2025.05.27
ChatGPT Code Interpreterとは?使い方や活用事例・注意点まで徹底解説
CSVやExcelを渡すだけでグラフと集計が返ってくる、という体験を最初に広めたのがChatGPTの「Code Interpreter」でした。ところが2026年8月時点でOpenAIの公式ドキュメントを検索しても、ChatGPTの製品説明にこの名前は出てきません。後継として案内されていた「Advanced Data Analysis」という表記も同様です。
一方で、開発者向けのAPIにはcode_interpreterという名前のツールが現役で存在します。同じ言葉が、片方では消えて片方では正式名称として残っている状態です。社内の手順書やマニュアルにどちらの前提で書くかを間違えると、書いてある画面が見つからない、という食い違いが起きます。
ここで扱う内容は、2026年8月20日に learn.chatgpt.com と developers.openai.com の公式ドキュメントを取得して確認できた範囲に限りました。取得できなかった範囲、たとえば個人向けプランの画面に何というラベルで表示されるかについては、確認先だけを示して断定を避けています。
分析の型が決まらないまま検証だけが積み上がる、という状態は珍しくありません。どの業務から手を付けるかの切り分けからご一緒する形でしたら、お問い合わせで受け付けています。
目次
ChatGPT Code Interpreterとは、Pythonを書いて実行させる仕組みの呼び名です
ChatGPT Code Interpreterとは、自然言語の指示を受けてPythonのコードを生成し、サンドボックス環境で実際に実行して結果を返す仕組みの呼び名です。コードを提示するだけで終わらず、実行までを引き受ける点が通常の応答と異なります。呼び名は数年のあいだに何度も変わっており、現在は使う場所によって指す対象が分かれます。
名称は「Code Interpreter」から「Advanced Data Analysis」を経て、製品名から外れました
2026年8月20日時点で、OpenAIのChatGPTドキュメント全文を1ファイルに書き出した llms-full.txt を取得して検索すると、「Code Interpreter」「Advanced Data Analysis」「data analysis」のいずれも出現件数は0件でした。ChatGPTの製品説明としては、どちらの名称も現行の公式表記ではありません。
代わりに公式ドキュメントが機能の入口として案内しているのは、Chat と ChatGPT Work の切り替えです。ファイルを渡して分析や作成を任せる用途はChatGPT Work側に整理され、コードとシェルの実行、データの分析、ファイルの点検が同じ機能群に並んでいます。「機能名で探す」のではなく「Workに切り替えてファイルを渡す」という説明の立て方に変わりました。
APIの世界では「Code Interpreter」が現行の正式名称です
画面側と対照的に、開発者向けAPIでは Code Interpreter がツールの正式名称として残っています。Responses APIのtoolsに"type": "code_interpreter"を指定して呼び出す組み込みツールで、公式ドキュメントは「モデルがサンドボックス環境でPythonのコードを書いて実行できるようにするツール」と定義しています。
同じドキュメントには注意すべき補足も添えられています。このツールをOpenAIはCode Interpreterと呼ぶが、モデル自身は「python tool」として認識しているという記載です。確実に呼び出したい場合は「python tool」という語を使うほうが明示的だと案内されています。
ChatGPTの画面側でできることと、APIでできること
呼び名が分かれた結果、「どちらの話をしているのか」で確認先が変わります。画面側とAPI側で、参照すべき公式ドキュメントは次のように分かれます。
| 見る場所 | 現在の呼び方 | 主な役割 | 一次情報 |
|---|---|---|---|
| ChatGPTの画面 | ChatGPT Work(Chatから切り替え) | ファイルを渡して分析・資料作成まで任せる | Use ChatGPT |
| ChatGPTの画面 | Work with files | 文書・表計算・プレゼン・PDFの生成とプレビュー | Work with files |
| ChatGPTの画面 | Visualizations(@Visualize) | グラフ・図・対話的な可視化の作成 | Visualizations |
