2026.08.13
Claude Codeでデータ分析|何ができて何が苦手か
売上や広告、アクセスの数字を、毎週ExcelやスプレッドシートでまとめているWeb担当の方は多いはずです。同じ形式のレポートを作るたびに、データをコピーして貼り付け、関数を組み直し、体裁を整える。この繰り返しに時間を取られながら、Claude Codeという名前を耳にして「あの集計を任せられないだろうか」と考えた方もいるのではないでしょうか。
目次
一方で、Claude Codeは開発者向けという印象が強く、コードを書かない自分に使えるのか、そもそもどんなデータ分析ができるのかは見えにくいものです。この記事では、表計算での集計を日常的に行うマーケティング担当やWeb担当の方に向けて、Claude Codeでできるデータ分析の全体像と、任せられる範囲、そして数字を扱ううえで欠かせない注意点を整理します。個別の設定手順よりも、まず何ができて何が苦手かを見通せる状態を目指します。
同じように「手作業の集計を減らしたいが、AIに数字を任せて大丈夫か」という相談は、malnaでも支援の現場で何度も受けてきました。
Claude Codeでできるデータ分析とは

Claude Codeでできるデータ分析とは、手元のデータを読み込み、集計や整形を自然言語の指示でコードに実行させ、結果をファイルとして受け取る作業です。公式ドキュメントでは、Claude Codeを「コードベースを読み、ファイルを編集し、コマンドを実行し、開発ツールと連携するエージェント型のツール」と説明しています。この「ファイルを読む」「コマンドを実行する」という性質が、そのままデータ分析に生きてきます。
ブラウザで一問一答するチャット型のAIとの違いは、実際に手を動かす範囲の広さにあります。チャット型では、集計したい数字を画面からコピーし、貼り付けて質問する手作業が挟まります。Claude Codeなら、手元のファイルを直接読み込み、集計用のコードを自分で書いて実行し、結果を新しいファイルに書き出すところまでを一続きで進められます。
作業は、データを読み込む段階、指示に沿って集計や整形を行う段階、結果を出力する段階の三つに整理できます。次の表は、この三段階でどんな作業を任せられるのかの方向性を示したものです。
| 段階 | 任せられる作業の方向性 |
|---|---|
| 読み込み | 手元のCSVなどのファイルを読む、外部サービスのデータを連携して取得する |
| 集計・整形 | 表記の揺れをそろえる、条件で絞り込む、項目ごとに合計や平均を出す、傾向を言語化する |
| 出力 | 集計結果をファイルに書き出す、可視化のコードを実行して画像やHTMLで出す |
押さえておきたいのは、Claude Codeが分析を「代行」するのではなく、分析の作業を「実行」する道具だという点です。どんな切り口で数字を見るか、出てきた結果をどう解釈するかは、依頼する側に残ります。
スプレッドシートの関数やチャット型AIと何が違うのか

Claude Codeでのデータ分析が従来の手段と違うのは、手元のファイルを直接読み、集計の手順をその都度コードとして実行し、複数のファイルをまたいで処理できる点です。スプレッドシートの関数やチャット型AIにもそれぞれ得意な場面があるため、置き換えるというより、作業の性質に応じて使い分ける関係になります。
スプレッドシートの関数は、決まった形の集計を素早く出すのに向きます。ただし集計の手順は人が毎回組み立てる必要があり、扱うデータの形が変わると数式を作り直す手間が生じます。ブラウザで使うチャット型AIは、質問したい数字を画面からコピーして貼り付ける手軽さがある反面、貼り付けられる量に限りがあり、大きなデータや複数ファイルにまたがる集計には不向きです。
これに対してClaude Codeは、ファイルを直接読み込み、集計のコードを書いて実行し、同じ手順を繰り返し使える点が持ち味です。とはいえ、最初に動かす環境を用意する手間や、出力を検証する工程は残ります。次の表に、それぞれが向く場面を整理しました。
| 手段 | 向いている場面 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| スプレッドシートの関数 | 決まった形の定型集計、少量のデータ | 手順は毎回人が組む、形が変わると作り直し |
| チャット型AI(ブラウザ) | 少量データへの質問、その場の相談 | 貼り付けられる量に限界、複数ファイルは不向き |
