2026.10.05
マーケティングツールを種類別に比較!主な機能と選び方を解説
マーケティングツールを比較しようとすると、MA、CRM、SFA、アクセス解析、ヒートマップと、種類の違う製品が同じ一覧に並んでいて、何と何を比べればよいのかがわからなくなります。製品ごとの機能表をいくら眺めても、自社に何が要るのかは見えてきません。

目次
マーケティングツールの比較は、製品同士を比べる前に、ツールの種類ごとに役割を分け、自社の事業がどの段階にあるかで必要な種類を絞るところから始まります。種類が決まれば、比べるべき製品の候補も自然に絞られます。
この記事では、マーケティングツールを8つの種類に分けて役割を比較し、無料で始められるツール、製品を比べるときの5つの観点、事業の段階ごとの組み合わせ方を解説します。
自社にどの種類のツールが必要か、組み合わせを考えるところから、malnaのマーケティング支援を相談先としてお使いいただけます。
マーケティングツールとは、集客から受注までの作業を記録し、自動化するソフトウェアです
マーケティングツールとは、見込み客を集め、関心を育て、商談や購入につなげるまでの作業を、記録・分析・自動化するためのソフトウェアの総称です。1つの製品ですべてを担うものは少なく、役割の違う種類のツールを組み合わせて使います。
たとえば、自社サイトに来た人の数や経路を測るツール、来た人の連絡先を集めて関心を育てるツール、営業の商談を管理するツールは、それぞれ別の種類です。種類を混同したまま比較すると、本来は組み合わせて使うツール同士を、どちらか一方を選ぶ対象として比べてしまいます。
ツールの役割を、集客から受注までの流れに沿って並べると、次のように整理できます。
| 流れの段階 | 主に使うツールの種類 |
|---|---|
| 見込み客を集める | アクセス解析、検索の分析、広告の管理画面、SNSの管理 |
| サイトで行動してもらう | ヒートマップ、フォーム |
| 関心を育てる | MA、メール配信 |
| 商談につなげる | SFA |
| 顧客との関係を保つ | CRM |
この流れのどこに課題があるかによって、最初に入れるべきツールが変わります。
マーケティングツールの8つの種類と役割
マーケティングツールは、アクセス解析、検索の分析、ヒートマップ、フォーム、MA、メール配信、SFA、CRMの8つの種類に分けると比較しやすくなります。種類ごとの役割と、向いている課題を順に解説します。
アクセス解析ツール
アクセス解析ツールは、自社サイトに来た人の数、来た経路、見たページ、問い合わせなどの成果を計測するツールです。代表的なものに、Googleが提供するGoogleアナリティクスがあります。Googleのマーケティングプラットフォームのページでは、Googleアナリティクスは、あらゆる規模のビジネスで使える無料のソリューションと説明されています。
どの施策から成果が出ているかを判断する土台になるため、多くの会社で、最初に整える種類のツールになります。
参考:Google マーケティング プラットフォーム|Google アナリティクス
関連記事:GA4の導入方法!GTMでの設定手順と計測できているかの確認方法
検索の分析ツール
検索の分析ツールは、自社サイトがどんな語で検索され、検索結果にどれだけ表示され、どれだけクリックされたかを確かめるツールです。Googleが提供するSearch Consoleは、Googleのヘルプで、検索結果でのサイトの掲載順位を監視、管理、改善するのに役立つ無料のサービスと説明されています。
SEOに取り組む会社や、自社サイトへの検索からの流入を増やしたい会社に必要な種類です。
参考:Search Console ヘルプ|Search Console の概要
ヒートマップツール
ヒートマップツールは、サイトを訪れた人がページのどこまで読み、どこをクリックしたかを、色の濃淡などで見えるようにするツールです。問い合わせのページで離脱が多い、記事の途中で読まれなくなっている、といった課題の原因を探すときに使います。
Microsoftが提供するMicrosoft Clarityは、公式サイトで無料のヒートマップとセッションの記録ができるツールとして案内されています。
フォームツール