| ChatGPTの画面 | Sites | 非公開のダッシュボードとして共有 | Sites |
| API | Code Interpreter ツール | Pythonの生成と実行、ファイルの入出力 | Code Interpreter |
Code Interpreterにできること
ファイルを読み込んで前処理し、集計して可視化するまでを一続きで任せられます。公式のユースケース集にある Clean and prepare messy data では、日付形式の混在、通貨記号やカンマの混入、重複行、表記のばらつき、貼り込まれた集計行といった典型的な汚れを挙げ、元ファイルを変更せずに整えた複製を書き出す進め方が示されています。
出力の形も指定できます。同じページでは、整えたCSVを書き出すこと、元ファイルは変更しないこと、日付形式を1つに揃えること、空欄は空欄のまま残すこと、元の行IDを可能な範囲で保持すること、そして変更した行・削除した行・確信を持って整えられなかった行を書き添えたデータ品質メモを付けることを指示に含める例が載っています。何を直したか記録させる指示は、業務で使う際にそのまま真似できます。
他ツールとの比較(Excel、BIツール、Python)
Excel、BIツール、自前のPythonと比べたときの位置づけは、「立ち上げの速さ」と「継続運用への向き不向き」で分かれます。自然言語で指示できるため着手が速い一方、同じ集計を毎月同じ手順で回す用途では、定義が固定された仕組みのほうが向きます。
| 観点 | ChatGPT(Work) | Excel | BIツール | 自前のPython |
|---|---|---|---|---|
| 着手の速さ | 速い(自然言語で指示) | 速い(手作業) | 遅い(データ接続の設計が必要) | 遅い(環境構築が必要) |
| 定型処理の再現性 | 指示の書き方に依存する | 関数・マクロで固定できる | 定義を固定できる | コードで固定できる |
| 大量データの継続管理 | 向かない | 向かない | 向く | 向く |
| 出力の検証しやすさ | 生成コードと手順を確認できる | 数式を追える | 定義を追える | コードを追える |
継続的にデータを管理する体制を作る場合は併用が前提です。ChatGPT側で分析の型を試作し、固まった処理をBIツールやスクリプトへ移す順番が現実的です。公式ドキュメントも、可視化の結果は作成時点のスナップショットであり、接続元と同期し続けるダッシュボードではないと明記しています。

どんな業務で役立つ?活用シーン別ユースケース5選
ファイルを渡して分析させる機能が効くのは、毎回似た形のデータを人が手で整えている業務です。データ分析の専任者がいない部署ほど、整形と可視化にかかっていた時間がそのまま浮きます。ここでは業務の型ごとに5つに分けて整理します。
1.ExcelやCSVの自動処理
営業報告、月次管理表、問い合わせ履歴といったCSVを渡し、不要な列の削除、日付形式の統一、重複行の除去までを任せられます。公式のユースケース集にある進め方は、ファイルを渡す、すでに気づいている問題を書き出す、必要な出力の形(整えたCSVか、きれいな表計算のタブか、そのまま取り込める形か)を指定する、書き上がった複製を確認する、という4手順です。
要点は元ファイルを変更させないことです。整えた複製を別に書き出させておけば、直し方が意図と違っていた場合に元へ戻れます。データ品質メモを併せて出させると、どの行に手が入ったかも後から追えます。
2.グラフ作成やデータの見える化
売上推移、地域別のシェア、時系列のトレンドは、指示だけでグラフになります。ChatGPTには Visualizations という機能が用意されており、入力欄で@を打ってVisualizeを選ぶと、グラフや図に加えて、値を動かして挙動を確かめられる対話的な可視化まで作れます。公式の説明では、この機能の紹介文は「Create visualizations and interactive tools」です。
形式の選び方も公式に整理されています。関係や工程を示すなら図、数値の比較ならグラフ、地理情報なら地図、共有用のURLや権限が必要なら Sites というように、必要最小限の形式を選ぶことが推奨されています。なお2026年8月時点でこの機能は段階提供中で、利用可否はプラン・環境・ワークスペース設定で変わります。
3.マーケティングレポートや分析補助
広告のクリックデータ、SNSの投稿データ、サイトのアクセスデータを渡して、指標の算出からレポートの下書きまでを任せられます。公式のユースケース集にある Analyze files and create interactive visuals では、売上データからセグメント別の増減を出し、金額の変化が最大の区分と変化率が最大の区分を区別して示す例が載っています。
