SNSマーケティングとは?手法5つと媒体の選び分け方を最新データで解説

SNSマーケティングという言葉は、社内会議でも当たり前に出てくるようになりました。ところが担当を任された途端、アカウントを開設して投稿を続けることと、事業の数字につながる取り組みとの境目がどこにあるのかが見えなくなります。

目次

つまずくのは、たいてい手前の段階です。どの媒体を選ぶのか、何をもって成果とするのか、誰がどれだけの時間を使うのか。ここが決まらないまま投稿だけが始まり、半年後にフォロワー数の増減を眺めて終わります。

本記事では、SNSマーケティングの定義から、代表的な5つの手法、公的統計にもとづく媒体の選び分け、6ステップの進め方、KPI設計、つまずきやすい落とし穴までを順に整理します。数値は総務省の調査や各社の公式発表など、出典を確認できたものだけを扱いました。

SNSの担当を任されたものの、どこから手を付けるかで止まっている段階でしたら、戦略の設計から実行、社内への定着までを伴走してきた立場でご相談を承ります。検討の入口から相談することができます。

SNSマーケティングとは、SNS上の接点を通じて認知から購買までをつくる取り組みです

SNSマーケティングとは、SNS上で生活者との接点をつくり、認知の獲得から関係づくり、購買や推奨までを設計して進めるマーケティング活動の総称です。投稿を続ける作業そのものを指す言葉ではありません。目的の設定、媒体の選定、コンテンツ設計、効果測定までを含んだ一連の取り組みが対象になります。範囲が広いぶん、まずは用語の切り分けから押さえておくと迷いにくくなります。

SNS運用とSNS広告は、SNSマーケティングの一部です

SNS運用とSNS広告は、いずれもSNSマーケティングという大きな枠のなかにある個別の手段です。日常会話では混同されがちですが、担う役割も必要な予算も別物として扱ったほうが設計は進みます。

用語 指す範囲 主な役割
SNSマーケティング SNSを使った活動の全体 目的設計から媒体選定、運用、測定まで
SNSアカウント運用 自社アカウントでの発信と交流 継続的な接点づくり、ファンの育成
SNS広告 各媒体の広告配信 短期での到達拡大、狙った層への配信
インフルエンサー施策 第三者による発信の活用 第三者視点での紹介、認知の橋渡し

自社アカウントの発信だけをSNSマーケティングと呼んでしまうと、広告やインフルエンサー施策が検討の対象から外れます。逆に広告出稿だけに寄せれば、蓄積されるはずの資産が残りません。全体を一つの枠で捉えたうえで手段を配分するという順番が、すべての出発点になります。

検索エンジン中心の集客との違いは、出会い方の向きです

SNSマーケティングと検索エンジン経由の集客は、生活者との出会い方が逆を向いています。検索は、すでに課題を自覚した人が能動的に情報を探しに来る流れです。SNSでは、まだ探していない人のタイムラインに情報が流れ込む形で接点が生まれます。

この違いは、成果が出るまでの道筋にも表れます。検索経由は課題が明確な層に届くため商談化しやすい反面、認知のない商材ではそもそも検索が発生しません。SNSは需要が顕在化する前の層に届く代わりに、その場で問い合わせへ進む割合は低くなります。どちらかを選ぶ話ではなく、役割を分けて併用するのが現実的な組み立て方です。

関連記事:【初心者向け】Web集客の方法14選!自社に合った選び方を解説

目的は認知、関係構築、販売、リサーチの4つに整理できます

SNSマーケティングの目的は大きく4種類あり、どれを主目的に置くかで施策も指標も変わります。複数を同時に狙うこと自体は可能ですが、優先順位を付けずに始めると評価の軸が定まりません。

  • 認知獲得:まだ自社を知らない層に情報を届ける
  • 関係構築:既存顧客やファンとの接触頻度を保ち、再購入や推奨につなげる
  • 販売促進:キャンペーンや広告で購入、来店、申し込みを直接後押しする
  • リサーチ:生活者の投稿から評判や不満、競合の動きを把握する