フォームツールは、問い合わせや資料請求、セミナーの申し込みなどの入力フォームをつくり、届いた情報を管理するツールです。入力項目を整えて途中の離脱を減らしたり、届いた問い合わせへの対応状況を管理したりできます。
自社サイトから問い合わせを集めることが成果の中心になる会社では、早い段階で整えておきたい種類です。フォームを含むリード獲得のツールは、料金の単位とあわせて次の記事で比較しています。
関連記事:リード獲得ツール13製品を比較!機能と料金・選び方を解説
MA(マーケティングオートメーション)
MAは、集めた見込み客の情報を管理し、行動に合わせたメールの配信や、関心の高さの点数づけなどを自動で行うツールです。問い合わせや資料請求をした人のうち、すぐには商談にならない人の関心を育てるために使います。
見込み客の数が増え、1人ずつ手作業でフォローするのが難しくなった段階で検討する種類です。MAの費用の考え方は次の記事で解説しています。
関連記事:MAツールの費用相場は?料金比較とコストを抑える選び方
メール配信ツール
メール配信ツールは、メールマガジンやお知らせを、多くの宛先にまとめて送るためのツールです。配信リストの管理、開封やクリックの計測、配信停止の受付などを行えます。
MAほどの自動化は必要ないが、既存の顧客や見込み客に定期的に情報を届けたい、という段階で使われる種類です。広告や宣伝のメールは、原則として特定電子メール法の規制の対象になります。配信を始める前に、総務省の「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」で規制の内容を押さえておきます。
SFA(営業支援システム)
SFAは、営業の商談、訪問、提案の進み具合を記録し、管理するツールです。どの見込み客と、どの段階まで話が進んでいるかを営業部門で共有できます。
マーケティング部門が集めた見込み客を営業部門に引き渡し、その後どうなったかを追うためにも使います。SFAの導入支援と費用は、次の記事で扱っています。
関連記事:SFA導入支援会社おすすめ15選!費用と依頼先の選び方
CRM(顧客関係管理)
CRMは、顧客の情報と、これまでのやりとりの履歴をまとめて管理するツールです。購入の履歴、問い合わせの履歴、担当者などを一元化し、顧客との関係を保つために使います。
製品によっては、無料のプランから始められるものもあります。たとえば、HubSpotは無料のCRMソフトウェアを案内しています。SFAやMAと同じ製品の中に含まれていることも多く、境目は製品ごとに異なります。

マーケティングツールの種類ごとの代表的な製品の比較
マーケティングツールの製品は、同じ種類の中で比べると、料金が増える単位と無料プランの範囲の違いがわかります。
次の一覧は、8つの種類ごとに、公式ページで料金の単位や無料の範囲を公開している製品を2〜3個ずつ取り上げたものです。
製品の優劣を示すものではなく、2026年10月12日時点の各社の公式ページの表記をもとにしています。
金額は公式ページの表記のままで、税込・税別は各行に書いています。
| 種類 | 製品 | 主な用途 | 料金の単位 | 無料プランの有無 |
|---|---|---|---|---|
| アクセス解析 | Googleアナリティクス | サイトの訪問と成果の計測 | 料金なし | あり(無料のソリューション) |
| アクセス解析 | Googleアナリティクス360 | 大企業向けの計測と分析 | 金額は公式ページに掲載なし(セールスパートナーへの問い合わせ) | 料金ページに記載なし |
| 検索の分析 | Search Console | Google検索での表示とクリックの確認 | 料金なし | あり(無料のサービス) |
| 検索の分析 | Bing Webmaster Tools | Bing検索での表示と順位の確認 | 料金なし | あり(無料のツール) |
| 検索の分析 | Ahrefs | 自社と他サイトの検索順位・被リンクの調査 | 利用するユーザー数とクロールクレジットで分かれたプランの月額制(税抜) | あり(サイトの所有者向けのAhrefs無料版) |
| ヒートマップ | Microsoft Clarity | ページの読まれ方とクリックの把握 | 料金なし(トラフィックの制限なし) | あり(無期限で無料) |