同じ例で参考になるのは、顧客セグメントに紐づかなかった注文を集計から除外し、その事実を明示している点です。合計だけを出させると、こうした突き合わせの失敗が数字に埋もれます。欠損行や照合できなかったレコードを必ず報告させる指示を、依頼の定型文に入れておくと安全です。
4.会議用データの整理とアウトプット
会議で配る資料は、整形、指標の抽出、要約の作成という3工程に分かれます。ChatGPTのファイル作成機能は文書・プレゼン・表計算・PDFに対応しており、公式ドキュメントは、表計算やプレゼンを頼むときはシート構成、列、グラフ、スライドの区分、確認してほしい観点まで書くよう案内しています。
さらに、どこに保存したかと、どう検算したかを説明させることも推奨されています。デスクトップアプリでは生成物をチャットの横でプレビューでき、直したい箇所を指し示して修正を頼む注釈の操作にも対応します。会議直前に細部だけ直す場面で効く進め方です。
5.業務マニュアルや手順書の作成補助
工程管理表やチェックリストのようなデータを渡し、手順書やマニュアルの下書きを作らせる使い方もできます。繰り返し発生する作業であれば、skillsとして手順そのものを登録しておく方法が公式に用意されています。skillは特定の作業の指示と補助資料をひとまとめにしたもので、同じ依頼を毎回貼り直す必要がなくなります。
定期的に回す作業なら、Scheduled tasksで実行そのものを予定に載せる選択肢もあります。ブラウザ側で作成した予定実行はPCの電源が入っていなくても動く一方、デスクトップアプリ側で作成したものは自分のPCが起動している必要があります。
ChatGPTの画面でデータを分析する手順と対応プラン
ChatGPTの画面でデータを分析する手順は、Workに切り替えてファイルを渡し、出力の形まで指定して結果を検算する、という流れになります。かつてのように設定画面でベータ機能を有効化する操作は不要です。まず利用条件を確認し、そのうえで操作の順番とつまずきどころを押さえます。
利用条件と対応プラン
2026年8月20日時点の公式の料金ページに載っているChatGPTのプランは、Free・Go・Plus・Pro・Business・Enterprise & Edu の6区分です。以前よく引き合いに出された「ChatGPT Team」は、現行のプラン一覧に存在しません。古い記事や社内資料がTeamを前提にしている場合は、記述の見直しが必要です。
| プラン | 月額(公式表記) | 備考 |
|---|---|---|
| Free | $0 | — |
| Go | $8 | — |
| Plus | $20 | — |
| Pro | $100から | 上位区分として$200/月がある |
| Business | $20 / ユーザー / 月 | 2名以上・年払。月払は$25/ユーザー |
| Enterprise & Edu | 要問い合わせ | — |
同じ料金ページの機能一覧は、可用性をPlus・Pro・Business・Enterprise/Edu・API Keyの区分で示しています。ファイルを渡して分析や資料作成を任せる「ChatGPT Work on the web」は、この一覧でPlus・Pro・Business・Enterprise/Eduのいずれでも利用できる扱いです。表計算ソフト側から使う「ChatGPT for Excel」も同じ4区分に並びます。FreeとGoはこの機能一覧に含まれていないため、公開情報からは可否を判断できません。 提供元の公式ヘルプと利用中の設定画面で確認してください。
実際の操作手順
操作は、Workへの切り替えとファイルの受け渡しが中心です。公式ドキュメントの記載に沿うと、次の順番になります。
- chatgpt.com にサインインする
- 入力欄の上にある切り替えで、ChatからWorkに切り替える(調査・分析・文書・表計算・プレゼンなど、手数のかかる作業はWork側)
- 単発の作業ならそのままチャットを開始し、継続する作業ならプロジェクトを作ってファイルと指示をまとめて置く
- 分析したいファイルを添付し、ほしい結果と前提を書いて送る
- 出てきた結果を開いて中身を確認し、直したい箇所を指定して次の版を頼む
作業を続けるならプロジェクトを使う、という切り分けが公式の推奨です。関連するチャット・ファイル・指示・参照元を1か所にまとめられるため、同じ資料を毎回貼り直す手間がなくなります。
関連記事:ChatGPTのプロジェクト機能とは?malnaが徹底解説します!
