2026.09.28

薬局の集客|6万3千施設から選ばれる理由づくりと広告基準の守り方

薬局の来局者数は、近くの医療機関から出る処方箋に大きく左右されます。門前の医療機関の患者数が落ち着く、周辺に新しい薬局ができる。それだけで処方箋の枚数は変わってしまいます。

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ただ、処方箋を持った患者がどの薬局を選ぶかは、本来は患者の自由です。立地だけに頼らず「この薬局に相談したい」と思ってもらえる理由をつくれるかどうかで、来局の安定度は違ってきます。

本記事では、薬局が取り組みたい6つの集客施策を、処方箋の応需を増やす施策と、かかりつけとして通い続けてもらう施策に分けて整理します。あわせて、医薬品を扱う薬局が発信の際に守るべき医薬品等適正広告基準のポイントも解説します。

薬局の経営者、管理薬剤師、および集客や店舗運営を担当する方を主な対象とした内容です。

どの施策から手をつけるか迷う場合は、malnaのお問い合わせから今の集客状況を聞かせてください。

薬局の集客とは、立地以外に選ばれる理由をつくる活動です

薬局の集客とは、処方箋を持った患者や、市販薬や健康相談を求める地域の人に薬局を知ってもらい、来局と継続的な利用につなげる一連の活動です。医療機関の近くにあるという立地は大きな強みですが、それだけに頼ると、医療機関側の変化がそのまま来局数に跳ね返ります。

患者が薬局を選ぶときの判断材料は、待ち時間の短さ、薬剤師の説明の分かりやすさ、営業時間、駐車場の有無などです。地域の人がこうした情報を事前に知ることができれば、立地以外の理由で選ばれる機会が生まれます。

薬局の集客を取り巻く環境

薬局の数は緩やかに増え続けており、同じ地域の中で患者に選ばれる理由を示す必要性が高まっています。

厚生労働省の令和6(2024)年度衛生行政報告例によると、2024年度末時点の薬局数は63,203施設で、前年度から375施設(0.6%)増えました。人口10万人あたりの薬局数は51.1です。参考:令和6(2024)年度衛生行政報告例の概況

同じ医療機関の周辺に複数の薬局が並ぶ地域も珍しくありません。患者から見れば、どの薬局に処方箋を出すかを比べられる状況です。

処方箋の枚数は医療機関側の事情に左右される

門前の医療機関の診療科や患者数、医師の交代や閉院といった変化は、薬局の側では動かせません。特定の医療機関への依存度が高いほど、その影響をまともに受けます。

患者は待ち時間や説明の分かりやすさで薬局を選び直す

一度利用した薬局でも、待ち時間が長い、説明が分かりにくいと感じれば、患者は次回別の薬局に処方箋を出すことがあります。来局したときの体験が、次の来局を左右します。

処方箋の応需を増やす施策

処方箋を持った患者に選ばれるには、薬局を探す場面で見つけてもらい、来局前に安心できる情報を届けておくことが土台になります。

処方箋の応需を増やす3つの施策

施策1|Googleビジネスプロフィールで基本情報を整える

「地域名+薬局」で検索した際に地図上で見つけてもらうため、Googleビジネスプロフィールの営業時間、休業日、駐車場の有無、対応できる支払い方法を正確に記載します。医療機関の診療時間に合わせた営業時間や、土日の対応可否は、患者が薬局を選ぶ際の判断材料になります。

施策2|ホームページで薬局の特色と対応範囲を伝える

ホームページには、対応している処方箋の範囲、在宅訪問への対応、薬剤師の人数、相談しやすい環境づくりの工夫を具体的に載せます。医療機関の近くにあること以外の特色が伝われば、比較の段階で選ばれる理由になります。

施策3|処方箋の事前送信の仕組みを案内する

処方箋を事前に送れる仕組みを用意している場合は、その方法を店頭やホームページで分かりやすく案内します。待ち時間を短くしたい患者にとって、来局前に準備を進めてもらえることは薬局を選ぶ理由の一つになります。

かかりつけとして通い続けてもらう施策

一度来局した患者に通い続けてもらうには、薬を受け取る場所から、健康について相談できる場所へと薬局の位置づけを変えていくことが欠かせません。

施策4|服薬の相談をしやすい環境を整える

相談しやすい雰囲気は、待合の配置、声をかけるタイミング、説明に使う資料といった細部の積み重ねで決まります。薬剤師が患者一人ひとりの服薬状況を把握し、次の来局時に声をかけられる体制を整えることが、かかりつけとして選ばれる土台になります。

施策5|地域向けの健康情報を継続して発信する

季節ごとの体調管理、市販薬の選び方の注意点、薬の飲み合わせの相談窓口といった情報を、店頭掲示やSNS、地域の広報誌で発信します。処方箋がなくても相談に立ち寄れる薬局だと知ってもらえれば、地域との接点が広がります。

施策6|医療機関や介護事業所との連携を育てる

門前以外の医療機関や、地域の介護事業所、ケアマネジャーとの連携を育てておくと、在宅の患者や高齢者の服薬支援で声がかかる機会が生まれます。一度の挨拶で終わらせず、継続的に情報交換できる関係として位置づけることが定着の条件です。