| ヒートマップ | Ptengine | ヒートマップとアクセス解析 | 月間の計測PV数(Growthプランは年一括払いで月額5,478円から・税込) | あり(Freeプランは月3,000PVまで) |
| ヒートマップ | User Heat | ページの読まれ方の把握 | 料金なし | あり(無料のヒートマップ解析ツール) |
| フォーム | formrun | 問い合わせや資料請求のフォームの作成と回答の管理 | フォーム数・回答数・メンバー数で分かれたプランの月額制(BEGINNERは年間契約で月額2,980円・税抜) | あり(FREEプランは1フォーム) |
| フォーム | Tayori | フォーム・FAQ・アンケートの作成と問い合わせの管理 | 利用ユーザー数で分かれたプランの月額制(スタータープランは月額3,800円・税抜) | あり(フリープランは1ユーザー) |
| MA | HubSpot Marketing Hub | 見込み客の管理とメールの自動化 | シート数とマーケティングコンタクト数 | あり(無料ツールは2ユーザーまで料金なし) |
| MA | SATORI | 見込み客の獲得・育成・管理 | 月額固定(月額148,000円・年間契約・税別)と初期費用300,000円(税別)。従量課金が発生する場合あり | 料金ページに記載なし |
| MA | BowNow | 見込み客の管理と関心の高さの把握 | プランごとの月額に、リード数5千件ごと・PV数5万ごとに10,000円の従量課金(税抜) | あり(フリープランは上限リード数100) |
| メール配信 | Benchmark Email | メールマガジンの作成と配信 | 登録アドレス数 | あり(500件まで登録でき、月2,500通まで配信) |
| メール配信 | blastmail | メールの一斉配信 | 登録アドレス数(Lightプランは5,000件まで月額4,000円・税抜)。配信通数で料金は変わらない | 料金ページに記載なし(7日間の無料トライアルあり) |
| メール配信 | 配配メール | BtoB向けのメール配信 | プランと登録アドレス数に応じた月額。金額は公式ページに掲載なし(問い合わせ) | 料金ページに記載なし |
| SFA | Salesforce Sales Cloud | 商談と営業活動の管理 | ユーザー数(Starter Suiteは1ユーザーあたり月額3,000円・税表記なし) | あり(Free Suiteは0円) |
| SFA | HubSpot Sales Hub | 商談の管理と営業メールの記録 | シート数 | あり(無料ツールは2ユーザーまで料金なし) |
| SFA | Mazrica Sales | 案件と営業活動の管理 | ID数(Starterは1IDあたり月額6,500円・税抜、10ID分から契約) | 料金ページに記載なし(無料トライアルあり) |
| CRM | HubSpot Smart CRM | 顧客情報とやりとりの履歴の一元管理 | シート数 | あり(無料ツールは2ユーザーまで料金なし) |
| CRM | Zoho CRM | 顧客情報と商談の管理 | ユーザー数(スタンダードは1ユーザーあたり月額換算1,760円・税抜) | あり(3ユーザーまで永久無料) |
料金が増える単位は、ユーザー数やシート数で増える製品、登録アドレス数やコンタクト数で増える製品、計測するPV数で増える製品の3つが多くあります。
使う人が少なく、扱う見込み客の件数が多い会社と、使う人が多く、件数が少ない会社では、同じ製品でも1年後の費用の増え方が違います。
無料プランがある製品も、無料の範囲はユーザー数・件数・フォーム数などで製品ごとに違います。
候補を決めたら、今の人数と件数に加え、1年後に想定する人数と件数でも、各社の料金ページで金額を計算してから比べます。
参考:Google マーケティング プラットフォーム|Google アナリティクス
参考:Search Console ヘルプ|Search Console の概要
参考:料金(Ahrefs)
参考:User Heat
参考:料金(SATORI)
参考:料金(配配メール)
無料で始められるツールと、有料にする判断の目安