| Claude Code | 複数ファイルの集計、繰り返す作業の自動化 | 環境の準備と、出力の検証が必要 |
自分の集計がどこに当てはまるかを見極めると、Claude Codeを使うべき場面がはっきりします。手軽な相談で足りるならチャット型で十分ですし、繰り返しと分量が増えるほどClaude Codeの利点が効いてきます。
表計算で集計しているマーケ担当と相性がよい理由
表計算での定型集計は、手順が決まっていて繰り返しが多いため、自然言語で指示を渡せるClaude Codeと相性のよい作業です。毎週同じ形式で作る広告レポート、月ごとの売上集計、アンケート回答の整理。こうした型のある繰り返しは、やり方を言葉で伝えれば任せやすい性質を持っています。
相性のよさを支えているのは、専門的なプログラミング知識がなくても動かせる点にあります。Claude Codeは、依頼された集計を実行するために必要なコードを自分で書いて走らせます。利用する側がPythonや関数を覚えている必要はなく、やりたいことを日本語で伝えれば、集計そのものはツールの側が処理してくれます。関数の組み方を調べる時間や、行が増えて数式が崩れる心配から解放される点は、表計算に慣れた方ほど実感しやすいところです。
もう一つの利点として、扱うデータが複数のファイルに分かれていても、またいで処理できます。月別に分かれたCSVをまとめて集計する、複数の媒体からダウンロードした数字を一つの表に整える、といった作業の下地になります。
なお、広告レポートをスプレッドシートの関数で組む従来のやり方は、テンプレートと手順を別記事にまとめています。今どのように手作業で集計しているかを整理しておくと、どこをClaude Codeに任せられそうか考える材料になります。
関連記事:スプレッドシートで作る広告レポート
課題の中身は同じでも、手作業のどこを自動に置き換えるかは業務ごとに変わります。malnaでも、まず現状の集計フローを一緒に棚卸しするところから支援を始めることが多い領域です。
どんなデータを扱えるか|手元のファイルと外部連携
Claude Codeが扱えるデータは、手元にあるファイルと、MCPという仕組みでつなぐ外部サービスの二つに大きく分かれます。前者は最も手軽な入口で、後者はデータの取得そのものを自動化したいときの選択肢です。それぞれ扱える範囲と注意点が異なるため、順に見ていきます。
手元のファイルを読み込んで集計する
最も確実な始め方は、スプレッドシートや管理画面からCSVとして書き出したファイルを、Claude Codeに読み込ませて集計させる方法です。手元のフォルダにファイルを置き、「このCSVを商品カテゴリ別に月次で集計して、結果を別のCSVに出して」と日本語で指示すれば、読み込みから集計、書き出しまで進めてくれます。
この方法の利点は、外部サービスとの接続設定が不要で、扱うデータの範囲が手元のファイルに限られる点です。試したいデータだけを置いて動かせるため、最初の一歩に向いています。表記の揺れをそろえる、重複を取り除く、条件で絞り込むといった前処理も、同じ指示の流れで任せられます。
ただし、ファイルをどこから書き出すかは自分で用意しなければなりません。毎回のダウンロードが負担になるようなら、次に述べる外部連携が候補に入ります。
外部サービスとの連携(MCP)
MCP(Model Context Protocol)は、Claude Codeを外部のツールやデータベース、APIにつなぐためのオープンな標準規格です。対応したサーバーを追加すると、Claude Codeは画面からのコピーを介さず、外部サービスのデータを直接読み書きできるようになります。公式ドキュメントでは、Google DriveやSlack、GitHub、Jira、Sentry、そしてPostgreSQLなどのデータベースへの接続が例として挙げられています。
ここで正確に押さえておきたい点があります。GA4(Google アナリティクス)や各広告媒体、BIツールとの連携について、公式ドキュメントが標準のコネクタとして名前を挙げているわけではありません。これらは、有志やベンダーが提供するサードパーティ製のMCPサーバーを通じてつなぐ形が中心です。提供元によって扱える範囲や安全性の前提が異なり、仕様の更新も速いため、導入前に提供元と対応範囲を確かめることが欠かせません。データベースにつなぐ場合、公式ドキュメントは読み取り専用のユーザーで接続し、AIが実行するクエリでデータを変更できないようにすることを勧めています。
