2026.10.16

リード獲得支援の事例9選|支援の種類別に見る依頼の範囲と成果を解説

リード獲得支援を使うかどうか考えるとき、ほかの会社が何を頼み、どこまで成果が出たのかは参考になります。もっとも、事例に並ぶ数字は、何と比べたものかで意味ががらりと変わります。

マーケティング支援

目次

ここでは、支援会社が公開している事例から9社を選び、インサイドセールス代行、ウェビナー支援、企業データベース、SEO・広告・展示会の支援の種類ごとに紹介します。各社が頼んだ範囲と成果を並べたうえで、数字を読むときの注意と、自社に生かす手順を解説します。

BtoBの見込み客の獲得を外に頼むかどうか考えている、マーケティング担当者や営業部門の方を想定しています。

9社のどの頼み方が自社に近いかを一緒に見立てたい場合は、malnaの新規リード獲得戦略の支援へお声がけください。

リード獲得支援の事例を読むときの注意

リード獲得支援の事例は、発表したのが誰か、何と比べた数字か、成果が件数か率か、の3点を押さえて読みます。とくに比べている相手は事例ごとにまちまちなので、数字だけを並べて比べないようにしましょう。

確かめる点理由
発表したのが誰か今回の9社はいずれも支援会社が発表した事例ページで、第三者による検証の有無は示されていない
何と比べた数字か依頼前の自社と比べたのか、以前の外注先と比べたのかで意味が違う
件数か率か、費用とセットか架電数と商談数、コストの増加と商談の増加を混ぜない
リード獲得支援の事例を読むときに確かめる3つの点を並べたチェックリストの図

インサイドセールス代行の事例

インサイドセールス代行は、見込み客への電話やメールでの接触を外部が担う支援です。3社とも、リードや商談の手前で対応の人手が足りないことが依頼のきっかけでした。

Baseconnect株式会社

企業データベースを提供する同社は、SEOや広告、展示会で毎月数千件のリードを獲得できるようになった一方で、獲得したリードにすぐ対応する人手が足りませんでした。

セールスリクエストの事例ページによると、毎月のリードへの初回の架電を代行してもらい、1名で始めた体制を3か月後に3名に増やしました。架電数は約1.5倍に増え、セールスリクエスト経由の商談は毎月50件を獲得しているとしています。1.5倍は架電数の伸びで、毎月50件は商談の水準です。

参考:Baseconnect株式会社の事例(セールスリクエスト)

株式会社ガイアックス

フィールドセールスが2名の同社は、対応できる商談の数に限りがあり、問い合わせの取りこぼしも出ていました。

セールスリクエストの事例ページによると、リードの精査と受注の確度が高い企業の条件づくり、インサイドセールスの代行、特定の企業へのメールや電話での接触を任せました。2019年7月からの支援で、2019年の上半期と下半期を比べると商談数は2倍になったとしています。

参考:株式会社ガイアックスの事例(セールスリクエスト)

株式会社ヤプリ

アプリのプラットフォームを提供する同社は、インサイドセールスの採用が追いつかず、商談の数も足りていませんでした。

セレブリックスの事例ページによると、トークスクリプトの作成、ターゲットの選定、電話での接触、週ごとの定例会を任せました。以前に契約していた営業代行会社と比べて、月間のアポイントの獲得数は260%上昇しているとしています。比べている相手は依頼前の自社ではなく、以前の外注先です。

参考:株式会社ヤプリの事例(セレブリックス)

3社から読み取れること

3社に共通するのは、支援会社との連絡を密にしていることです。インサイドセールスの代行では、見込み客の反応がすぐに分かるため、その声を社内に返す流れがあると、商材の訴求の見直しにも役立ちます。ガイアックスの事例ページでは、支援会社とフィールドセールス、マーケティングのメンバーで週次のミーティングを設け、チャットでのやり取りを毎日のように行っていると語られています。ヤプリの事例ページでも、週次の定例ミーティングとチャットで連携を強めているとしています。

外部の担当者が自社の名前で見込み客に接触する以上、商材の理解や訴求の修正を素早く伝えられる連絡の形が欠かせません。とくに立ち上げの時期は、接触の結果を短い間隔で共有し、話し方を直していく必要があります。Baseconnectのように、効果が出たのを見て1名から3名へ体制を広げた例もあり、小さく始めて広げる進め方が取られています。