4つのうち、社内で最も合意を得やすいのは認知獲得でしょう。ただし認知だけを追いかけるとフォロワー数の話に終始しますから、最終的にどの事業指標へつなげるのかを最初に決めておいてください。目的が2つ以上あるなら、主と従の関係をはっきりさせたうえで、それぞれに担当と期限を割り当てます。

企業がSNSマーケティングに取り組む理由は、生活者の情報行動が移ったためです

企業がSNSマーケティングに取り組む理由は、生活者が情報を探す場所そのものがSNSへ広がったためです。総務省の調査では、インターネット利用者のうちSNSを利用している人の割合は82.3%に達し、利用目的として「知りたいことについて情報を探すため」を挙げた人は66.0%にのぼりました。連絡手段としてだけでなく、調べものの入口として使われている実態が数字に表れています。

SNSの利用は幅広い年代に定着しています

SNSの利用は、もはや若年層に限った行動ではありません。総務省「令和7年通信利用動向調査」によると、インターネット利用者に占めるSNS利用者の割合は全体で82.3%、13歳から49歳までの各層では90%を超えています。

年齢階層 SNS利用者の割合
全体 82.3%
13〜19歳 92.9%
20〜29歳 93.1%
30〜39歳 90.6%
40〜49歳 91.3%
50〜59歳 86.4%
60〜69歳 78.3%
70〜79歳 67.9%
80歳以上 54.3%

60代でも8割近く、80歳以上でも5割を超えました。ターゲットが中高年層だからSNSは向かない、という前提はいまの数字と合いません。年代で切り捨てるのではなく、年代ごとにどの媒体が使われているかで判断するほうが実態に近づきます。

情報を探す手段としても使われています

SNSは連絡手段であると同時に、調べものの手段としても機能しています。同じ調査で最も多かった利用目的は「従来からの知人とのコミュニケーションのため」の86.6%でしたが、次点は「知りたいことについて情報を探すため」の66.0%でした。

検索窓に語句を入れるのではなく、ハッシュタグをたどる、保存した投稿を見返す、体験談のような投稿を読む。こうした行動が日常になった結果、企業側の情報がSNS上に存在しないと比較検討の土俵にすら上がらない場面が生まれています。飲食、美容、旅行、住宅のように現地や実物の様子が判断を左右する商材ほど、影響は大きくなります。

生活インフラ化した媒体と、拡大する広告市場があります

主要な媒体の規模も、取り組む理由を補強しています。LINEヤフーの発表によれば、LINEの国内月間利用者数は2025年12月末時点で1億に到達しました。国内人口に迫る規模の連絡基盤が、企業アカウントやメッセージ配信の受け皿になっています。

広告側の数字も伸び続けています。電通の集計では、2025年のソーシャル広告費は1兆3,067億円で前年比118.7%、インターネット広告媒体費に占める構成比は39.5%でした。媒体としての到達力と、広告費が集まる場としての存在感が同時に大きくなっている状況です。

参考:令和7年通信利用動向調査の結果(総務省)

参考:LINE、国内月間利用者数が1億ユーザーを突破(LINEヤフー)

参考:2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析(電通)

SNSマーケティングの手法は5つに整理できます

SNSマーケティングの手法は、アカウント運用、SNS広告、インフルエンサー施策、キャンペーン、ソーシャルリスニングの5つに整理できます。求められる体制も効き方もそれぞれ違うため、目的に合わせて組み合わせるのが基本の考え方です。5つすべてを同時に始める必要はありません。

アカウント運用は、接点を積み上げる土台になります

アカウント運用とは、自社名義のアカウントで継続的に発信し、コメントやメッセージを通じて交流する手法です。5つのなかで最も基礎的な位置にあり、他の手法の受け皿としても働きます。

広告やインフルエンサー施策で興味を持った人は、たいてい自社アカウントを見に来ます。そこに投稿が3件しかない、あるいは半年更新されていないという状態では、せっかくの関心が離れていきます。発信の質より前に、更新が続いている状態そのものが信頼の材料になると考えてください。