マーケティングツールの中には、アクセス解析、検索の分析、ヒートマップのように、無料で使える代表的な製品がある種類があります。まず無料のツールで計測の土台を整え、課題がはっきりしてから有料のツールを検討する順番にすると、ツールの費用を抑えられます。
無料で始められる代表的なツールを、種類ごとにまとめました。
| 種類 | 無料で始められる代表的なツール | 主な用途 |
|---|---|---|
| アクセス解析 | Googleアナリティクス | サイトの訪問と成果の計測 |
| 検索の分析 | Search Console | 検索での表示とクリックの確認 |
| ヒートマップ | Microsoft Clarity | ページの読まれ方の把握 |
| CRM | HubSpotの無料CRM | 顧客情報の一元管理 |
有料のツールを検討する目安は、無料のツールでは手作業が増えすぎた、必要な機能が足りない、複数の部署でデータを共有する必要が出てきた、のいずれかに当てはまったときです。手作業にかかっている時間と、有料のツールの費用を比べて判断します。
なお、無料のプランには、使える機能や登録できる件数に上限があることが多く、上限は製品ごとに異なります。無料で始める場合も、上限に達したときにどのプランに移る必要があるかを、事前に各製品の公式ページで見ておきます。

製品を比べるときの5つの観点
同じ種類のツールの中で製品を比べるときは、機能の多さよりも、自社の目的に必要な機能があるか、他のツールとつなげられるか、料金がどの単位で増えるか、社内で使いこなせるか、支援の体制があるか、の5つの観点で比べます。
目的に必要な機能があるか
機能の数が多い製品ほど優れているわけではありません。使わない機能が多いと、設定や操作が複雑になり、かえって使われなくなることがあります。
比較の前に、ツールで解決したい課題と、そのために必要な機能を書き出しておきます。必要な機能を満たす製品の中から、操作の簡単なものを選びます。
他のツールとつなげられるか
マーケティングツールは、複数の種類を組み合わせて使います。たとえば、フォームで集めた情報をMAに送り、MAで育てた見込み客をSFAに引き渡す、という流れをつくるには、ツール同士でデータを受け渡せる必要があります。
すでに使っているツールがある場合は、新しく入れるツールがそれとつながるかを確かめます。つながらない場合は、手作業でのデータの移し替えが発生し、ツールを入れた効果が薄れます。
料金がどの単位で増えるか
マーケティングツールの料金は、利用する人数、管理する連絡先の件数、メールの配信数、計測するページビューの数など、製品によって増える単位が違います。今の規模での月額だけで比べると、事業が伸びたときに費用が急に増えることがあります。
1年後、2年後の規模を想定し、そのときの料金がどうなるかまで比べておきます。
社内で使いこなせるか
ツールは入れただけでは成果につながりません。設定を整え、日々のデータを見て施策を見直す人が社内にいるかどうかで、成果が変わります。
無料の試用期間がある製品は、実際に担当する人が操作して、使い続けられるかを確かめてから選びます。
支援の体制があるか
導入の初期設定や、使い方の相談にどこまで応じてもらえるかは、製品によって違います。日本語での問い合わせ窓口、導入時の支援、操作方法の資料や勉強会の有無を確認しておきます。
社内にツールに詳しい人がいないなら、製品の機能より支援の体制を重く見て選ぶほうが、早く使いこなせる場合があります。
よくある課題から、必要なツールの種類を選ぶ
マーケティングツールの種類は、自社が今抱えている課題から逆に選ぶと迷いにくくなります。よくある課題と、その解決に使うツールの種類を次の表にまとめました。
| よくある課題 | 主に使うツールの種類 |
|---|---|
| どの施策から問い合わせが来ているかわからない | アクセス解析、フォーム |
| 検索からの訪問が増えない理由がわからない | 検索の分析 |
| サイトに来た人が問い合わせの前に離れてしまう | ヒートマップ、フォーム |
| 資料請求した人が、その後の商談につながらない | MA、メール配信 |
| 営業に渡した見込み客のその後が追えない | SFA、CRM |
| 既存の顧客の購入の履歴を施策に生かせていない | CRM、メール配信 |
課題が複数ある場合は、売上への影響が大きく、すぐに手を打てるものから1つ選びます。1つ目のツールで課題が解決し、データがたまってから、次の課題に取りかかります。
