2022.09.01
Facebook広告(Meta広告)のセグメントを種類別に解説!活用のポイントは?
実名登録を基本とするFacebook広告は、ターゲティングの精度の高さが強みです。
せっかくFacebook広告を実施するなら、どんなセグメントがあるのか全体像を把握した上で実施したいですよね。
そこで本記事ではFacebook広告のセグメントの種類や、活用のポイントをお伝えします。
▶Facebook広告については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
Facebook広告の仕組みは?運用に必要な情報を徹底解説!
セグメント(ターゲティング)の設定方法
まず始めに、セグメント(ターゲティング)の設定方法をおさらいしておきます。
Facebook広告のアカウントは、「キャンペーン」「広告セット」「広告」の順に三層構造になっています。
このうち、配信セグメントの設定を行うのは「広告セット」です。ひとつの案件(予算)の中で異なるターゲットに配信をしたい場合は、広告セットを複数作成するということになります。
広告セットの設定ページに入ると、「オーディエンス」という欄があります。こちらでセグメントを詳細に設定していくことができます。
セグメントの種類
それでは、Facebook広告で設定できるセグメントを網羅的にご紹介していきます。
地域
「地域」セグメントについては、配信対象のエリアだけではなく、配信ロジックも設定できるのが特徴です。配信ロジックをうまく活用することで、店舗型のサービスだけではなく、例えばイベントの告知、特定エリアの旅行者に向けたキャンペーンなど、様々な目的でプロモーションができます。
<配信ロジック>
配信ロジックは以下の3つから選択します。「この地域に住んでいる人」と「最近この地域にいた人」は、OR条件で同時に選択することも可能です。
・この地域に住んでいる人・・・選択されたエリア内に自宅がある人
・最近この地域にいた人・・・選択されたエリア内に一番最近の位置情報がある人
・この地域を旅行中の人・・・一番最近の位置情報が選択されたエリア内にあるが、自宅は125mi/200km以上離れている人
<エリア>
エリアは特定の国、都道府県・州、市区町村、郵便番号、住所、指定マーケット地域(DMA)などを設定します。
※指定マーケット地域とはFacebookが指定する米国の都市群です。
年齢
「年齢」は13歳〜65歳以上まで、1歳刻みで上限と下限を設定できます。Facebookは実名登録を基本としていますので、年齢のデータ精度は非常に高いと言えます。
性別
「性別」は以下の3つから選択します。
- すべて
- 男性
- 女性
言語
「言語」については、「地域」で設定したエリアの共通語以外の言語を使うユーザーをターゲットにしたい場合のみ設定します。
例えば国をまたいで特定の国籍の人へ配信したい場合や、日本国内でも日本語のわかる人にだけ配信をしたい場合などに有効です。
利用者層
「利用者層」は、Facebookプロフィールに設定されている情報などから判断されるユーザーの属性です。
大項目 | 小項目 |
学歴 | 学歴、専攻、学校、大学の在籍期間 |
ファイナンス | 世帯収入(上位10%〜下位5%まで)※米国のみ |
ライフイベント | ライフイベント(結婚や転居など)、特定の人の友達(1ヶ月以内に誕生日を迎える人の友達など)、記念日、誕生日、遠距離恋愛 |
子どもがいる人 | 子どもの年代 |
交際 | 交際ステータス |
仕事 | 勤務先、業界、役職 |
興味・関心
「興味・関心」は、Facebookページへの「いいね」や「フォロー」の履歴等から判断されるユーザーの関心トピックです。
大項目 | 小項目 |
スポーツ・アウトドア | アウトドア活動、スポーツ |
テクノロジー | コンピューター、家電・エレクトロニクス |
ビジネス・業界 | エンジニアリング、オンライン、デザイン、パーソナルファイナンス、ビジネス、マネジメント、マーケティング、不動産、中小ビジネス、医療、営業、小売業、広告、建築、建設、看護・介護、科学、経済、航空、起業、農業、銀行サービス、高等教育 |
フィットネス・ウェルネス | ウェイトトレーニング、エクササイズ、ジョギング、フィットネス、ボディービルディング、ヨガ |
レジャー施設 | ゲーム、テレビ、ライブイベント、映画、読書、音楽 |
家族と交際関係 | ウェディング、友情、子育て、家族、母親、父親、結婚 |
買い物・ファッション | ショッピング、ファッションアクセサリー、玩具、美容、衣料品 |