可視化についても、実態を正確に見ておく必要があります。公式ドキュメントに「グラフを描く機能」が明記されているわけではありません。Claude Codeはコードを書いて実行できるため、可視化のスクリプトを走らせ、グラフを画像やHTMLのファイルとして出力させることはできます。とはいえ、ターミナルの中に対話的なグラフが現れるのではなく、出力されたファイルを開いて確認する形になります。
| 扱い方 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 手元のCSVファイル | まず試す、単発の集計 | 書き出しは自分で用意する |
| 外部連携(公式が例示する接続先) | 継続的なデータ取得の自動化 | 接続設定が必要 |
| 外部連携(GA4・広告媒体など) | アクセスや広告のデータ取得 | サードパーティ製が中心。対応範囲を要確認 |
参考:Connect Claude Code to tools via MCP – Claude Docs
何ができて何ができないか|集計結果を検証せず信じない

Claude Codeはデータの集計や整形を任せるのに向く一方で、出てきた数字が正しいかどうかの保証は依頼した側に残ります。数字を扱う作業では、この線引きを外すと実害に直結します。AIが書いた集計コードは、指示の解釈を取り違えたり、対象とする範囲を誤ったりすることがあり、出力された結果に事実と異なる値が混じる可能性が常にあるためです。
たとえば「先月の売上」と指示したとき、対象期間の区切りや、除外すべきテスト注文の扱いが、こちらの想定とずれることがあります。合計は出ていても、集計の前提が意図とちがえば、その数字は使えません。だからこそ、出力をそのまま報告や意思決定に回すのではなく、検証を挟む前提で使う姿勢が欠かせません。
検証の観点は、いくつかに絞れます。はじめに、集計の前提が指示どおりか確かめます。対象期間、絞り込みの条件、除外したデータが意図と合っているかを見ます。続いて、出力された数字を元データと突き合わせます。全体の件数や合計が元のデータと一致するか、一部を手計算で照らして桁や規模が妥当かを確認します。そのうえで、社外に出す数字や意思決定に使う集計は、人のレビューを通す運用にします。
| 向いていること | 慎重に扱うべきこと |
|---|---|
| 定型的な集計・整形・前処理 | 出力された数字が正しいことの保証 |
| 複数ファイルをまたいだ突き合わせ | 集計の前提や対象範囲の最終確認 |
| 傾向の言語化やレポートの下書き | そのままの報告・意思決定への利用 |
検証をコストと感じるかもしれませんが、手作業の集計でも見直しは必ず行っていたはずです。作業の主体がツールに移っても、数字の裏取りが要らなくなるわけではありません。malnaが公開している分析の取り組みでも、出力は人が確認する前提で運用しています。この確認の手順を社内でどう決めるかは、支援の現場でもよく相談を受ける論点です。数字を扱う運用の設計から見直したい場合は、集計作業のAI活用についてmalnaに相談することもできます。
SEO分析・広告分析はどこまでやっているか|詳細手順の送り先
Claude Codeを使ったデータ分析を特定の領域で基盤から組み立てた実例として、malnaはSEOと広告の二つの取り組みを公開しています。この記事では全体像の紹介にとどめ、具体的な設定手順や自動化の組み方は、それぞれの記事で追える形にしています。自分の業務に近い方から読むと、始め方のイメージがつかみやすいはずです。
SEO分析基盤の構築
SEO領域では、外部ツールとの接続から繰り返し使うワークフローの定義までを組み込み、分析を回せる状態をゼロから構築した取り組みを公開しています。記事の中では、Ahrefsなどのデータ源をMCPで接続し、記事制作の工程をスキルとして定義するまでの流れが具体的に説明されています。この取り組みではコンテンツの差分を洗い出す分析が従来の1〜2時間から数分に短縮されたと述べられていますが、これは当該記事で紹介した自社の取り組みにおける数値であり、あらゆるSEO分析に当てはまる一般値ではありません。
関連記事:Claude CodeでSEO分析基盤をゼロから構築する全手順
広告分析の自動化