マーケティングツールを導入する6つの手順
マーケティングツールの導入は、目的を決める、必要な機能を書き出す、候補を絞る、試用する、導入して設定する、定着させる、の6つの手順で進めます。手順を飛ばして製品を決めると、入れたあとに必要な機能が足りない、使われない、といった問題が起きやすくなります。
目的を決める
最初に、ツールで何を解決したいのかを決めます。成果の出ている施策がわからない、問い合わせが商談につながらない、見込み客の管理が手作業で回らない、など、課題を1つか2つに絞ります。課題が決まれば、必要なツールの種類が決まります。課題は、営業やカスタマーサポートなど、関係する部署の声も聞いて決めると、導入後に協力を得やすくなります。
必要な機能を書き出す
課題を解決するために必要な機能を書き出し、欠かせない機能と、あればよい機能に分けます。あわせて、今使っているツールとつなげる必要があるか、何人が使うか、どれくらいの件数のデータを扱うかも書き出しておきます。
候補を2〜3製品に絞る
書き出した機能と条件を満たす製品を探し、候補を2〜3製品に絞ります。候補が多すぎると比較に時間がかかり、判断が先延ばしになります。候補ごとに、書き出した機能と条件を満たしているかを表にして比べると、違いが見えやすくなります。
試用して、実際の担当者が操作する
無料の試用期間や、試用の環境がある製品は、実際にツールを使う担当者が操作して確かめます。管理者だけが試用して決めると、日々使う担当者にとって使いにくいツールを選んでしまうことがあります。
導入して、初期の設定を済ませる
導入を決めたら、計測の設定、既存のデータの取り込み、他のツールとの連携、使う人の権限の設定などの初期の設定を済ませます。初期の設定は後から直すのに手間がかかるため、導入の時点で丁寧に行います。
定着させる
導入後は、誰がいつ何を見て、何を判断するかを決め、日々の業務の流れに組み込みます。ツールの画面を見る会議を週や月に1回設けるなど、使う場面を業務の中につくっておくと、ツールが使われ続けます。導入から3か月ほどたった時点で、使われている機能と使われていない機能を確かめ、設定や運用の仕方を見直します。
導入したツールが使われなくなる4つの原因
マーケティングツールが導入後に使われなくなる主な原因は、目的があいまいなこと、担当者が決まっていないこと、データが入っていないこと、操作が業務に合っていないことの4つです。原因ごとに、導入の前から防ぐ手を打てます。
目的があいまいなまま導入した
何を解決するためのツールかが決まっていないと、画面を見ても何を判断すればよいかわかりません。導入の前に、ツールで見る数字と、その数字で何を判断するかを決めておきます。
担当者が決まっていない
ツールの設定を見直し、データを見て施策を考える担当者が決まっていないと、誰も触らないまま時間が過ぎます。導入と同時に、ツールの担当者と、その担当者が使える時間を決めておきます。
データが入っていない
MAやSFA、CRMは、見込み客や商談の情報が入っていなければ役に立ちません。入力の手間が大きいと、入力が後回しになり、データが不完全になります。入力する項目を必要なものに絞り、入力する人と時期を決めておきます。入力された情報が営業や施策に役立っていることを、入力する人に見える形で返すと、入力が続きやすくなります。
操作が業務の流れに合っていない
ツールの操作が、日々の業務の流れと合っていないと、二重の作業が発生し、使われなくなります。試用の段階で、実際の業務の流れに沿って操作してみて、無理がないかを確かめておきます。

ツールの費用を社内で説明するときの4つの内訳
マーケティングツールの費用を社内で説明するときは、利用料だけでなく、初期の設定、運用にかかる人の時間、外部の支援の4つに分けて示します。利用料だけを示して導入を決めると、設定や運用にかかる費用が後から見えてきて、計画が崩れることがあります。
| 内訳 | 内容 |
|---|---|
| 利用料 | ツールの月額や年額の料金。利用する人数や扱う件数で増える |
| 初期の設定 | 計測の設定、データの取り込み、ツール同士の連携 |
| 運用にかかる人の時間 | データの入力、設定の見直し、数字を見る会議 |
| 外部の支援 | 導入や設定、運用の相談を外部に頼む場合の費用 |