趣味・アクティビティ | アート・音楽、ペット、ホーム・ガーデニング、政治・社会問題、旅行、時事、自動車 |
食品・飲料品 | お酒、クッキング、レストラン、料理、食品、飲料品 |
上記の通り様々なカテゴリーが予め用意されていますが、このリストからしか選択できないということではなく、例えば「スター・ウォーズ」のように特定の作品名を設定するということも可能です。「詳細ターゲット設定」の検索窓にキーワードを入れると設定できるセグメントが表示されますので、試してみてくださいね。
行動
「行動」は、購入アクティビティやゲーム等のデジタルアクティビティ、デバイス情報などから判断されるユーザーのオンライン上の行動です。
大項目 | 小項目 |
Soccer | サッカーファン、サッカーファンの友達 |
その他のカテゴリ | マーケティングAPI開発者、近日予定のイベントに興味あり |
デジタルアクティビティ | 使用OS、使用インターネットブラウザ、以前の機器とOS、Facebook Gamingの利用状況、Facebookページの管理状況、Facebook決済の利用状況、アーリーアダプター、キャンバスゲーミング、コンソールゲーマー、中小企業のオーナー |
モバイルデバイスユーザー | モバイル機器の種類、360度メディア(写真、動画)の対応状況、OnePlusの所有状況 |
デバイスの使用期間 | モバイルデバイスの使用期間 |
旅行 | よく旅行する人、頻繁に海外旅行をする人、旅行から帰ってきて1週間/2週間以内、通勤者 |
海外駐在者 | 海外在住、元海外駐在者、海外在住者の友達・家族 |
記念日 | 記念日(61〜90日以内) |
購入行動 | アクションを実行したカスタマー |
消費者の分類 | 「高価格の品物を好むインドにいる人」など購入価格帯と国の掛け合わせ※日本は対象外 |
カスタムオーディエンス
これまでにご紹介したセグメントは、自社と接点のないユーザーに対してリーチをしていきたい場合に有効なセグメントです。一方で、既に自社と何らかの接点があるユーザーに広告配信ができる「カスタムオーディエンス」というセグメントがあります。
具体的には以下のような種類のカスタムオーディエンスが作成できます。
項目 | 利用するデータ |
ウェブサイト | 計測タグ(Metaピクセル)が設定されている自社ウェブサイトのアクセス履歴 |
カスタマーリスト | 自社の顧客の連絡先リスト※管理画面から指定のフォーマットでアップロードすることで利用可能 |
アプリアクティビティ | 計測タグ(Facebook SDK)が設定されている自社アプリのアクセス履歴 |
オフラインアクティビティ | 自社の顧客の連絡先リスト※管理画面から指定のフォーマットでアップロードまたはAPI連携することで利用可能 |
カタログ | 自社のカタログアイテムへのアクション実行履歴 |
動画 | 自社のFacebookまたはInstagramにおける動画再生履歴 |
Instagramアカウント | 自社のInstagramアカウントへのアクション実行履歴 |
リード獲得フォーム | 自社のFacebookまたはInstagramにおけるリード獲得広告へのアクション実行履歴 |
イベント | 自社のFacebookにおけるイベントへのアクション実行履歴 |
インスタントエクスペリエンス | 自社のFacebookまたはInstagramのインスタントエクスペリエンスの開封履歴 |
Facebookページ | 自社のFacebookページへのアクション実行履歴 |
ショッピング | FacebookまたはInstagramにおける自社商品へのアクション実行履歴 |
Facebook上の出品 | カタログからのFacebook上での出品へのアクション実行履歴 |
類似オーディエンス
上記の「カスタムオーディエンス」を作成すると利用できるようになるターゲティング方法です。Facebookのプラットフォーム側で類推拡張機能が働き、カスタムオーディエンスに似ていると判断されたユーザーへ広告が配信できます。
ただし、類似オーディエンスを利用するためにはカスタムオーディエンスのリスト数が少なくとも数百人必要です。
セグメント設定の際のポイント
セグメントの種類を把握いただいたうえで、あわせて設定の際に是非押さえておきたいポイントを3点ご紹介します。
除外設定も活用する
セグメント設定は、配信するセグメントを設定するだけでは無く、配信しない(除外する)セグメントも設定できるのはご存知でしょうか?