求められるのは瞬発力ではなく継続力です。週に何本出すかを決め、その本数を無理なく回せる体制を用意してから始めれば、途中で止まる確率は下がります。

SNS広告は、狙った層に短期間で届けられます

SNS広告は、各媒体の広告配信機能を使い、条件を指定した利用者へ短期間で情報を届ける手法です。アカウントのフォロワー数に左右されないため、開設直後でも到達を作れます。ここがアカウント運用との決定的な違いです。

年齢や地域、興味関心にもとづく配信ができるので、商圏や対象が明確な商材と相性が良好です。一方、出稿を止めれば到達も止まります。広告で獲得した関心をアカウントやサイトへ引き継ぐ設計をしておかないと、費用を投じた分だけ流れて終わります。

関連記事:SNS広告の成功事例12選!成果を生むポイントを徹底解説

インフルエンサー施策は、第三者の視点を借りる手法です

インフルエンサー施策は、特定の分野で支持を集める発信者に商品やサービスを紹介してもらう手法です。企業が自ら語る情報とは受け取られ方が変わり、使用感や雰囲気が伝わりやすくなります。

選定で見るべき点はフォロワー数だけではありません。投稿への反応の質、フォロワーの属性、過去の紹介案件との相性のほうが結果に直結します。フォロワー数が少なくとも特定分野で濃い支持を持つ発信者のほうが、購入や来店につながる場合があります。

なお、依頼にもとづく投稿には広告である旨の明示が必要です。表記が欠けると景品表示法の規制に触れますから、契約段階でルールを固めておきます。

関連記事:Instagramインフルエンサーマーケティング徹底解説

キャンペーンは、短期の参加を集める仕掛けです

キャンペーンは、応募や投稿を条件に特典を用意し、短期間で参加と拡散を集める手法です。フォローとリポストを条件にした形式や、指定のハッシュタグを付けた投稿を募る形式が代表的でしょう。

効果が出やすいのは、参加のハードルと得られる特典が釣り合っているときです。応募条件が多いほど参加者は減り、特典が商材と無関係だとキャンペーン目当ての人だけが集まって、その後の反応が落ちます。商材に関心のある人が参加したくなる特典を選べるかどうかで結果が分かれます。

終了後にフォロワーが大きく減る現象も珍しくありません。実施前に、獲得したフォロワーをどう維持するかまで決めておいてください。

ソーシャルリスニングは、投稿から市場の声を読み取ります

ソーシャルリスニングは、SNS上の投稿を収集して自社や競合、業界に対する評価を把握する手法です。発信ではなく観測が目的で、商品開発や改善、リスクの早期発見に使われます。

自社名や商品名で検索すれば、アンケートでは出てこない不満や使い方の工夫が見つかります。想定していなかった層に使われていると分かれば、訴求の方向そのものを見直す判断材料になるでしょう。炎上の予兆をつかむ手段としても働きます。

専用ツールがなくても、各媒体の検索機能で自社名を定期的に確認するところから始められます。週に一度、目についた投稿を担当者間で共有するだけでも、現場の感覚は変わります。

主要SNSの選び分けは、3つの判断軸で決まります

主要SNSの選び分けは、ターゲットの年代と性別、商材の伝わり方、社内で確保できる運用リソースという3つの軸で判断します。すべての媒体に手を広げればどれも中途半端になりますから、最初は1つか2つに絞るのが現実的です。判断の土台になるのは、媒体ごとの利用実態です。

軸1:ターゲットの年代と性別で候補を絞ります

第1の軸は、届けたい相手の年代と性別に対して、その媒体が実際に使われているかどうかです。総務省情報通信政策研究所の令和7年度調査では、媒体ごとの利用率に明確な差が出ています。

