2022.08.01
Facebook広告(Meta広告)の仕組みは?運用に必要な知識を徹底解説!
Facebook広告(Meta広告)は数あるWeb広告の中でも多くの企業から活用されており、自社でも活用してみたいという方も多いのではないでしょうか。
活用を始める前に予め仕組みを理解しておくと、スムーズに運用を最適化していくことができます。
そこでこの記事では、Facebook広告(Meta広告)の特徴や配信の仕組みについてご説明します。
Facebook広告(Meta広告)とは
FacebookはアメリカのMeta Platforms, Inc.(旧:Facebook, Inc.)が2004年にローンチしたソーシャル・ネットワーキングサービスです。月間アクティブユーザー数は世界で29億1,000万人(2021年12月)、国内で2,600万人(2019年7月)となっており、世界では最大のユーザー数を誇るSNSとなっています。
そして、同社が保有するデータを元にターゲティング広告を配信できるのがFacebook広告(あるいはMeta広告。以下Facebook広告で統一)です。Facebook広告というとFacebook内で配信される広告だけのことを指していると思いがちですが、その配信先はFacebookだけではなく、同じMeta社のInstagramやMessenger、Audience Networkといった面にも配信することができます。詳細は「配信面」の段落を参照してください。
Facebook広告(Meta広告)の特徴
Facebook広告には他の広告と比較してどんな特徴があるのでしょうか?
ターゲティング精度が高い
ターゲティングの精度が高いことは、他のSNS広告/Web広告と比較してもFacebook広告の強みであると言えます。
その精度の高さの理由は、Facebookが基本的に「実名登録」をルールとしていることにあります。他の媒体であれば主にWeb上の行動履歴を元に、「このユーザーは恐らく男性」「恐らく20代」といったような推測によるターゲティングとなり、当然見当違いとなることもあります。その点Facebookは性別、年齢、さらには卒業校や勤務先といったユーザー情報を100%に近い信頼度で保有しているため、確実に届けたいターゲットへ広告を届けることができます。
媒体を跨いで出稿できる
前の章でも述べたように、「Facebook広告」と言えどもInstagramやMessenger、Audience NetworkというFacebook以外の媒体にも広告を配信することができます。
魅力的なのは、それらのFacebook以外の媒体に配信する際も同じターゲティング情報を活用できるという点です。特に日本では近年、FacebookよりもInstagramを頻繁に利用する人の割合が高くなってきていますので、高いターゲティング精度を保ちながらInstagramにも広告出稿ができるのは魅力的ですね。
少額(100円)から出稿できる
「Facebook広告を始めてみたいけど、予算がそこまで無い…」という方も安心してください。Facebook広告の最低出稿金額は100円と非常に安価に設定されています。クレジットカード払いも可能ですので、自営業や個人事業主の方でも気軽に始めることができますね。
ただし、本当に100円だけ出稿しても1クリックあるかないかで終わってしまいます。また金額が小さすぎるとWeb広告の利点である配信の最適化が効きづらくなりますので、可能であれば月額10万円〜を目安に始めてみることをおすすめします。
※代理店などに広告運用を依頼する場合は、その代理店独自の最低出稿金額を定めていることが多いですのでご注意ください。
Facebook広告(Meta広告)の仕組み
それでは、Facebook広告の仕組みについて必ず押さえておきたいポイントを、「アカウント構造」「配信面」「課金方式」「広告オークション」「ターゲティング」の5つに分けてご説明していきます。
アカウント構造
Facebook広告のアカウントは「キャンペーン」「広告セット」「広告」の三層構造になっており、配信に向けた設定もこの順に行っていきます。
- キャンペーン
広告の目的を設定します。
- 広告セット
ターゲット、予算、掲載期間などを設定します。
- 広告
クリエイティブを設定します。
初めてFacebook広告を実施する際は、このアカウント構造をどのようにすべきかということで多くの方が悩みます。
一つの目的(案件)に対して一つのターゲット、一つのクリエイティブで配信するならば、「広告セット」や「広告」を分ける理由はありません。しかしより良いターゲティング・より良いクリエイティブを模索するうえでは、複数種類の中での比較検証が不可欠です。そのために広告セット(ターゲット)や広告(クリエイティブ)を分ける、というのが基本の考え方です。
配信面(配置)
Facebook広告の配信面(管理画面では「配置」と表記)は以下の4種類があります。
媒体 | 配信面(配置) |
ニュースフィード、Marketplace、動画フィード、右側広告枠、ストーリーズ、インストリーム動画、検索結果、インスタント記事 | |
フィード、発見タブ、ショップ、ストーリーズ、インストリーム動画、リール | |
Messenger | 受信箱、ストーリーズ、広告メッセージ |
Audience Network | Audience Network内の外部アプリ※配信形式:ネイティブ、バナー、インタースティシャル、動画リワード |
※Audience Networkとは?