よくあるエラーと対処法
つまずくのは、ファイルが読めない、指定した列が違う、処理が途中で止まるという3つに集約されます。原因の切り分け方と、次に打つ手を順に押さえます。
ファイルが読み込めない・アップロードできない
対応していない形式、マクロ付き、パスワードで保護されたファイルは扱えないことがあります。形式の目安として、APIのCode Interpreterツールが受け付けるファイル形式は公式ドキュメントに一覧化されており、.csv・.xlsx・.json・.pdf・.docx・.pptx・.txt・.md・.png・.jpg・.zipなどが並びます。まずはこの一覧に近い形式へ変換するのが確実です。
大きさの上限も確認が必要です。APIでファイルを入力として渡す場合は、1リクエストに複数のファイルを含められるものの、1ファイルあたり50MB未満で、かつ全ファイル合計でも50MBまでと公式ガイドに明記されています。ChatGPTの画面側の上限は公開ドキュメントから確認できなかったため、提供元の公式ヘルプと実際の画面で確認してください。不要な列や行を落として軽くしてから渡すと、この種のエラーは減ります。
カラム名・データ指定ミスによるエラー
列名の表記ゆれ、全角と半角の違い、存在しない列名の指定は、そのままエラーや誤集計につながります。最初に「このデータの列名を一覧で出してください」と頼み、正しい表記を確認してから集計を依頼する順番にすると防げます。
指示の書き方も効きます。「売上を集計してください」ではなく「sales列を月別に合計してください」のように、対象の列名と粒度を書き添えます。公式のデータ整形の例でも、気づいている問題を先に箇条書きで渡す形が示されています。
処理が止まる・グラフや出力が表示されない
データ量が多い、欠損や不正な値が混ざっている、といった条件で処理が完走しないことがあります。公式の可視化ドキュメントは、結果が空だったり表示されない場合の手順として、応答が終わるのを待つ、チャットを1度だけ読み込み直す、それでも駄目なら再試行する、と案内しています。
そのうえで、より小さく単純な可視化を頼む、集計単位を粗くする、点の数を減らす、動かない要素を外す、といった縮小の打ち手が挙げられています。集計とグラフ作成を1回の依頼に詰め込まず、工程を分けて頼むことも安定につながります。
伝わるプロンプトの書き方と実例集
出力の質は、指示に「対象」「目的」「出力形式」の3点が入っているかで大きく変わります。曖昧な指示は、どの列を使ってどんな分析をするかの判断をモデル側に丸投げすることになり、資料に載せられない粒度の答えが返ってきます。書き方の型と、確認用のチェックリストを押さえます。
どんな言い方が伝わりやすい?プロンプトの基本ルール
プロンプトに入れるべきなのは、達成したい結果、判断を変えうる前提、必要な出力形式の3つです。公式の解説も、同僚に頼むときのように書けばよいという立て方をしており、最初の一文で完璧を目指す必要はないと明記しています。足りない条件は追いの発言で足せます。
前提の渡し方には注意点があります。公式ドキュメントは、判断を変えうる情報だけを添え、それぞれから何を読み取ってほしいかを説明するよう案内しています。関係の薄い資料をまとめて渡すと焦点がぼやけます。「売上」が税込か税抜か、「利益」が粗利か営業利益かは部署ごとに違うのが普通です。社内で意味が分かれる語は、指示の中で先に定義しておきます。
プロンプトの言い回しによる出力の違い
同じデータでも、役割と出力構成まで指定したかどうかで返ってくるものが変わります。飲食店3店舗の月別売上を渡す想定で、2つの指示を比べます。
| 指示の書き方 | 返ってくるもの | 資料への転用 |
|---|---|---|
| このデータを分析してください | 各店舗の増減の記述と、全体傾向の短いまとめ | そのままでは粒度が足りない |
| あなたは経営コンサルタントです。売上の傾向、繁閑差の要因、今後3ヶ月の改善策を提案してください | 傾向の分析、要因の考察、施策の提案、要点のまとめという構成の出力 | 章立てが揃っており転用しやすい |
差が出るのは、出力の章立てまで指示に含まれているかどうかです。前者は分析の切り口が指定されていないため、読み取れることが少ない一般的な記述に落ち着きます。後者は「傾向」「要因」「施策」という並びが指定されているため、そのまま資料の構成に写せる形で返ってきます。指示に章立てを書くと、出力が資料の骨組みになります。