媒体 全年代 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 男性 女性
LINE 92.9% 96.4% 97.7% 97.9% 96.6% 95.6% 92.0% 77.8% 91.7% 94.1%
YouTube 81.5% 95.0% 96.3% 94.0% 91.6% 84.9% 72.6% 48.5% 84.4% 78.6%
Instagram 54.8% 69.3% 82.6% 76.6% 67.1% 54.4% 36.1% 15.8% 46.2% 63.4%
X(旧Twitter) 44.7% 56.4% 73.4% 67.7% 57.0% 40.2% 24.8% 10.8% 44.7% 44.7%
TikTok 36.7% 67.9% 61.5% 44.7% 42.6% 32.2% 21.2% 11.1% 31.8% 41.7%
Facebook 27.0% 14.3% 23.4% 37.4% 38.9% 33.1% 22.6% 12.5% 26.7% 27.3%

傾向ははっきりしています。LINEはほぼ全年代に届き、YouTubeは40代までが9割超。Instagramは20代を中心に強く、女性の利用率が男性を17.2ポイント上回ります。TikTokは10代で67.9%と突出する一方、Facebookは30代から50代に寄っています。ターゲットの中心年代でその媒体が使われていない場合、投稿の質を上げても届く総量は増えません

参考:令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(概要)(総務省情報通信政策研究所)

軸2:商材が何で伝わるかを考えます

第2の軸は、自社の商材が写真、動画、テキストのどれで伝わりやすいかです。同じ内容でも、媒体の主役となる表現形式に合っていなければ反応は伸びません

見た目や雰囲気で価値が伝わる商材は、写真や短尺動画が主役の媒体に向きます。飲食、アパレル、美容、宿泊などが該当するでしょう。仕組みや理屈の説明が必要な商材なら、テキストで補足できる媒体や長尺の動画を扱える媒体のほうが情報量を確保できます。BtoBのサービスや専門性の高い商材はこちら側です。

判断に迷うときは、既存の営業資料でどの説明に時間をかけているかを見てください。写真を見せて終わる説明ならビジュアル系、口頭の補足が長い説明ならテキストや動画で尺を取れる媒体が合います。

軸3:運用に割けるリソースで本数を決めます

第3の軸は、社内で確保できる人手と時間です。媒体ごとに求められる更新頻度と制作負荷が違うため、体制に見合わない選択をすれば数か月で止まります。

短尺動画が中心の媒体では、企画、撮影、編集の工程が毎回発生します。写真中心の媒体でも、素材の撮影と加工に相応の時間が必要です。テキスト中心なら制作は軽いかわり、投稿頻度そのものが求められます。担当者が兼務で週に何時間使えるのかを先に確認し、その範囲で回る媒体を選んでください。

各媒体の具体的な攻略法は、それぞれの解説記事に整理しています。

関連記事:Instagramマーケティングとは?企業の活用方法まとめ

関連記事:Twitterマーケティングで必要な知識を徹底解説!

関連記事:【最新版】TikTokでバズるマーケティング戦略を解説!

関連記事:【2025年度版】Lステップとは?┃LINE公式との違いから、できること、運用時の注意点まで徹底解説!

SNSマーケティングの進め方は6つのステップに分かれます

SNSマーケティングの進め方は、目的の設定、ターゲットの定義、媒体の選定、体制とルールの整備、コンテンツ設計と投稿、振り返りと改善という6ステップに分かれます。順番を飛ばせば、あとから戻る手間が発生します。とくに最初の2つを曖昧にしたまま始めると、投稿の方向がいつまでも定まりません。

ステップ1:目的と最終指標を決めます

最初にやるべきは、SNSで何を達成したいのかを事業の言葉で定義することです。認知を広げたいのか、既存顧客との接点を保ちたいのか、直接の申し込みを増やしたいのか。ここが変われば選ぶ媒体も投稿の中身も変わります。

このときフォロワー数を最終目的に置かないでください。フォロワーは途中の指標であって、事業の成果ではありません。問い合わせ件数、来店数、指名検索数、採用応募数など、社内で評価される数字のどれにつなげるのかを先に決めます。

ステップ2:ターゲットを具体化します

次にやるのは、届けたい相手を具体的な人物像まで落とし込む作業です。年代と性別だけの定義では、投稿の内容もトーンも決まりません。どんな場面でSNSを開き、何に困り、どんな言葉で検索しているかまで描けて初めて、企画の判断基準になります。