効果の見方もあわせて示す
費用とあわせて、導入によって何がどう変わるかの見方も示します。手作業にかかっていた時間がどれだけ減るか、施策ごとの成果が見えるようになることで予算の配分をどう変えられるか、といった観点で、導入の効果を説明します。
段階的に導入する計画を示す
最初からすべての種類のツールを入れる計画にすると、費用が大きくなり、判断のハードルが上がります。まずは課題に直結する1種類から導入し、成果を確かめてから次の種類を加える、という段階的な計画を示すと、社内の了承を得やすくなります。
BtoBとBtoCで、必要なツールの組み合わせは変わります
マーケティングツールの組み合わせは、BtoBとBtoCで重心が変わります。BtoBでは見込み客を育てて商談につなげるためのMAやSFAの比重が高く、BtoCでは購入や来店の前後の行動を把握するためのアクセス解析やCRM、メール配信の比重が高くなります。
BtoBは、見込み客の管理と営業との連携が中心
BtoBの商材は検討の期間が長く、1件の見込み客に対して、資料の請求、セミナーへの参加、商談と、複数の接点が続きます。見込み客ごとの行動を記録して関心の高さを見極めるMAと、商談の進み具合を管理するSFAをつなげ、マーケティングから営業への引き渡しを一続きにすることが中心になります。
BtoCは、購入の前後の行動の把握が中心
BtoCの商材は、顧客の数が多く、1人あたりの検討の期間が短いものが多くあります。サイトでの行動をアクセス解析やヒートマップで把握して購入までの流れを改善し、購入した顧客の情報をCRMにまとめて、メールやメッセージで再購入を促す使い方が中心になります。
顧客の情報を扱うツールで確かめておく5つの項目
MA、SFA、CRM、メール配信など、顧客や見込み客の情報を扱うツールを選ぶときは、機能や料金に加えて、情報の管理について確かめておきます。導入したあとに社内の方針と合わないことがわかると、使い方を大きく変える必要が出てきます。
- データがどこに保管されるか、社内の方針に合っているか
- 使う人ごとに、見られる情報と操作できる範囲を分けられるか
- 誰がいつ何を操作したかの記録が残るか
- 退職者や異動者のアカウントを、すぐに止められるか
- 解約するときに、データを取り出せるか
社内に情報システムやセキュリティの担当部署がある場合は、候補を絞る段階で相談し、確認の項目を共有しておくと、導入の判断が早くなります。
ツールを入れ替えるときの3つの注意
使っているマーケティングツールを別の製品に入れ替えるときは、データの移行、計測の並行期間、過去のデータの保存の3つに注意します。入れ替えの途中で計測が途切れると、前後の成果を比べられなくなります。
データの移行の範囲を決める
見込み客の情報、過去の配信の履歴、商談の記録など、どのデータを新しいツールに移すかを決めます。すべてを移そうとすると手間が大きくなるため、今後の判断に使うデータに絞ります。
計測を並行して動かす期間を設ける
アクセス解析などの計測のツールを入れ替える場合は、古いツールと新しいツールを一定の期間並行して動かし、数字の出方の違いを確かめます。数字の定義はツールごとに異なるため、並行期間がないと、入れ替えの前後で数字が変わった理由を説明できません。
過去のデータを保存しておく
古いツールの契約を終える前に、過去のデータを取り出して保存しておきます。取り出せる形式と範囲は製品ごとに違うため、契約の終了日から逆算して作業を始めます。前年との比較や、過去の施策の振り返りに使えるようにするためです。
ツールの運用を外部の支援と組み合わせる
マーケティングツールは、製品を選んで契約するだけでなく、設定や運用の一部を外部の支援と組み合わせる選び方もあります。社内に詳しい人がいない段階で、すべてを自力で進めようとすると、初期の設定に時間がかかり、使い始めるまでに手間取ります。
たとえば、導入時の設計と初期の設定だけを外部に頼み、日々の運用は社内で行う、最初の数か月だけ運用に伴走してもらい、社内の担当者が操作と判断に慣れたら引き取る、といった分け方です。外部の支援を使う場合も、ツールの管理者の権限と、設定の内容を記録した資料は、自社で持っておきます。
事業の段階ごとのツールの組み合わせ方