出力を受け取ったあとの詰め方も公式に整理されています。「どの出典を使いましたか」「どんな前提を置きましたか」「参照できなかった情報はありますか」「何が変われば結論が変わりますか」と重ねて聞く形です。参照できなかったものがあるなら、そう言わせるほうが後の手当てが楽になります。
プロンプト設計に迷ったときのチェックリスト5選
意図した結果が返ってこないときは、指示に何が欠けているかを順に潰していきます。5つの観点で確認します。
- 目的が書かれているか(売上の月別推移を見たい、広告のCTRを比較したい、など達成したいことを冒頭に置く)
- 対象が具体的に指定されているか(対象の列名、期間、カテゴリまで書く)
- 出力形式が指定されているか(棒グラフか折れ線か、表か文章の要約か、章立てはどうするか)
- データの前提が補われているか(いつのデータか、欠損値をどう扱うか、除外すべき行があるか)
- 誤解を招く用語が定義されているか(売上・利益・単価などの社内定義を書く)
チェックリストを使う目的は、出力が悪かったときに指示のどこを直すかを一意に決められるようにすることです。どこが欠けていたかを記録しておくと、同じ種類の依頼を次に出すときの型が社内に残ります。

APIのCode Interpreterツールの仕様・料金・制限
APIのCode Interpreterツールは、code_interpreterという型でResponses APIから呼び出す組み込みツールです。実行環境はコンテナと呼ばれる隔離された仮想マシンで、メモリ量の指定と有効期限、料金の考え方まで公式ドキュメントに記載があります。自社サービスに分析機能を組み込む検討をする場合は、この仕様が見積もりの前提になります。
呼び出し方とコンテナの考え方
ツールを使うには、toolsに{"type": "code_interpreter", "container": {...}}を指定します。コンテナの作り方は2通りで、"type": "auto"を渡してその場で作らせる方法(直前のcode_interpreter_callで使ったコンテナが生きていれば再利用されます)と、v1/containersで明示的に作る方法があります。
メモリ量はmemory_limitで指定し、選べるのは1g・4g・16g・64gの4段階です。指定を省略すると既定の1GBになります。指定したメモリ量はそのコンテナの生存期間を通じて固定されるため、大きなファイルを扱う想定なら作成時に決めておく必要があります。
モデルの入力として渡したファイルは、コンテナへ自動でアップロードされます。別途アップロードの処理を書く必要はありません。逆にモデルがグラフやCSVを生成した場合は、応答のannotationsにcontainer_file_citationとしてcontainer_id・file_id・filenameが付き、これを手がかりにファイルの内容を取得します。
コンテナの有効期限は20分です
公式ドキュメントは、コンテナを一時的なものとして扱い、必要なデータは自社側に保存するよう明記しています。20分間使われなかったコンテナは期限切れになり、そのコンテナに紐づくデータは復旧できない形で破棄されます。 期限切れの状態から元へ戻すことはできず、新しいコンテナを作ってファイルを入れ直す手順になります。
コンテナの取得、ファイルの追加や削除といった操作を行うとlast_active_atが更新され、有効期限は延びます。必要なファイルは生きているうちにダウンロードする設計が前提です。メモリ上のPythonオブジェクトも期限切れとともに失われます。
対応ファイル形式と入力の上限
受け付けるファイル形式は公式ドキュメントに一覧化されています。分析でよく使うものだけを抜き出すと、次のとおりです。
| 用途 | 形式 |
|---|---|
| 表データ | .csv・.xlsx・.json・.xml |
| 文書 | .pdf・.doc・.docx・.pptx・.md・.txt・.tex |
| 画像 | .png・.jpg・.jpeg・.gif |
| コード | .py・.js・.ts・.rb・.java・.c・.cpp・.cs・.php・.sh・.html・.css |
| その他 | .zip・.tar・.pkl |