役に立つのは既存顧客の情報です。よく買っている層の年代、職業、購入のきっかけ、比較検討した他社を洗い出せば、SNS上でどんな情報を探しているかが推測できます。BtoBであれば、決裁者と現場担当者のどちらへ向けるかで発信の粒度が変わります。

ステップ3:媒体を1つか2つに絞ります

ターゲットが決まったら、前章の3つの軸に当てはめて媒体を選びます。最初から複数媒体に手を広げるのではなく、まず1つで投稿と改善の型をつくるほうが結果的に早く進みます。媒体を絞る判断は、あとから増やせる可逆的な決定です。

複数運用が有効になるのは、1媒体で投稿と改善の型ができてからです。既存の投稿素材を別媒体の形式に組み替える流れが確立していれば、2媒体目の負荷は1媒体目ほど重くなりません。

ステップ4:体制とルールを整えます

運用を始める前に、誰が何を担当し、どこまでを自社でやるかを決めます。ここが曖昧なまま走り出せば、担当者一人に負荷が集まって続かなくなります。

決めておく項目は次のとおりです。

  • 投稿の企画、制作、確認、公開の各担当
  • 公開前チェックの基準と承認者
  • コメントやメッセージへの返信方針と返信可能な範囲
  • 炎上や誤投稿が起きたときの連絡経路と初動

外部への委託を検討するなら、この段階が判断のタイミングです。戦略設計は自社に残して制作だけ外に出す、初期の立ち上げだけ支援を受けて運用は内製へ戻すなど、切り分け方は複数あります。社内に運用経験がまったくない状態であれば、立ち上げ期だけ外部の型を借り、並行して社内に手順を残す進め方が現実的でしょう。

関連記事:SNS運用代行とは?仕事内容とメリット、おすすめ代行会社を紹介

関連記事:【最新】SNS運用代行会社17選!メリットや比較ポイントもご紹介

ステップ5:コンテンツを設計して投稿します

投稿は思いつきで作らず、型を決めてから回します。毎回ゼロから考える運用は担当者の負荷が高く、品質も安定しません。企画の枠をあらかじめ用意しておけば、忙しい週でも投稿が途切れずに済みます。

投稿の種類をいくつかのパターンに分けておけば、制作は楽になります。商品や事例の紹介、業界の豆知識、社内の様子、利用者の投稿の紹介といった具合です。パターンごとに構成のひな形を用意しておくと、担当が変わっても同じ品質を保てます。

投稿頻度は、無理なく続けられる本数から始めてください。週5本を1か月で止めるより、週2本を1年続けるほうが接点は積み上がります

ステップ6:振り返って次の投稿に反映します

最後は、投稿ごとの反応を見て次の判断材料にする工程です。月に一度、数字を並べて傾向を確認する時間をカレンダーに固定してください。振り返りの時間を確保しない限り、投稿は出しっぱなしになります。

見るのは、反応が良かった投稿と悪かった投稿の差です。テーマ、形式、投稿時間、冒頭の見せ方のどこが違ったのかを言葉にして残せば、次の企画に引き継げます。ここを飛ばすと、1年経っても投稿の型が最初のままになります。

SNSの立ち上げから運用の型づくり、社内への引き継ぎまでを一続きで設計したい段階でしたら、戦略立案から実行、内製化までを伴走する形でご一緒できます。体制づくりから相談することができます。

SNSマーケティングのKPIは、ファネルの段階ごとに設計します

SNSマーケティングのKPIは、認知、興味関心、比較検討、行動という段階ごとに指標を分けて設計します。すべてを1つの数字で測ろうとすれば、施策の良し悪しは判断できません。段階を分けておけば、どこで人が離れているかが見えるようになります。