ウェビナー支援の事例

ウェビナー支援は、ウェビナーの企画、集客、運営を外部が担う支援です。

株式会社識学

組織コンサルティングの同社は、新規のリード獲得と商談の数の増加が課題で、社内だけでは企画に時間を割けませんでした。

AdAIの事例ページによると、社内だけでは時間を割きにくかったウェビナーの企画をAdAIと一緒に考える形で支援を受けています。同社は月20件前後のウェビナーを開き、3か月で約1,000件のリードを獲得し、獲得したリードの約10%が商談に進んだとしています。これらの数字が支援を受けた分だけのものか、自社で開いた分を含む全体のものかは、事例ページからは分かりません。

参考:株式会社識学の事例(AdAI)

識学の事例から読み取れること

識学の事例ページでは、経営者や役員の層をターゲットにしていることが挙げられています。ウェビナーは、テーマ次第で狙う層を絞り込める手法です。事例ページでは、企画の支援を受けることで、準備の工数を減らしながら運営の質を保てていると語られています。

ただし前の節で触れたとおり、数字が支援を受けた分だけのものかは分かりません。事例を参考にするときは、開催の数より、テーマで狙う層を絞る考え方を取り入れます。自社で同じ数の開催を目指すかどうかは、社内の体制と話せるテーマの数から考えます。

企業データベースの事例

企業データベースは、人が作業を代わりに行うのではなく、ターゲット企業の情報を提供するツールです。営業リストを作る手間を減らし、狙う企業を選ぶ目的で使われています。

ファインディ株式会社

ITエンジニア向けのサービスを提供する同社は、新しい企業の開拓を強めることが課題で、企業の情報集めが担当者ごとに分かれていました。

SalesNowの事例ページによると、営業リストの作成から商談でのトークまで、SalesNowの企業データを起点に運用しています。導入後に商談数が230%増えたとしています。比較の起点と期間は書かれていません。

参考:ファインディ株式会社の事例(SalesNow)

Zenken株式会社

Webマーケティング事業などを手がける同社は、リストの作成と管理が営業の各メンバーに任され、組織として大きな工数がかかっていました。

SalesNowの事例ページによると、業界の分類や求人、展示会への出展といった情報でターゲット企業を抽出し、HubSpotとの連携で手元のリストを補いました。月880時間の工数の削減につながり、営業の各メンバーが毎日2時間かけていたリストの作成をなくせたとしています。リードや商談の数ではなく、工数の成果です。

参考:Zenken株式会社の事例(SalesNow)

2社から読み取れること

2社は、人が作業を代わりに行う支援ではなく、企業の情報を提供するツールを使って、営業リストを作る手間を減らしています。ファインディの事例ページでは、今後はHubSpotやチャットなどのツールとの連携の活用を強めたいとしており、ほかの仕組みとつなげて使うことが前提になっています。

企業のデータベースは、リストを作る作業を減らす一方で、誰に何を伝えるかの判断や、実際の接触は社内に残ります。Zenkenの事例では、求人や展示会への出展といった企業の動きをもとに抽出しており、接触のきっかけづくりにも使われています。人による代行と組み合わせるか、社内の営業が使うかで、効果の出方が変わります。

SEO・広告・展示会の支援の事例

SEOやサイトの改善、広告の運用、展示会の出展を外部と進めた事例です。

シナジーマーケティング株式会社

CRMのクラウドサービスを提供する同社は、コンテンツマーケティングのチームを持ちながら、効果の検証まで手が回っていませんでした。

ナイルの事例ページ(2023年2月6日)によると、SEOとサイトの改善の施策を任せ、技術面の改善、ページの追加、記事のリライト、アクセス解析などを行いました。約1年で、問い合わせと資料ダウンロードのコンバージョンは前年比で12%増えたとしています。比較の起点と期間が明確な事例です。

参考:シナジーマーケティング株式会社の事例(ナイル)

