2022.12.19
失敗しないリスティング広告のキーワード選定を徹底解説
「リスティング広告のキーワードの選び方が分からない」
「キーワード選定を効率良く行う方法が知りたい」
そのような悩みを抱える人も多いのではないでしょうか。
リスティング広告は「キーワード選定が命」とも言われており、どのようなキーワードで広告を出稿するのかが非常に重要になります。
キーワード選定をむやみやたらに行うと後々修正が面倒になることも。
そこで本記事ではキーワード選定が失敗しないように、効率の良いキーワード選定の方法やキーワード選定を行う上で意識するポイントなどを解説していきます。
大前提として、GoogleとYahoo!のリスティング広告の仕組みやキーワードの選定方法などは同様であるため、どちらでも適用可能です。
ぜひ参考にしてみてください。
リスティング広告のキーワードとは
リスティング広告のキーワードとは、ユーザーが実際に検索するクエリに対して、広告を表示するのかどうかを判断する単語やフレーズの事を言います。
※クエリ=本記事でのクエリとは検索クエリのことを指し、ユーザーが何かを検索するときに使用するキーワード(検索条件)のこと。
設定したキーワードをもとに、Google・Yahoo!のアルゴリズムが広告を出稿すべきかどうかを判断しているわけです。
例えば「クッション おすすめ」とユーザーが検索した場合について考えてみましょう。
「クッション おすすめ」というキーワードを設定していたとすると、そのクエリで検索したユーザーに対して広告が表示されます。
キーワードの設定方法によって、どの程度広範囲に表示されるのかが変わっていく点をあらかじめ理解しておいてください。詳しくは後述します。
キーワードの数や表示する範囲などを上手く調節しなければ、ターゲット以外にも広告が表示され結果的に費用対効果が悪くなってしまいます。
つまり、キーワードの「設定方法」や「設定する量」をどのように行っていくのかがリスティング広告の成功を決めるポイントだと言えるでしょう。
リスティング広告のキーワードを選ぶ前に理解しておくべきこと
キーワードを選ぶ前に理解しておくべきこととして、以下の2つが挙げられます。
- 商品やサービスの特徴
- ターゲットのニーズ
これらを理解しておくことで実際にキーワードを選ぶ際の参考になります。
ぜひ理解しておきましょう。
商品やサービスの特徴
商品やサービスの特徴、つまり強みや弱みを明確に理解しておくようにしましょう。
強みや弱みなどの特徴を理解しておくことによって、どのようなキーワードが自社にとって適切なのかの指針になります。
例えば、販売しているクッションの強みが「安さ」だとすると、キーワードに関しても「価格」に着目したものが有効であると予測が立つでしょう。
リスティングを運用するマーケターでは気づきにくい点もあるかもしれませんので、実際に営業の人などに聞いてみるのもおすすめです。
ターゲットのニーズ
最終的に購買してくれるターゲットを理解しなければ、適切なキーワードは選定できないでしょう。
ターゲットのニーズを分析するためには、ペルソナ分析などもおすすめです。
ターゲットユーザーの年齢や性別、年収や家族構成などを列挙することで、ターゲットユーザーがどのような属性を持っているのかを把握できます。
実際に商品やサービスを購入した方の口コミなどがある場合はそちらを参考にしてみるのも良いでしょう。
いずれにせよ、商品やサービスの特徴や実際に購入するであろうターゲットを理解しておかなければ適切なキーワード選定は難しくなります。
リスティング広告のキーワードの選び方4STEP
ここからは、実際にどのようにリスティング広告のキーワードを選んでいくのかについて解説していきます。
次の4つのステップを参考に、最終的にキーワードを選びましょう。
- 軸となるキーワードを調べる
- 掛け合わせるキーワードを見つける
- 調べたワードを精査する
- キーワードのマッチタイプを決める
ここまでだとまだイメージがつかめていないと思いますので、それぞれのステップについて詳しくみていきます。
STEP1:軸となるキーワードを調べる
まず初めに、リスティング広告をどのようなクエリで出稿するのかを決める「軸となるキーワード」を調べましょう。
先ほどの例のように、クッションを販売している会社であれば軸となるキーワードは「クッション」が代表例として考えられます。
同じ商品であっても言い方が複数ある場合は、軸となるキーワードも増えてきます。
例えばクッションの場合、クッションのことを「座布団」や「マット」と呼ぶ人もいるでしょう。
正確には同じ意味ではなかったとしても、混同しやすい商品を扱っている場合は軸となるキーワードも複数考えられる点には注意してください。
STEP2:掛け合わせるキーワードを調べる