段階ごとに見る指標を変えます

指標は、施策が働きかけている段階に合わせて選びます。認知の施策をコンバージョン数だけで評価すると、実際には効いていた施策を止めてしまいます。

段階 主な指標 見るポイント
認知 インプレッション、リーチ、再生数 どれだけの人の画面に表示されたか
興味関心 いいね、保存、コメント、シェア 内容に反応した人がどれだけいたか
比較検討 プロフィール閲覧数、リンククリック数 詳しく知ろうとした人がどれだけいたか
行動 問い合わせ、資料請求、来店、購入 実際の申し込みや購買につながったか
推奨 言及数、ユーザー投稿数、指名検索数 第三者が自発的に触れているか

保存とシェアは、いいねより意図の強い行動です。あとで見返す、誰かに伝えるという行為が起きているなら、内容が実用として受け止められている証拠になります。

フォロワー数だけを追わないようにします

フォロワー数は分かりやすい指標ですが、単体では成果を表しません。キャンペーンで一時的に増えたフォロワーはその後の投稿に反応しないことが多く、母数が増えるほど反応率の見かけは下がります。

見るべきは、フォロワーの中身と反応の推移です。届けたい層のフォロワーが増えているか、投稿あたりの保存やクリックが伸びているか。母数より反応の密度を追うほうが、事業の数字との関係をつかみやすくなります。

計測できない範囲があることを前提にします

SNSの効果には、数字で追いきれない部分が残ります。投稿を見た人が後日ブラウザで社名を検索して申し込む、といった経路は、SNSの管理画面には現れません。

そのため、媒体の数字だけで判断せず、指名検索数の推移、問い合わせ時のアンケート、来店時のヒアリングなど、外側の情報と合わせて見ます。SNSの数値が横ばいでも、指名検索が増えているなら効いている可能性があります。逆に、接触したすべての成果を直接効果として計上するのは過大評価です。測れる範囲と測れない範囲を先に線引きしておくと、社内報告の際に説明がぶれません。

関連記事:【最新版】Instagram分析ツールおすすめ5選

関連記事:TikTokの分析方法は?おすすめの分析ツールも紹介!

SNSマーケティングでつまずきやすい落とし穴は4つあります

SNSマーケティングでつまずく原因は、目的の欠落、属人化、炎上への備え不足、表示ルールの見落としという4つに集約されます。いずれも投稿の巧拙ではなく、始める前の設計で防げる種類の問題です。順に見ていきます。

目的が決まらないまま投稿を始めてしまう

最も多いのは、他社がやっているからという理由でアカウントを開設し、目的を決めないまま投稿を始めるパターンです。方向が定まらないため、投稿の内容が回ごとにぶれます。

評価の基準もないので、続けるべきか止めるべきかの判断ができません。半年後にフォロワー数だけを見て、増えていないから失敗だったと結論づけることになります。開設前に目的と最終指標を決めておけば、この状況は避けられます。

担当者一人に集中して続かなくなる

次に多いのが属人化です。企画から制作、投稿、返信までを一人が抱えれば、その担当者が異動や退職をした時点で運用は止まります。担当者の熱量が高いチームほど、この形に陥りやすい傾向があります。

過去の投稿の意図やトーンの基準が本人の頭の中にしかないため、引き継ぎもうまくいきません。投稿のひな形、判断基準、返信の方針を文書として残しておいてください。手順が人ではなく仕組みの側にある状態をつくれば、担当が変わっても運用は続きます。

炎上への備えがないまま運用している

炎上は投稿内容そのものだけでなく、返信の仕方や過去投稿の掘り起こしからも起こります。備えがなければ、初動の遅れや不用意な弁明で事態が広がります。

必要なのは、事前のルールと連絡経路です。公開前に第三者が確認する仕組み、社会的な話題に触れる際の基準、問題が起きたときに誰へ何分以内に連絡するかの取り決め。この3点を決めておくだけでも初動の質は変わります。日頃から自社名の言及を観測していれば、予兆の段階で気づける確率も上がります。

広告である旨の表示が抜けている

インフルエンサー施策や口コミ投稿の依頼では、広告であることの明示が法律上の要件です。2023年10月1日から、事業者の広告であるにもかかわらずそれと分からない表示は、景品表示法の不当表示として規制の対象になりました。