かかりつけとして通い続けてもらう
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薬局の発信で守りたい医薬品等適正広告基準

薬局がWebや店頭で医薬品に触れる発信をする場合は、厚生労働省の医薬品等適正広告基準に沿った表現にする必要があります。

医薬品等適正広告基準では、医薬品等の効能効果や安全性について、それが確実であると保証するような表現や、最大級の表現またはこれに類する表現をしないものとされています。効能効果の速さや持続性についても、医学・薬学上認められている範囲を超える表現は認められていません。参考:医薬品等適正広告基準について

避けたい表現の型基準上の考え方言い換えの方向性
効果を保証する表現効能効果や安全性が確実であると保証する表現は認められない承認された効能効果の範囲で、事実に沿って説明する
最大級の表現効能効果や安全性について最大級の表現やこれに類する表現は認められない比較や順位づけではなく、薬局の対応範囲や相談体制を伝える
速さや持続性を強調する表現医学・薬学上認められている範囲を超える表現は認められない発現の程度には触れず、使い方や相談窓口を案内する

薬局の集客で伝えるべきなのは、薬の効き目ではなく、薬局の対応範囲や相談のしやすさです。発信の主語を「薬」から「薬局の体制」に置き換えるだけでも、基準に触れにくい表現になります。表現の判断に迷う場合は、所管の都道府県の薬務担当部署に確認してください。

施策の優先順位のつけ方

6つの施策すべてに同時に着手する必要はありません。処方箋の応需が特定の医療機関に偏っているかどうかで、優先する施策を選ぶと進めやすくなります。

状況で優先施策を変える

特定の医療機関への依存度が高い場合

処方箋の多くが特定の医療機関から来ている場合は、Googleビジネスプロフィールとホームページの整備を先に進め、門前以外の患者にも見つけてもらえる状態をつくります。そのうえで、他の医療機関や介護事業所との連携を少しずつ広げていく進め方が現実的です。

来局者は一定数いるが定着しない場合

来局者はいるのに次回につながらない場合は、服薬の相談をしやすい環境づくりと、地域向けの健康情報の発信に軸足を移します。来局の体験を変えることが、かかりつけとして選ばれるための現実的な一歩です。

集客を外部に依頼する場合の見極め方

薬剤師が調剤と並行して6つの施策を回すのは難しく、外部への依頼を検討する薬局も少なくありません。依頼前には、支援範囲がホームページ制作だけなのか、Googleビジネスプロフィールの運用や情報発信の設計まで含むのか、医薬品等適正広告基準を踏まえた表現を提案できるかを確認します。

まとめ

薬局の集客は、立地に頼るだけでは医療機関側の変化に振り回されます。患者に選ばれる理由を、立地とは別に用意しておく必要があります。Googleビジネスプロフィールとホームページで見つけてもらい、処方箋の事前送信の案内で来局前の不安を減らす。服薬の相談をしやすい環境と地域向けの発信、医療機関や介護事業所との連携で、かかりつけとして通い続けてもらう。発信の際は医薬品等適正広告基準に沿って、薬の効き目ではなく薬局の体制を伝えることが、長く選ばれる薬局の土台になります。

自局の集客状況を整理し、どの施策から着手すべきかを具体的に検討したい場合は、malnaへの問い合わせからご相談ください。

よくある質問

薬局の集客に取り組む前に確かめておきたい点を5つ取り上げます。

薬局の集客で最初に取り組むべき施策は何ですか

最初に取り組みたいのはGoogleビジネスプロフィールの基本情報の整備です。営業時間や休業日、駐車場の有無を正確に載せておくことで、薬局を探す患者に見つけてもらいやすくなります。

薬局のホームページやSNSで注意すべき表現は何ですか

医薬品等適正広告基準に沿い、医薬品の効能効果や安全性を保証する表現や、最大級の表現を使わないことです。薬の効き目ではなく、薬局の対応範囲や相談体制を伝える書き方にすると判断に迷いにくくなります。

処方箋が特定の医療機関に偏っている場合はどうすればよいですか

Googleビジネスプロフィールとホームページを整えて門前以外の患者にも見つけてもらえる状態をつくり、他の医療機関や介護事業所との連携を少しずつ広げていく進め方が現実的です。

かかりつけとして選ばれるには何が必要ですか

薬剤師が患者一人ひとりの服薬状況を把握し、相談しやすい環境を整えることです。地域向けの健康情報を発信して、処方箋がなくても相談できる薬局だと知ってもらうことも接点を広げます。

集客を外部に依頼する際の注意点は何ですか

支援範囲がホームページ制作だけなのか、Googleビジネスプロフィールの運用や情報発信の設計まで含むのかを確認します。医薬品等適正広告基準を踏まえた表現を提案できるかどうかも判断材料になります。

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執筆者情報

malnaブログ編集部

writer malnaブログ編集部 webマーケター / データアナリスト
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