掛け合わせるキーワードとは、「クッション おすすめ」であれば「おすすめ」の部分です。
「クッション」というキーワードだけでは、クッションが欲しいのか、クッションを捨てたいのか、クッションを作りたいのか、ユーザーがどのような属性なのかが理解できません。
適切なユーザーに対して広告を表示するために、掛け合わせるキーワードについても把握しておく必要があると理解していただけると思います。
掛け合わせるキーワードの調べ方は大きく分けて以下の3つに分けられます。
- キーワードプランナーで調べる
- ラッコキーワードで調べる
- 検索窓のサジェストワードを参考にする
それぞれについてもう少し詳しく解説していきます。
キーワードプランナーで調べる
キーワードプランナーとは、キーワード調査やキーワード選定を効率的に調べられるGoogleの無料ツールです。
キーワードプランナーに軸となるキーワード(今回の場合「クッション」)を入れることで、関連キーワードの候補が確認できます。
さらに、関連キーワードに関して以下の項目も把握できるため、同時にみておきましょう。
- 月間平均検索ボリューム:そのキーワードが月間でおおよそどのくらい検索されたのか。
- 競合性:そのキーワードで広告を出稿している競合がどのくらいいるのか。低・中・高の3つに分類されている。
- 入札単価:実際にそのキーワードで広告を出稿した場合の、おおよそのクリック単価。
キーワードプランナーでは実際に関連キーワードで広告を出稿した場合のおおよその予測が立てられます。
キーワードが自社の商品やサービスにマッチしていたとしても、競合が多かったり、検索ボリュームが小さ過ぎたりする場合に関してはあまり効果が期待できない場合も考えられるでしょう。
ツールを使用する(例:ラッコキーワード)
ツールを使用することで対象となるキーワードの関連語や共起語などを効率よく調べることができます。
本記事では無料で使用できるツールであるラッコキーワードをご紹介します。
ラッコキーワードは基本的には無料で利用でき、軸となるキーワードに掛け合わせるキーワードを調べられます。
キーワードに対する共起語や類義語なども調べられるため、新しいキーワードを探している場合にも利用可能です。
例えば類義語に関して言えば、「クッション」と打ち込むと「座布団」や「マット」という言葉が出てきます。
この類義語をもとに、新しい軸となるキーワードが見つかる場合もありますのでぜひ参考にしてみてください。
▶キーワード選定に便利なツールについては以下の記事でもご紹介しています!
SEOの競合分析のやり方とコツ!おすすめ分析ツール5選!
検索窓のサジェストワードを参考にする
掛け合わせるキーワードをGoogleやYahoo!の検索窓に実際に打ち込んで調べる方法もあります。
軸となるキーワードを検索窓に打ち込み、そこに出てくるサジェストワードから掛け合わせるワードを見つけることも可能です。
実際に「クッション おすすめ」と打ち込んでみると「クッション おすすめ 安い」や「クッション おすすめ 大きい」などが表示されます。
検索窓のサジェストワードに関しては、ユーザーのニーズが顕著に反映されているところですのでぜひチェックしてみましょう。
STEP3:調べたワードを精査する
STEP2までの段階で、実際にどのようなキーワードで広告を出稿するのかについておおよそのリストが出来上がると思います。
このステップでは、実際に調べた掛け合わせるワードで広告を出稿するのかを精査していきましょう。
これまで通り、クッションの例で考えてみます。
例えば、STEP2で見つけた掛け合わせるワードが以下の場合。
- 「クッション おすすめ」
- 「クッション 腰痛」
- 「クッション 捨て方」
どのようなクッションを販売しているのかによりますが、ベッドやソファに置くインテリア感の強いクッションを販売していると仮定します。
であれば、掛け合わせるワードに対して以下のような判断が取れるでしょう。
- 「クッション おすすめ」→どのようなクッションを求めているのか分からないが、自社の商品が該当する可能性がある。
- 「クッション 腰痛」→腰痛用のクッションではないため、そのキーワードに対して広告を出稿するメリットは大きくなさそう。
- 「クッション 捨て方」→そもそもクッションを求めていない場合が大半であることが予想できる。
予算にもよりますが、今回の事例であれば「クッション おすすめ」のみが実際に広告を出稿する場合のキーワードになりうるでしょう。
掛け合わせたワードで実際に広告を出稿するのかについて判断するためには、自社の商品の特徴を理解し、ターゲットの特徴も同時に理解しておく必要があります。
STEP4:キーワードのマッチタイプを決める