消費者庁は、広告、宣伝、プロモーション、PRといった文言による表示や、企業から商品提供を受けている旨を文章で示すことを、判別しやすい例として挙げています。責任を問われるのは依頼する側の企業ですから、契約時に表記の方法と掲載位置まで取り決めておく必要があります。医薬部外品や化粧品、健康食品を扱う場合は、薬機法の観点からも表現の確認が欠かせません。

参考:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります(消費者庁)

よくある質問

SNSマーケティングについて調べたあとに残りやすい疑問を5つ整理しました。定義の確認から、着手の順序、BtoB企業での有効性、複数媒体を扱うべきかどうか、内製と外注の判断までを順に並べています。回答はいずれも本文で扱った範囲にとどめ、出典を確認できない数値は使っていません。

SNSマーケティングとは何ですか

SNSマーケティングとは、SNS上で生活者との接点をつくり、認知の獲得から関係づくり、購買や推奨までを設計して進める活動の総称です。アカウント運用、SNS広告、インフルエンサー施策、キャンペーン、ソーシャルリスニングといった手法を、目的に応じて組み合わせて進めます。

SNSマーケティングは何から始めればよいですか

目的と最終指標を決めるところから始めます。フォロワー数ではなく、問い合わせ件数や来店数など社内で評価される数字につなげる形で設定してください。そのうえでターゲットを具体化し、年代別の利用率と商材の伝わり方から媒体を1つか2つに絞ります。

BtoB企業でもSNSマーケティングは効果がありますか

効果は見込めますが、目的の置き方が変わります。BtoBでは即時の受注よりも、認知の獲得、指名検索の増加、採用応募の獲得といった間接的な成果が中心になります。決裁者と現場担当者のどちらに向けるかを決め、仕組みや事例を説明できる媒体を選ぶことが前提です。

複数のSNSを同時に運用したほうがよいですか

最初は1つか2つに絞ることをおすすめします。媒体ごとに求められる形式と更新頻度が違うため、体制が整わないうちに広げるとどれも中途半端になります。1媒体で投稿と改善の型ができ、素材を別形式に組み替える流れが確立してから増やしてください。

SNSマーケティングは自社運用と外部委託のどちらが向いていますか

社内に運用経験と人手があるなら自社運用が向いています。経験がない場合は、立ち上げ期だけ外部の支援を受け、並行して手順を社内に残す進め方が現実的です。戦略設計は自社に残し、制作や広告運用だけを委託するといった切り分けもできます。

まとめ

SNSマーケティングとは、SNS上の接点を通じて認知から購買、推奨までをつくる取り組みです。手法はアカウント運用、SNS広告、インフルエンサー施策、キャンペーン、ソーシャルリスニングの5つに整理でき、目的に応じて組み合わせます。

媒体の選び分けは、ターゲットの年代と性別、商材の伝わり方、確保できるリソースの3軸で決まります。総務省の調査が示すとおり、媒体ごとの利用者層には無視できない偏りがあり、この分布を外した媒体選定は届く総量そのものを狭めます。KPIは段階ごとに分け、フォロワー数ではなく反応の密度と事業指標との接続で評価してください。

まずは目的と最終指標を1枚の紙に書き出し、そこから逆算して媒体を1つ選ぶところまでを進めてください。立ち上げから運用の型づくり、社内への定着までを設計したい段階でしたら、戦略立案から実行、内製化までを伴走する形でご一緒できます。進め方を相談するところから始められます。

無料相談はこちら
                   

執筆者情報

malnaブログ編集部

writer malnaブログ編集部 webマーケター / データアナリスト
Facebook・InstagramをはじめとするSNS広告からSEO対策など、マーケティングに関する様々な情報を発信しています。
記事一覧はこちら

関連記事タグをクリックでカテゴリページを開きます

malnaのマーケティングについて

弊社ではメディアやSNSなど総合的な支援が可能です。
媒体ごとに違うパートナーが入ることもなくスピーディな意思決定が可能です。
ご不明点や不安な点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。

サービス資料はこちら 詳しく見る