入力の大きさには上限があります。File inputsの公式ガイドには、1ファイルあたり50MB未満、全ファイル合計でも50MBまでという記載があります。呼び出し回数の制限は、組織あたり毎分100リクエストです。
料金は「コンテナのメモリ量×セッション」で決まります
料金は、モデルのトークン課金とは別にコンテナの利用料がかかる形です。2026年8月20日時点の公式の料金ページには、次の単価が記載されています。
| コンテナのメモリ | 20分セッションあたりの単価 |
|---|---|
| 1 GB | $0.03 |
| 4 GB | $0.12 |
| 16 GB | $0.48 |
| 64 GB | $1.92 |
同じページには、対象となるコンテナのセッションは分単位で課金され、1セッションあたり5分が最低単位になるという但し書きがあります。ツールの中で使われたトークンは、選んだモデルの入力・出力単価で別に課金されます。メモリ量を1段上げると単価はおよそ4倍になるため、大きい階層を既定にしないほうが無難です。
参考:Pricing(OpenAI API 公式ドキュメント)
Assistants APIは2026年8月26日に停止します
実装先の選び方には期限が絡みます。公式の廃止情報ページによると、Assistants APIは2026年8月26日にAPIから削除される予定で、移行先としてResponses APIとConversations APIが案内されています。Code Interpreterツール自体はResponses API・Chat Completions API・Assistants APIから使える扱いですが、これから作るならResponses API側で組むのが前提になります。
同じページには、Agent Builderが2026年11月30日をもって提供終了となることも記載されています。停止日と移行先は公式の廃止情報ページに一覧化されているため、確認する担当と頻度を社内で決めておくと、更新に追われずに済みます。
参考:Deprecations(OpenAI API 公式ドキュメント)
「AIをどう使うか」を考え、貴社のマーケティングをmalnaがサポート
AIはただのツールに過ぎません。大切なのは、それを使いこなして「集客」や「成約」という確かな成果を生むことです。
malna株式会社は、AI導入・コンサルティングおよびIT・DX分野で累計40社以上のご支援を積み上げてきた知見をもとに、貴社のマーケティング実務をまるごと支援し、事業成長を加速させます。
- 「AI×マーケ」の勝ち筋を策定:貴社の課題を深く理解し、どの業務にAIを組み込めばマーケティングが最大化するか、具体的な活用プランを練り上げます。
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- 成果が出るまで徹底伴走:AIを武器に、貴社のマーケティング担当として施策を実行し続けます。テクノロジーで効率を高めつつ、人間のマーケターが培ったノウハウで成果(ROI)を追求します。
戦略の策定から日々の運用まで、実働レベルでご支援いたします。お問い合わせから、現状の課題をお聞かせください。
データ分析にChatGPTを使うときの注意点
業務データをChatGPTで扱う場合、確認すべきは保持期間、ネットワークの到達範囲、出力の検算、記録の残し方の4点です。設定と運用ルールを決めずに始めると、意図しない範囲にデータが残ったり、誤った数字が資料に載ったりします。順に押さえます。
個人情報や機密情報の取り扱い
処理はOpenAIの管理する環境で行われます。Webから使うChatGPT Workの場合、タスクは利用者の端末ではなくクラウド側で動き、公式ドキュメントは「利用者のPC上のファイル・アプリ・開いているブラウザタブには直接アクセスできない」と明記しています。裏を返せば、分析させたいデータは自分でアップロードするか、承認済みの連携アプリを通して渡すことになります。
学習利用の扱いはプランで異なります。公式の料金ページには、Businessプランの説明として「既定では貴社の業務データを学習に使わない」と記載があります。顧客情報や契約データについては、社内ポリシーで持ち込みの可否を明示し、必要ならマスキング済みの擬似データで検証する運用を決めておきます。
アップロードしたファイルの保持期間を把握する