最後に、実際に広告を出稿するキーワードをどのマッチタイプで設定するのかについて理解しておきましょう。
マッチタイプは以下の3つに分類され、これはGoogle・Yahoo!どちらも同様です。
- 完全一致
- フレーズ一致
- 部分一致
キーワードが上手く選定できていたとしても、マッチタイプを適切に行わなければ費用対効果が低くなってしまったり、逆にターゲットを網羅できなくなったりしてしまう可能性があります。
STEP3までで精査したキーワードに対して、どのマッチタイプを選択するのかについて考えていきましょう。
網羅するクエリの多さは「完全一致<フレーズ一致<部分一致」となります。
完全一致
完全一致とは名前の通り、選定したキーワードに対して完全に一致している場合に広告が掲載されるタイプのことを言います。
例えば「クッション おすすめ」のキーワードを完全一致にした場合、「クッション おすすめ 腰痛」などは対象外になります。
ただし、検索意図が同様であると判断された場合は完全に一致していなくても広告が表示される場合があります。
例として、以下の場合は完全一致が適用されると思ってください。
- キーワードが「クッション おすすめ」→「おすすめ クッション」
- キーワードが「スマートフォン カバー」→「スマホ カバー」
同様に表記揺れなどに関しても完全一致が適用されます。
- キーワードが「スマートフォン カバー」→「スマートホン カバー」
- キーワードが「引越し」→「引越」「引っ越し」
- キーワードが「メガネ」→「眼鏡」「めがね」
これらのキーワードはいちいち設定しなくとも、AIが同様のものだと判断してくれるので心配しなくても大丈夫です。
フレーズ一致
フレーズ一致とは、設定したキーワードを含んでいる場合に掲載されるタイプのことを言います。
例えば「クッション おすすめ」をフレーズ一致で設定した場合、掲載されるかどうかは以下のようになります。
- 「おすすめ クッション」→掲載される
- 「おすすめ クッション 腰痛」→掲載される
- 「クッション 腰痛 おすすめ」→掲載される
- 「おすすめ ソファ」→掲載されない
2021年7月以前に関しては語順が違うと広告は表示されないような仕様でしたが、現在は語順が違ったとしても意味が同じであれば表示されるようになりました。
部分一致
部分一致とは、指定したキーワードと同じ意味と判断された場合に関して広告が表示されるタイプのことを言います。
同様に「クッション おすすめ」を部分一致で設定した場合、以下のようなクエリで広告が表示されることが予想できるでしょう。
- 「マット おすすめ」
- 「腰痛 マット」
- 「座布団 腰が痛くならない」
部分一致に設定した場合、予期せず範囲が広くなってしまう点は注意しておきましょう。
マッチタイプの選び方
マッチタイプを理解したところで、どのマッチタイプでキーワードを設定すべきなのか分からない人も多いかと思います。
先ほど紹介したように、網羅するクエリの多さは「完全一致<フレーズ一致<部分一致」の順番です。
しかし、細かく見ると各マッチタイプにメリット・デメリットが存在しています。
それぞれのメリット・デメリットについても理解し、対象のキーワードのマッチタイプを選定していきましょう。
完全一致を選ぶ
完全一致を選ぶメリットとしては、CVRが高くなりやすいという点が挙げられます。
選定したキーワードのみで広告が表示されるため、こちらの意図したユーザーに限定して広告を配信できるでしょう。
しかし、ユーザーの範囲が限定的になる=ボリュームが少なくなるため、完全一致のみで対応していてはCV数は見込めません。
予算が限られている場合に関しては、まずは完全一致でターゲットを絞って広告を出稿するのも1つの手段だと言えます。
フレーズ一致を選ぶ
フレーズ一致は網羅性・CVRがともに完全一致と部分一致の中間に位置する傾向があります。
網羅性が完全一致と比べて高いため、キーワードが単語の場合は利用を控えた方が良いかもしれません。
例えば「クッション」をフレーズ一致に設定した場合、以下のクエリに対して広告が出稿される可能性があります。
- クッションファンデ
- クッション 腰痛
- クッション 意味ない
これらのクエリで検索するユーザーはクッションを販売する会社によってのターゲットユーザーだとは言えないでしょう。
フレーズ一致を設定する場合は単語ではなく、あくまで「クッション おすすめ」のようなミドル〜ロングテールのキーワードを選ぶことをおすすめします。
部分一致を選ぶ
部分一致は自分たちでは気がつかなかったキーワードに関しても網羅できる特徴があります。
その一方で、全く関係ないクエリに対しても広告が表示されてしまう可能性がある点には注意が必要です。