マーケティングツールの組み合わせは、事業が今どの段階にあるかで決まります。立ち上げの段階で多くのツールを入れても使いこなせず、反対に、規模が大きくなってからツールが足りないと、手作業が増えて施策が回らなくなります。
段階ごとの組み合わせの目安を次の表にまとめました。
| 段階 | 主な課題 | 組み合わせの目安 |
|---|---|---|
| 立ち上げ期 | 何が成果につながっているかわからない | アクセス解析、検索の分析、フォーム |
| 集客の拡大期 | サイトに来た人が問い合わせに至らない | 上記に、ヒートマップを追加 |
| 見込み客の育成期 | 問い合わせた人が商談にならない | 上記に、MAまたはメール配信を追加 |
| 営業との連携期 | 引き渡した見込み客のその後が追えない | 上記に、SFAとCRMを追加し、MAとつなげる |
立ち上げ期は、計測の土台を整える
立ち上げ期に必要なのは、どの施策から人が来て、どれだけ問い合わせにつながったかを計測できる状態です。アクセス解析と検索の分析を無料で整え、問い合わせを受けるフォームを用意すれば、最低限の土台ができます。
この段階で有料のツールを多く入れても、扱うデータが少なく、持て余します。
集客の拡大期は、サイトでの行動を見えるようにする
サイトへの訪問が増えてきたら、訪れた人がどこで離れているかを把握するために、ヒートマップを加えます。問い合わせのページや、成果に近いページの改善に役立ちます。
見込み客の育成期は、育てる仕組みを入れる
問い合わせや資料請求の件数が増えてきたものの、商談につながる割合が低い場合は、MAやメール配信で関心を育てる仕組みを加えます。見込み客の数が少ないうちは、メール配信から始め、件数が増えてからMAに移る順番も考えられます。
営業との連携期は、データを一続きにする
マーケティング部門と営業部門で見込み客をやりとりするようになったら、SFAとCRMを加え、MAとつなげて、集客から受注までのデータを一続きにします。どの施策から来た見込み客が受注につながったかがわかれば、マーケティングの予算配分を判断できるようになります。
関連記事:BtoBマーケティングとは?戦略の立て方と主な手法・成功事例を紹介

よくある質問
マーケティングツールは何から導入すればよいですか
まずはアクセス解析と検索の分析のツールを整え、どの施策から人が来て、どれだけ成果につながっているかを計測できる状態にします。GoogleアナリティクスとSearch Consoleは無料で使えます。そのうえで、課題に合わせて他の種類のツールを加えていきます。
MAとCRMとSFAの違いは何ですか
MAは見込み客の関心を育てるためのツール、SFAは営業の商談の進み具合を管理するツール、CRMは顧客の情報とやりとりの履歴を一元管理するツールです。1つの製品に複数の機能が含まれていることも多く、境目は製品ごとに異なります。
無料のマーケティングツールだけで十分ですか
立ち上げ期であれば、無料のツールで計測の土台を整えられます。ただし、無料のプランには機能や件数の上限があることが多く、見込み客の育成や営業との連携が必要になると、有料のツールが必要になる場面が増えます。手作業の時間と費用を比べて判断します。
マーケティングツールを導入しても使いこなせるか不安です
試用期間がある製品で、実際に担当する人が操作して確かめてから選ぶと、導入後に使われなくなる事態を防げます。社内に詳しい人がいない場合は、製品の機能よりも、導入時の支援や問い合わせ窓口などの支援体制を重視して選びます。
まとめ
マーケティングツールの比較は、製品同士を比べる前に、アクセス解析、検索の分析、ヒートマップ、フォーム、MA、メール配信、SFA、CRMの8つの種類に分け、自社に必要な種類を決めるところから始まります。種類ごとに役割が違うため、組み合わせて使うことが前提です。
必要な種類は、事業の段階で変わります。立ち上げ期は無料のツールで計測の土台を整え、課題がはっきりしてから、目的、連携、料金の単位、使いこなせるか、支援の体制の5つの観点で製品を比べます。次にやることは、自社が表のどの段階にいるかを確かめることです。
ツールを入れたあと、集めた見込み客を商談につなげる仕組みづくりは、malnaのSFA/MA導入支援で扱っています。

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