Audience Networkは、Meta社が広告配信面として囲っている外部アプリのネットワークです。具体的にどのアプリに掲載されるのかは、ブランドセーフティハブの「パブリッシャーリスト」から確認してください。望まない配信面があれば除外することも可能です。
配置は広告セットの「配置」から設定を変更することができます。
デフォルトの設定では「自動配置」になっており、その場合はFacebookだけではなく上記4つの媒体にまたがって配信されることを留意しましょう。また配置によってクリエイティブの規定サイズが異なりますので、複数のサイズを用意すればそれだけリーチが広がるということもポイントです。
課金方式(課金対象)
Facebook広告の課金方式(管理画面では「課金対象」と表記)は主に以下の2種類があります。
- クリック課金(CPC課金)
この方式では広告がクリックされるごとに費用が発生します。逆に言えば、広告が表示されただけでクリックされなかった場合には費用が発生しません。
俗にCPC課金とも言います。CPCとはCost Per Clickの略称です。
- インプレッション課金(CPM課金)
この方式では広告が表示(インプレッション)されるごとに費用が発生します。
俗にCPM課金とも言います。CPMとはCost Per Millの略称です。Millはフランス語で1,000を指し、つまりCPM=1,000インプレッションあたりの金額となります。Web広告の1回のインプレッション単価は0.1円など非常に安価なことが多いため、分かりやすくするために1,000インプレッションあたりの金額で表すことが通例となっています。
通常、インプレッション課金は予算の中でインプレッション数が最大化されるように配信され、クリック課金はクリック数が最大化されるように配信されます。
どちらを選択するべきなのか?ということについて一概には言えませんが、最初の目安としては、ブランディング・認知拡大を目的としている場合はインプレッション課金、商品・サービスの購入などコンバージョンを目的としている場合はクリック課金を選択して費用対効果を見てみると良いでしょう。
ただしFacebook広告では、はじめに設定する「広告の目的」によってはインプレッション課金しか選択できない場合もあります。以下を参考にしてください。
広告の目的 | 課金方式(課金対象) |
・ブランドの認知度アップ・リーチ・リード獲得・メッセージ・コンバージョン | インプレッションのみ |
・トラフィック・エンゲージメント | インプレッション、クリックから選択 |
・アプリのインストール | インプレッション、クリック、アプリインストール(※)から選択※アプリがインストールされると課金 |
・動画の再生数アップ | インプレッション、Thruplay(※)から選択※動画が15秒以上(15秒以下の動画は最後まで)視聴されると課金 |
課金対象は広告セットの「最適化と配信」から設定を変更することができます。
広告オークション
1回のクリックや表示ごとにいくら課金されるの?と疑問に思う方が多いと思いますが、課金される金額はその都度オークション方式で決まるため、変動します。
オークションといっても、人が手を動かしていちいち競売を実施しているわけではありません。以下の3つの判断基準でオークションの勝敗は決まります。
- 入札価格
いくらで入札するかの価格です。通常は「入札戦略」をいくつかの種類から選択することによって、その入札戦略に沿って戦略システムが自動で入札価格を決めてくれます。同じ機会に広告を表示したい競合が多いほど、入札価格は吊り上がります。
広告主が手動で上限の入札価格を決めておくこともできますが、あまり推奨されていません。
- 推定アクション率
広告を見た人がクリック、エンゲージメント、コンバージョンなどのアクションを起こす確率です。過去の配信実績に基づいて判断されます。
- 広告品質
広告がユーザーにとってどの程度有益な情報かを示す指標です。広告とランディングページの関連性、広告を見た人のフィードバック、Facebook側で低品質と定義されている広告(情報の隠ぺい、扇情的な表現、エンゲージメントベイトなど)などの要素から決まります。
上記の要素が具体的にどのような評価をされているかは、広告主側でも正確に知ることはできません。配信結果が芳しくなかった場合はあくまで推測のもと運用改善をしていくということにはなりますが、これら3つの要素にヒントがあるということは忘れないようにしましょう。
ターゲティング
ターゲティングの精度を強みとしているFacebook広告ですが、さまざま種類の設定ができます。予めどのような種類があり何に基づいて配信されるのかということを知っておくことで、ターゲティングの設計がしやすくなるでしょう。
- コアオーディエンス
Meta社が保持しているユーザデータに基づいて配信します。コアオーディエンスを更に細かく分類すると以下の5つとなります。
種類 | 利用するデータ |
位置情報 | プロフィールに登録されている居住地、旅行のチェックイン、アプリに連携される位置情報など |
利用者層データ | 年齢、性別、学歴、役職などプロフィールに登録されている情報 |
興味・関心 | フォローやページへのいいねなど、アクティビティ情報 |
行動 | 過去の購入履歴やデバイスの利用状況、記念日など |
つながり | 自社のFacebookページやイベントとつながっている人※配信除外対象として設定することも可能 |
- カスタムオーディエンス
自社と既に接点があるユーザーに広告を配信します。具体的には以下の3種類の方法でカスタムオーディエンスが作成できます。
種類 | 利用するデータ |
連絡先リスト | 自社の顧客の連絡先リスト※管理画面から指定のフォーマットでアップロードすることで利用可能 |
サイトのビジター | 計測タグ(Facebookピクセル)が設定されている自社ウェブサイトのアクセスデータ |
アプリの利用者 | 計測タグ(Facebook SDK)が設定されている自社アプリのアクセスデータ |
- 類似オーディエンス
上記の「カスタムオーディエンス」を作成すると利用できるようになるターゲティング方法です。Facebookのプラットフォーム側で類推拡張機能が働き、カスタムオーディエンスに似ていると判断されたユーザーへ広告が配信できます。
ただし、類似オーディエンスを利用するためにはカスタムオーディエンスのリスト数が少なくとも数百人必要です。
ターゲティングは広告セットの「オーディエンス」から設定を変更することができます。
▶BtoB向けのFacebook広告運用については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
BtoB必見!Facebook広告を使うべき理由と運用のポイント
まとめ
Facebook広告の特徴、そして運用を開始する前に知っておきたい仕組みのポイントについてご紹介しました。
初めて取り組む際には少々仕組みが複雑に感じられるかもしれませんが、上手く活用すれば自社のプロモーション効果を大きく上げることができるのがFacebook広告です。
是非本記事の基礎知識を参考にしながら設定を進めてみてください。
malna株式会社のFacebook広告運用代行
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