例えばクロネコヤマトが広告を出稿しようとした場合、「ヤマト 人気」というワードで部分一致に設定したとします。
「ヤマト」はクロネコヤマトの事だと思って設定したとしても、結果的に「宇宙戦艦ヤマト 人気」といった全く関係ないクエリに対しても広告が出稿される可能性があると思ってください。
また、フレーズ一致と同様に「クッション」というビッグワードに対して部分一致を使用すると、部分一致の範囲がとてつもなく広がってしまいます。
キーワードが3語以上の場合は部分一致にしたとしても、網羅性はそこまで高くなりません。
ロングテールキーワードの場合に関しては部分一致も有効的に活用してみましょう。
リスティング広告のキーワードを選ぶ際のポイント4選
ここまで、リスティング広告のキーワード選定の方法について説明しました。
最後に、実際にキーワード選定をする際に押さえておきたいポイントを3つほど紹介します。
- 除外キーワードの設定を行う
- ターゲットを絞りすぎない
- 代理店に頼むのもアリ
除外キーワードの設定を行う
リスティング広告において、キーワード選定と同様に非常に重要な立ち位置にあるのが「除外キーワードの設定」です。
除外キーワードの設定とは、特定のキーワードに関して広告を表示しないように設定する方法のことを言います。
フレーズ一致や部分一致の場合、意図せず表示されているクエリなども多いことが予想されます。
そのため、キーワードを設定した後の結果から除外キーワードを設定するところまでは1セットだと認識しておきましょう。
また、一度除外キーワードを設定して終わりではなく、定期的に除外キーワードのチェックを行うことが必要です。
除外キーワードは以下のポイントに従って設定してください。
- CTRが低いかつCVが発生していないキーワード→ターゲット層が異なるユーザーに対して表示されている可能性が高い。
- CPAが高すぎるキーワード→放置していると、費用がふくらんでいってしまう可能性が高い。目標CPAをあらかじめ定め、大きく外れている場合のみ除外する。
- 明らかに関係のないキーワード→クリックが発生したとしていても、無駄クリックである可能性が高い。
- 競合の商品名・ブランド名→競合から削除依頼がくる可能性があるため、表示しない方が無難。
除外キーワードの設定方法に関しても、キーワードの選定と同様に完全一致・フレーズ一致・部分一致の3つに分類されています。
ターゲットを絞りすぎない
自社の商品やサービスの特徴を理解できていると思っていても、ターゲットを絞りすぎることはおすすめしません。
というのも、実際にリスティング広告を運用していると「こんなクエリでCVが獲得できるんだ」「このクエリ、なんでCPAがこんなに低いのだろう」と感じる場面が多々あります。
最初からターゲットを絞りすぎてしまった場合、取れるはずのキーワードを見逃してしまったり、逆にCPAが高くなってしまったりする可能性も出てきてしまうわけです。
予算にある程度余裕がある場合は、ターゲットを広げるためにマッチタイプを広めに取ってみましょう。
その後に除外キーワードを設定する手順を踏めば、漏れなくCVを獲得できるようになります。
代理店に頼むのもアリ
自社でリスティング広告のキーワードを選定や運用をするのではなく、代理店に頼むのも選択肢の1つです。
ここまでの話を聞いて、「キーワード選定や除外キーワードの設定って面倒だな」と思われた方もいらっしゃると思います。
事実、リスティング広告の運用は知識・経験・時間があった方がより効果的に運用できる場面が多いです。
代理店に頼むには費用が必要ですが、結果がある程度担保されているのが特徴です。
もちろん商品やサービスの質にもよりますが、キーワード選定や除外キーワードの選定などに関しては知識と経験を持っています。
リスティング広告に対してそこまで社内のリソースを割けない場合は、代理店にキーワード選定や除外キーワード選定をしてもらうのも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
リスティング広告を成功させるためには、キーワード選定が最も重要です。
キーワードを適切に設定することによって、リスティング広告の効果が2倍3倍となることも珍しくありません。
今回紹介したキーワード選定の方法やポイントなどをぜひ参考にしてみてください。
malna株式会社の広告運用代行
malna株式会社では、総合的なwebマーケティング支援を行っています。20代の若手社員を中心に世の中のトレンドをいち早く掴み、過去の多様な業種へのコンサルティング支援の経験を活かした幅広いサービスを展開しています。スピーディかつ本質的な成果にコミットし、貴社の利益に貢献いたします。
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