例えば「東京都に住んでる人に配信したいけど、港区と品川区は除きたい。」「スポーツに興味がある人に配信したいけど、サッカーに興味がある人は除外したい。」といった時には、是非除外設定を活用しましょう。そうすることで、ある程度のリーチは取りながらも明らかにターゲットでない人に対して広告を無駄打ちすることを避けることができます。
以下のようにそれぞれのセグメントについて「除外」の選択肢/ボタンが付いているので、そこから設定を進めてください。
地域
利用者層、興味・関心、行動
カスタムオーディエンス
配信ボリュームに気をつける
「明らかにターゲットでない」層については除外設定をして然るべきですが、一方で、あまり最初からセグメントを絞りすぎるのもおすすめしません。何故かというと、配信ボリュームが小さくなりすぎて広告を実施する意味が半減してしまうためです。
では適正な配信ボリュームはどのように判断すれば良いのでしょうか?配信ボリュームはFacebook広告の管理画面では「推定オーディエンスサイズ」と表記されており、オーディエンス設定画面の右側で簡単に確認することができます。以下のように「オーディエンスが狭すぎます」と表示されている場合は、オーディエンスサイズが適正になるまでゆるめるように努めましょう。
また、経営目線ではある程度「今月は●人新規顧客を増やしたい」といった目標値があるかと思います。そこから逆算して、ウェブサイトには何件のアクセスがあれば良いのかということを割り出し、それだけのクリック数が担保できるように配信量を調整していくというのがあるべき姿です。
配信セグメントのA/Bテストをしてみる
A/Bテストとは効果を比較検証することです。クリエイティブはもちろん、配信セグメントについてもA/Bテストをすることでより広告配信効果の改善が見込めます。
特に新しいサービスや商品の場合、「自分としてはこういった層がターゲットだと思っているけど、果たして本当にそうなのだろうか?」と自信の持てないこともあるのではないでしょうか。そうした場合はあえて決めきらずに、A/Bテストの結果を見てターゲットを精緻化していくという使い方もありますよ。
重要なことは、「検証したいことを明確にする」ことです。そのためには、正しく比較できるように項目を設定する必要があります。例えば性別が比較対象なのであれば、パターンAは女性、パターンBは男性、それ以外のセグメント(年齢、地域など)は全て同じ、とするのが望ましいやり方です。
細かい特性を持つターゲットを比較したい場合も同じです。パターンAは20代ネット購買に興味のある女性、パターンBは30代美容に興味がある女性、のような場合でもAとBの反応を検証する、という明確な目的があれば可能です。
まとめ
Facebook広告のセグメントの種類や、活用のポイントについてお伝えしました。いかがでしたでしょうか?
思ったよりセグメントの種類が多いと思われた方もいるのではないでしょうか。それだけFacebookは膨大なユーザーデータを抱えているということですので、これをプロモーションに活用しない手はありません。
是非この記事でどういった選択肢があるのかを予め網羅的に把握したうえで、自社の目的に合ったセグメント設定を進めてみてくださいね。
malna株式会社のFacebook広告運用
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