オープンワーク株式会社

企業のクチコミのプラットフォームなどを運営する同社は、SEO中心の施策からの多様化が必要で、社内にどの媒体が合うかを判断する知見がありませんでした。

メディックスの事例ページによると、2021年7月から年末までの半年間、複数の媒体での広告の運用、SFAやMAとの連携による成果の追跡、クリエイティブの検証を任せました。施策の実施前と比べて、コストは約2倍、商談数は5倍強、受注数は6倍強になったとしています。商談の増加はコストを約2倍にした結果である点も一緒に読む必要があります。

参考:オープンワーク株式会社の事例(メディックス)

株式会社タツミ製作所

金属加工を手がける同社は、自社の強みを外に発信し、新しい顧客を開拓する仕組みが整っていませんでした。

グローカルマーケティングの事例ページ(2026年4月1日)によると、商工会の専門家派遣の制度を使った全5回の支援で、強みの整理、ターゲットの設定、目標の数字、顧客のランク分けとフォローの計画、ブースの展示と接客の流れを設計し、展示会に出展しました。10社から見積もりの依頼があり、4社が工場を見学し、2社と新しい取引が始まったとしています。

参考:株式会社タツミ製作所の事例(グローカルマーケティング)

3社から読み取れること

3社は、リードを集めるだけでなく、集め方そのものを見直すところから支援を受けています。

オープンワークの事例ページでは、支援会社を選んだ決め手として、目先の効果だけでなくマーケティングの全体を見てビジネスへの貢献を考えたこと、広告の運用だけでなく導入していたSFAやMAの活用法まで提案したこと、獲得型の広告だけでなく認知の媒体も提案したことの3つを挙げています。シナジーマーケティングの事例ページでは、アクセス解析、有効なリードの調査、ヒートマップの調査、顧客へのインタビューといった調査を経て施策を進めています。タツミ製作所の事例ページでは、加工の種類や材質、ロット数、困りごとを素早く聞き取るための商談メモシートを作り、展示会の後の行動をルールにしてフォローの漏れを防いでいます。

いずれも、集めたリードが商談や受注につながるまでの流れを整えることに力を入れている点が共通しています。リードの件数を増やすことだけを依頼していない点が、成果の質につながっていると考えられます。

依頼先を選んだ決め手

事例を読むと、依頼先を選んだ決め手が語られているものがあります。決め手は、自社の事業や仕組みへの理解、対応の早さ、提案の幅の3つに集まっています。

決め手事例での語られ方
自社の仕組みへの理解Baseconnectは、社内で使っているHubSpotへの理解があったことを挙げている
対応の早さBaseconnectは、状況に対するレスポンスが早く、契約後すぐに動いてもらえそうだと感じたことを挙げている
提案の幅オープンワークは、依頼の要件に入っていなかったSFAやMAの活用法まで提案されたことを挙げている

依頼先を比べるときは、料金や実績の数字だけでなく、最初の打ち合わせでの質問の中身や、提案が自社の事業の全体を見ているかにも目を向けます。オープンワークの事例のように、依頼の要件に入っていない提案が出てくるかどうかも、相手の考え方を知る手がかりになります。

支援の種類ごとの向き不向き

4つの種類の支援は、向いている課題と、社内に求められることがそれぞれ違います。

支援の種類向いている課題社内に求められること
インサイドセールス代行リードはあるのに対応する人手が足りない商材の情報の提供、渡された商談の実行
ウェビナー支援新しいリードを集めたいが、企画と運営の手が足りないテーマの決定、話す人の手配
企業データベース営業リストを作る手間がかかっているターゲットの条件の決定、リストを使う営業の動き
SEO・広告・展示会の支援集め方そのものを見直したい目的と指標の決定、施策の実行への協力

課題と支援の種類が合っていないと、依頼しても成果が出にくくなります。自社の課題がどの行に当てはまるかを先に確かめます。複数の行に当てはまる場合は、商談や受注への影響が大きいと考えられる課題から先に手を付けます。

支援会社とのやり取りの形

事例に共通して見られるのが、支援会社とのやり取りの形を決めていることです。定例の打ち合わせ、日々の連絡の手段、報告の仕方の3つを、依頼の始めに決めておきます。定例では、前の週の数字、うまくいった接触といかなかった接触、次の週に変えることを話すと、短い時間でも中身のある打ち合わせになります。

