践手順・メリットデメリットまで徹底解説
無料相談はこちら 記事一覧はこちら- malnaのマーケティングについて
-
弊社ではメディアやSNSなど総合的な支援が可能です。
媒体ごとに違うパートナーが入ることもなくスピーディな意思決定が可能です。
ご不明点や不安な点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。 - サービス資料はこちら 詳しく見る