保持期間はデータの種類ごとに違います。公式の管理者向けドキュメントは、種類別に次のように整理しています。会話を消せば全部消えるという理解は誤りです。
| データの種類 | 保持の扱い |
|---|---|
| Workの会話 | ワークスペースの会話保持・削除設定に従う |
| Libraryに保存されたファイル | ファイルとワークスペースの保持規則に従う。会話を削除しても消えない |
| プロジェクトのファイル | プロジェクトが削除されるまで残る |
| Library外の一時アップロード | Enterpriseでは48時間で失効する場合がある |
| コンプライアンス記録 | プラットフォーム上で30日間参照できる |
会話の削除についても、表示から消えたうえで30日以内に恒久的な削除が予定される段取りが明記されています。会話の削除、タスクの終了、Cookieの消去、監査記録の保持は、それぞれ別の操作です。
ネットワークアクセスの設定を確認する
コードやシェルの実行がインターネットへ出られるかどうかは、設定で変わります。公式ドキュメントによると、個別の設定は「Settings」の「Data controls」にある「Work network access」に置かれており、公開インターネットへのアクセスを許可するかを選べます。オフにすると、コードとシェルの通信は管理された許可リスト上の宛先だけに限定されます。
注意点が2つあります。ひとつは、この設定をオンにしても管理者側の制限を上書きできないこと。もうひとつは、オフにしても連携アプリ・Web検索・クラウドブラウザは止まらないことです。設定の変更は実行中の処理が終わったあとに効く、という反映の遅れも記載されています。
出力内容は常に人間が確認・検証する
出力は下書きとして扱うのが前提です。公式ドキュメントは確認すべき項目として、重要な数値・名称・日付・引用・主張の検証、生成されたファイルの全セクション(タブ・スライド・ページ)を開いての点検、参照元が正しく最新かの確認、抜けている情報と裏付けのない前提の洗い出しを挙げています。
さらに、法務・財務・医療・セキュリティのような影響の大きい判断には専門家のレビューが必要であり、判断を置き換えるものではないと明記されています。社外に出す数字は、生成コードと集計の前提まで人が追える状態にしておきます。
利用履歴・ログ管理の観点を忘れない
誰がどのデータをいつ何のために渡したかを追える状態にしておくことも、業務利用では欠かせません。Enterprise/Edu向けにはコンプライアンスAPIによる監査ログと利用状況の監視が案内されており、管理者はプラグインの可否やロールごとのアクセスを管理画面から制御できます。
プラグインの初期状態はプランで異なります。Enterprise/Eduでは既定で無効、Businessでは既定で有効です。自社がどちらの初期状態なのかを把握しないまま利用を広げると、想定していない連携先にデータが流れる余地が残ります。 利用範囲を広げる前に、管理画面の設定を棚卸ししておきます。
参考:ChatGPT Work Overview(ChatGPT 公式ドキュメント)
よくある質問
ChatGPT Code Interpreterについて、判断の場面で問われやすい点をまとめました。回答は2026年8月20日時点の公式ドキュメントの記載に基づいています。名称・料金・停止日は改定されるため、実際の判断時には出典元で最新の値を確認してください。
ChatGPT Code Interpreterという名前は今も使われていますか
ChatGPTの製品ドキュメントでは使われていません。2026年8月20日にChatGPTドキュメントの全文エクスポートを取得して検索したところ、「Code Interpreter」「Advanced Data Analysis」はいずれも0件でした。一方でOpenAIのAPIドキュメントでは、Responses APIの組み込みツールの正式名称としてCode Interpreterが現役で使われています。
Code InterpreterとAdvanced Data Analysisは何が違いますか
指している仕組みは同じで、呼び名が変わっただけです。ChatGPTの画面側ではどちらの名称も現行の公式表記ではなくなり、ファイルを渡して分析や資料作成を任せる用途はChatGPT Workとして整理されています。API側ではCode Interpreterという名称が残っており、公式ドキュメントはモデル自身がこのツールをpython toolとして認識していると補足しています。