ヤプリの事例ページでは、窓口の担当者が替わるときにも、それに応じて報告書を作ってもらえると語られています。担当者の交代があっても、それまでの経緯が途切れない仕組みがあると、支援を長く続けやすくなります。依頼する側の担当者が替わる場合も同じで、引き継ぎの資料を社内で用意しておきます。

公的な制度を使った支援

タツミ製作所の事例は、商工会の専門家派遣の制度を使った全5回の支援です。小さな会社では、こうした公的な制度を入り口に、外部の専門家の支援を受ける方法もあります。制度の有無や条件は地域の商工会や商工会議所によって違うため、利用を考えるときは地元の窓口に問い合わせます。

このほか、国が全国に設置した無料の経営相談所として、よろず支援拠点があります。公式サイトによると、全国に設置されており、何度でも無料で相談できます。リード獲得の課題を整理する最初の相談先として使い、継続的な支援が必要になったら民間の支援会社を検討する、という順番も考えられます。

参考:よろず支援拠点とは(中小企業基盤整備機構)

事例に書かれていないことを確かめる

支援会社の事例ページには、費用や、うまくいかなかった点はほとんど書かれていません。事例ページは支援会社が作る紹介の資料であり、うまくいった面が中心になるのは自然なことです。事例を参考に依頼を検討するときは、書かれていないことを支援会社に直接確かめます。

確かめること理由
費用の規模事例の成果にどれだけの費用がかかったのかが分からないと、費用対効果を判断できない
期間成果が出るまでにどれだけの期間がかかったかで、自社の計画が変わる
社内の体制依頼した会社の社内で、誰がどれだけ関わったか
うまくいかなかった点途中で見直したことや、成果が出なかった施策

とくに社内の体制は、事例の成果を自社で再現できるかを判断する手がかりになります。事例の会社に、受け取ったリードを追う営業が何人いたのかが分かれば、自社の営業の人数と比べて、同じ成果が見込めるかの見当がつきます。

立ち上げの時期の進め方

事例からは、支援の立ち上げの時期に、商材の理解に時間をかけていることが分かります。ヤプリの事例ページでは、立ち上げの時期に自社のサービスや実際のアプリを見せるなど密にやり取りしながら、トークスクリプトの作成やターゲットの選定を進め、徐々に電話での接触を広げていったと語られています。

立ち上げの時期は、件数を急ぐより、外部の担当者が商材を正しく説明できるようになることを優先します。最初の数週間の接触の記録を社内の営業が読み、説明に誤りや足りない点がないかを確かめると、早い段階で直せます。社内からは、商材の説明の資料、よく受ける質問と答え、言ってはいけないことの一覧を渡し、最初の接触の結果を一緒に振り返ります。この時期の手間が、その後の接触の質を決めます。

マーケティング支援

事例ごとの成果の測り方

9社の事例は、成果を測る指標がそれぞれ違います。自社で依頼するときに、何を成果として測るかを決める参考になります。

事例成果として語られている指標
Baseconnect架電数、支援会社経由の商談数
ガイアックス商談数
ヤプリ月間のアポイントの獲得数
識学リードの数、商談に進んだ割合
ファインディ商談数
Zenken削減できた工数
シナジーマーケティング問い合わせと資料ダウンロードのコンバージョン
オープンワークコスト、商談数、受注数
タツミ製作所見積もりの依頼、工場の見学、新しい取引の数

リードの数で成果を語る事例と、商談や受注で語る事例が混ざっています。Zenkenのように、成果を工数の削減で語る事例もあります。自社で測るなら、依頼する支援の種類にかかわらず、最後は商談や受注まで追える形にしておきます。途中の数字と最後の数字の両方を並べると、どこで止まっているかも分かります。オープンワークのように費用も一緒に記録しておけば、成果が費用に見合っているかを判断できます。

複数の支援を組み合わせる

1つの種類の支援だけでなく、複数を組み合わせる形もあります。事例でも、オープンワークは広告の運用とSFAやMAの活用を組み合わせ、ファインディは企業のデータベースをほかのツールとつなげて使っています。