広告領域では、複数媒体に分かれたデータの取得から、成果の分析、改善提案までをつなぐ仕組みを公開しています。記事では、Google・Meta・Yahoo!の三媒体のデータを取得し、事前に定めたチェックの観点にもとづいて分析し、結果をSlackに投稿する流れが説明されています。派手な効率化の数値を掲げるのではなく、日々の確認作業がどう変わったかを記録した内容です。データ取得から提案までを一つの流れにまとめる発想は、ほかの集計業務を考えるときの参考にもなります。
関連記事:Claude Codeで広告分析と施策提案を自動化する方法
何から始めるべきか|手元のCSVから小さく試す
最初の一歩に向くのは、手元のCSVを一つ用意し、読み取りと集計だけを任せて、結果を自分で確かめる使い方です。いきなり外部サービスとの連携や大量のデータに広げるのではなく、影響の小さいところから試し、手応えを確かめながら範囲を広げるのが現実的でしょう。
始める範囲を決めるときは、いくつかの観点で見比べると迷いにくくなります。繰り返しの頻度が高い集計か、出力を短時間で確認できるか、扱うデータの機密度が低いか。この三つで自社の作業を並べると、最初に試しやすい集計が浮かび上がります。なお顧客リストや個人情報を含む表は、社内で扱いを決めてから慎重に進める領域です。まずはテスト用に切り出したデータや、公開しても差し支えのない集計から始めると安全です。
競合の情報を集めて分析する作業も数字を扱う場面ですが、その手法そのものは範囲が広いため、この記事では立ち入りません。競合調査の基本的な進め方は、別記事で体系的に整理しています。
一つの集計で手応えがつかめたら、データ取得の自動化や、複数の集計をまとめて回す段階へ進めます。どの作業から任せ、社内でどう定着させるかで迷う場面では、malnaが現状の棚卸しから伴走して整理を支援します。
よくある質問
Claude Codeでのデータ分析を検討するときに、着手前によく挙がる質問をまとめました。
ExcelやスプレッドシートのファイルをそのままClaude Codeに読み込ませられますか
CSVとして書き出したファイルを読み込ませるのが最も確実です。ExcelやスプレッドシートのデータはCSV形式で保存できるため、そのファイルを手元のフォルダに置いて指示すれば、読み込みから集計まで任せられます。まずはCSVでの受け渡しから試すと安定します。
Claude Codeが出した集計結果が正しいか、どうやって確かめればよいですか
集計の前提と数字の両面から確かめます。対象期間や絞り込み条件が指示どおりかを確認し、全体の件数や合計が元データと一致するか、一部を手計算で照らし合わせます。社外に出す数字や意思決定に使う集計は、人のレビューを通す前提で扱ってください。
分析結果をグラフや図として出力できますか
可視化のコードを実行し、画像やHTMLのファイルとして出力できます。ただし公式ドキュメントにグラフ描画機能が明記されているわけではなく、ターミナル内に対話的なグラフが表示されるのではありません。出力されたファイルを開いて確認する形になります。
顧客データや個人情報を含む表を分析させても問題ありませんか
社内での扱いを決めてから慎重に進める領域です。まずはテスト用に切り出したデータや、公開しても差し支えのない集計から始めるのが安全です。外部サービスと連携する場合は、接続に使う権限を必要最小限に絞る設計を前提にしてください。
まとめ
Claude Codeでのデータ分析は、手元のCSVなどを読み込み、集計や整形をコードで実行させ、結果をファイルとして受け取る作業に向いています。扱えるデータは手元のファイルとMCPを通じた外部サービスに分かれ、GA4や広告媒体との連携はサードパーティ製が中心である点は、正確に押さえておきたいところです。そして最も大切なのは、出てきた数字が正しいかどうかの保証は人に残るという線引きです。
無理のない始め方は、手元のCSVを一つ用意し、読み取りと集計だけを任せて結果を自分で確かめることです。そこで手応えをつかんでから、データ取得の自動化や領域ごとの深掘りへ進めば、着実に範囲を広げられます。どの集計から任せ、検証や定着の仕組みをどう整えるかで迷ったときは、集計をどこから任せるか、malnaに相談するところから始めてみてください。
無料相談はこちら 記事一覧はこちら- malnaのマーケティングについて
-
弊社ではメディアやSNSなど総合的な支援が可能です。
媒体ごとに違うパートナーが入ることもなくスピーディな意思決定が可能です。
ご不明点や不安な点等ございましたらお気軽にお問い合わせください。 - サービス資料はこちら 詳しく見る