ChatGPTのどのプランでファイルを分析できますか
2026年8月20日時点の公式の料金ページの機能一覧は、可用性をPlus・Pro・Business・Enterprise/Edu・API Keyの区分で示しており、ChatGPT Work on the webはPlus・Pro・Business・Enterprise/Eduで利用できる扱いです。FreeとGoはこの機能一覧に含まれていないため、公開情報からは可否を判断できません。提供元の公式ヘルプと利用中の設定画面で確認してください。
APIのCode Interpreterツールの料金はどう決まりますか
コンテナのメモリ量と稼働時間で決まります。公式の料金ページでは、20分セッションあたり1GBが0.03ドル、4GBが0.12ドル、16GBが0.48ドル、64GBが1.92ドルと記載されています。対象のセッションは分単位で課金され、1セッションあたり5分が最低単位です。ツール内で使われたトークンは、選んだモデルの入力・出力単価で別に課金されます。
アップロードしたファイルはどれくらい保存されますか
データの種類によって異なります。公式の管理者向けドキュメントでは、Libraryに保存されたファイルは会話を削除しても消えず、プロジェクトのファイルはプロジェクトが削除されるまで残り、Library外の一時アップロードはEnterpriseで48時間で失効する場合がある、と整理されています。会話を削除した場合も、表示から消えたうえで30日以内に恒久的な削除が予定される扱いです。
まとめ
ChatGPT Code Interpreterは、自然言語の指示からPythonを生成して実行する仕組みの呼び名です。2026年8月20日時点で、ChatGPTの製品ドキュメントにはこの名称もAdvanced Data Analysisという名称も出てきません。画面側の入口はChatGPT Workへの切り替えに整理され、ファイルの生成はWork with files、グラフや対話的な可視化はVisualizations、共有用のダッシュボードはSitesという分担になっています。
一方でAPIでは、Code Interpreterが組み込みツールの正式名称として残っています。実行環境はコンテナで、メモリ量は1GB・4GB・16GB・64GBから選び、20分使われないと期限切れになってデータは復旧できません。料金は20分セッションあたり0.03ドルから1.92ドルで、1セッション5分が最低単位です。Assistants APIは2026年8月26日をもって提供終了となったため、これから作るならResponses APIで組む前提になります。
業務で使う場合に確認が要るのは、プランごとの可用性、データの種類別の保持期間、ネットワーク設定、出力の検算の4点です。特に保持期間は、会話を消せば全部消えるという理解が通らない構造になっています。Libraryのファイルは会話の削除では消えず、Enterpriseの一時アップロードは48時間で失効する場合があります。
どの業務から着手し、どの基準で合否を決めるかが決まらないまま検証だけが増える、という状態はよく見かけます。業務の切り分けから運用ルールの整備までまとめてお引き受けできますので、お問い合わせからご相談ください。関連する内容として、表計算の自動化とClaude Codeでのデータ分析も別記事で扱っています。
関連記事:使えないと非効率的!社会人なら知っておきたい ChatGPTを使ったExcel・スプレッドシートの自動化
関連記事:Claude Codeでデータ分析|何ができて何が苦手か
AIを使える人材が社内にいない場合
任せられる作業の範囲は見えた。でも、出てきた数字の前提を毎回確かめる人が社内にいない。そんな状態ではないでしょうか。
指示の型が決まっても、集計の前提と生成されたコードを追う工程は、誰かが引き受けなければそのまま空きます。任せる範囲を広げるほど、この確認役の重みは増します。malnaでは、AI活用の実務経験を持つ人材をご紹介するAIタレント名鑑を運営しています。採用ではなく業務委託として、週1日から相談いただけます。
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