たとえば、企業のデータベースでターゲットのリストを作り、インサイドセールスの代行でそのリストに接触する、という組み合わせが考えられます。ガイアックスが自社で作った企業のリストを支援会社に渡し、メールと電話で接触してもらっているのも、リストづくりと接触を分けた形の1つです。組み合わせるときは、それぞれの支援がどの工程を担うのか、リストや結果をどう受け渡すのかを決めておきます。組み合わせた場合の成果は、どちらの支援の効果なのかを切り分けにくくなるため、支援ごとに途中の数字を分けて記録しておくと、見直しのときに役立ちます。受け渡しが決まっていないと、同じ企業に別々の経路から連絡してしまうといった行き違いが起きます。

依頼する側の担当者の役割

事例の会社では、支援会社に任せきりにせず、社内の担当者が窓口になって支援会社とやり取りしています。依頼する側の担当者は、商材の情報を渡す、結果を返す、社内の調整をする、の3つの役割を担います。

役割中身
商材の情報を渡す商材の説明、顧客の例、訴求の確認
結果を返す渡されたリードや商談の結果と、その理由
社内の調整営業やマーケティングの担当との連絡、定例への参加の調整

担当者がほかの業務と兼ねている場合は、支援会社とのやり取りに使える時間を確保しておきます。上長にも、支援会社とのやり取りが担当者の業務の一部であることを理解してもらっておくと、時間を取りやすくなります。事例に出てくる週次の定例のような場に、担当者が出られない状態が続くと、連携が途切れます。

依頼の前に用意しておく情報

事例の会社のように支援を立ち上げるには、依頼の前に次の情報を用意しておきます。用意があれば、立ち上げの時期の打ち合わせを、商材の理解と訴求づくりに集中できます。

用意する情報中身
今の数字手法ごとのリードの数、商談の数、受注の数
顧客の例受注した顧客の業種、規模、導入のきっかけ
商材の資料説明の資料、よく受ける質問と答え
社内の仕組み使っているSFAやMA、リードの記録の方法

今の数字は、依頼した後に成果を比べる起点にもなります。数字は月ごとに分けて残しておくと、季節による増減も見分けられます。事例の多くは比較の起点が書かれていませんが、自社で依頼するときは起点を残しておきましょう。

支援会社の事例を探すときのこつ

支援会社の事例を探すときは、自社と同じ種類の課題を持つ会社の事例を選びます。業種が違っても、人手が足りない、リストを作る手間がかかる、集め方を見直したい、といった課題が同じなら参考になります。

事例を読むときは、数字の大きさより、依頼した範囲、立ち上げの進め方、社内の体制に目を向けます。事例のページに掲載日が無い場合は、本文に書かれた年や社員数の時点から、いつごろの事例かを見当づけます。複数の支援会社の事例を同じ観点で並べると、それぞれの支援の進め方の違いが見えてきます。

依頼の範囲を後から広げた例

事例のなかには、最初の依頼で成果を確かめてから、依頼の範囲を広げた例があります。

ガイアックスの事例ページでは、受注の確度が高い企業の条件を洗い出し、当てはまるリードから優先して接触してもらうところから始め、受注につながっているかを確かめながら改善を続けていると語られています。支援会社からは、マーケティングの側にも、ある資料のダウンロード数を増やそう、といった提案が届いているそうです。そのうえで2021年からは、入ってくるリードの質を高めるために、特定の企業を狙う取り組みにも乗り出し、自社で作った企業のリストにメールを送り、開封の状況に応じて電話をかける接触も任せています。

最初から広い範囲を頼まず、成果を確かめながら広げる進め方は、依頼する側の費用の負担を抑え、支援会社との信頼を築く意味でも理にかなっています。広げるときは、新しく頼む範囲でも、リードの定義と結果の返し方を最初に決め直しておきます。

事例を社内の提案に使うとき

リード獲得支援の利用を社内で提案するときは、自社の課題に近い事例を2、3件選び、同じ形で並べて示します。

並べる項目書くこと
依頼した会社と課題自社の課題と同じ点
支援の種類と範囲何をどこまで頼んだか
成果数字と、その比較の起点
注意点発表したのが支援会社であること、時点、他の要因
自社で必要なこと社内の担当者、渡す情報、結果の返し方

注意点と自社で必要なことの列を書いておくと、事例の数字がそのまま期待される事態を避けられます。決裁する人には、まず小さな範囲で試し、決めた時期に数字で判断する計画をあわせて示すと、判断しやすくなります。

依頼した後に変わる社内の仕事

支援を頼むと、社内の仕事は減るだけでなく、中身が変わります。この変化を見込まずに頼むと、思ったほど社内の手が空かないと感じやすくなります。手を動かす仕事が減る代わりに、支援会社に情報を渡す仕事、結果を返す仕事、受け取ったリードや商談を進める仕事が増えます。

Baseconnectの事例のように初回の架電を外に出せば、社内の営業は商談そのものに時間を使えるようになります。一方で、渡された商談に早く対応する体制が無いと、支援の成果が社内で止まってしまいます。依頼の前に、増える仕事を誰が担うかを決めておきましょう。増える仕事の量は、渡されるリードや商談の見込みの数から見積もれます。

事例に共通する依頼の仕方

9社を並べると、人手が足りない工程を切り出して頼む、リードの条件を一緒に決める、成果を商談や受注まで追う、という3つの共通点が浮かび上がります。

人手が足りない工程を切り出して頼む

Baseconnectは、リードは集まっているのに対応の人手が足りない、という工程だけを切り出して初回の架電を頼みました。つまずいている工程がはっきりしていれば、頼む範囲も費用も見積もりやすくなります。

リードの条件を一緒に決める

ガイアックスは受注の確度が高い企業の条件づくりから、タツミ製作所はターゲットの設定や顧客のランク分けから、支援会社と組んで取り組みました。何をよいリードとするかを先に決めておくと、件数だけを追うことを避けられます。

成果を商談や受注まで追う

オープンワークはSFAやMAとの連携で成果を追跡し、商談数と受注数で効果を判断しています。リードの数だけでなく、その先の数字まで追えるようにしておくことが、支援を続けるかどうかの判断材料になります。

リード獲得支援の事例に共通する3つの依頼の仕方を番号付きのカードで並べた図

事例を自社に生かす手順

事例を自社に生かすなら、つまずいている工程を特定する、近い種類の事例を選ぶ、比較の起点を決めておく、の順で進めます。

つまずいている工程を特定する

リードが集まらないのか、集まるのに対応しきれないのか、対応しても商談にならないのかを整理します。

近い種類の事例を選ぶ

つまずいている工程に近い事例を選び、その会社が何を頼んだかを確かめます。

比較の起点を決めておく

依頼の前に、今のリードの数、商談の数、かけている費用を記録しておきます。起点が決まっていれば、依頼の後に成果を正しく比べられます。

リード獲得支援の事例を自社に生かす3つの手順を矢印でつないだフロー図

よくある質問

リード獲得支援の事例についてよく挙がる疑問をまとめます。

事例の成果は自社でも出せますか

同じ成果が出るとは限りません。事例の数字は、その会社の商材や体制、比べた相手のもとで出たものです。自社の課題に近い事例の頼み方を参考にしましょう。

企業データベースとインサイドセールス代行は何が違いますか

企業データベースはターゲット企業の情報を提供するツールで、使うのは自社です。インサイドセールス代行は、見込み客への接触そのものを外部の人が担います。

小さな会社の事例はありますか

あります。タツミ製作所は、商工会の専門家派遣の制度を使い、全5回の支援で展示会への出展を準備しました。

まとめ

リード獲得支援の事例は、発表したのが誰か、何と比べた数字か、件数か率か、費用とセットかを確かめて読みます。今回の9社は、インサイドセールス代行、ウェビナー支援、企業データベース、SEO・広告・展示会の支援をそれぞれ使っていました。

共通しているのは、人手が足りない工程を切り出して頼む、リードの条件を一緒に決める、成果を商談や受注まで追う、という依頼の仕方です。

手始めに、自社がどの工程でつまずいているかを書き出し、近い事例を選んでみてください。

頼みたい工程が見え、依頼の範囲と成果の測り方を詰める段に来たら、お問い合わせから具体的な進め方を相談できます。

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執筆者情報

malnaブログ編集部

writer malnaブログ編集部 webマーケター / データアナリスト
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