2026.10.05
企業ブランディング支援会社5社を比較!支援内容と選び方を解説
企業ブランディングの支援会社を比べようとすると、デザイン会社、広告会社、コンサルティング会社、編集やコンテンツの会社と、出自の違う会社が同じ「ブランディング支援」の名前で並んでいます。会社の説明を読み比べても、どこまで頼めるのか、何が違うのかはつかみにくいところです。

目次
支援会社を比べるときに見るべきなのは、知名度や実績の数よりも、調査から戦略、言語化、デザイン、社内への浸透、発信、効果の検証までの工程のうち、どこを担ってくれるかです。工程の範囲がわかれば、自社の課題に合う依頼先が絞れます。
この記事では、企業ブランディング支援を公式サイトで案内している5社の支援範囲を工程ごとに比べ、依頼先を選ぶための6つの軸と、依頼の前に社内で決めておくことを解説します。
自社の課題がどの工程にあるのか、整理する段階からmalnaのマーケティング支援に持ち込んでいただけます。
企業ブランディング支援は、担う工程の範囲で比べます
企業ブランディング支援とは、企業の存在意義や強みを言葉と形にし、社内外に一貫して伝えるための取り組みを、外部の専門家が支援することです。支援会社によって、担う工程の範囲と得意な工程が大きく異なります。
企業ブランディングの工程は、おおむね次の6つに分けられます。
| 工程 | 主な内容 |
|---|---|
| 調査 | 経営層や社員、顧客へのインタビュー、市場や競合の分析 |
| 戦略 | 提供価値やブランドの位置づけの整理、コンセプトの設計 |
| 言語化 | 理念、パーパス、スローガン、ステートメントの策定 |
| 見える化 | ロゴ、キービジュアル、デザインのガイドラインの作成 |
| 浸透と発信 | 社内への浸透、サイトや会社案内、動画などの制作、情報発信 |
| 効果の検証 | 調査や分析による効果の測定と改善 |
企業ブランディング支援の定義や費用の読み方、企業の事例は、次の記事で解説しています。
関連記事:企業ブランディング支援とは?依頼できる内容と費用・事例を紹介

企業ブランディング支援を案内している5社の支援範囲
ここでは、企業のブランディング支援を公式サイトで案内している5社を取り上げ、各社のページに書かれている工程と特徴を紹介します。並び順に優劣の意味はありません。内容は2026年10月時点の各社の公式ページにもとづきます。
株式会社テイ・デイ・エス
株式会社テイ・デイ・エスのコーポレートブランディング支援は、現状把握、ブランド戦略、ブランドの見える化、ブランド浸透の4つの段階で案内されています。経営者へのヒアリングやユーザーの調査から始め、提供価値の整理やブランドコンセプトの開発、企業理念の開発・改訂、社名や企業ロゴの開発、VIガイドラインの作成まで扱います。浸透の段階では、名刺や封筒などの基本のアイテムから、企業サイト、会社案内、ブランドムービーまでのツールの制作に対応しています。
同社のページでは、上場や統合などの事業拡大を控えて企業のアイデンティティが揺らいでいる、といった悩みが対象として挙げられています。費用は、現状把握からブランドの見える化までで、おおよそ500万円から1,000万円のケースが多く、期間は6か月から12か月程度が一般的と記載されています。
参考:株式会社テイ・デイ・エス|コーポレートブランディング支援
株式会社インフォバーン
株式会社インフォバーンのコーポレートブランディング支援は、リサーチとブランド課題の発見、ブランドコミュニケーション戦略の策定、施策の企画・実行、効果測定と改善の4つの段階で案内されています。社内外の関係者へのインタビューや市場・競合の分析から始め、ブランドアイデンティティの言語化、コミュニケーション戦略、施策のロードマップを策定します。
実行の段階では、コーポレートサイトやブランドサイト、各種コンテンツの企画・制作、PRや情報発信までを扱い、効果の測定と改善の提案まで含まれています。同社のページでは、企業の本質を掘り起こし、響くストーリーに編集する力を特徴として挙げています。
参考:株式会社インフォバーン|コーポレートブランディング支援
FICC
FICCのコーポレートブランディング支援は、4つのステップで案内されています。経営層や管理職へのヒアリング、インタビュー、ワークショップを通じてブランド戦略とストーリーを策定し、独自の価値をスローガンやステートメントとして言語化します。そのうえで、ブランドアイデンティティの開発またはブランドコミュニケーションのガイドラインの開発を行い、社外に向けたブランディングの計画や施策を提案します。
同社のページでは、社内に向けたブランディングと社外に向けたブランディングの分断を防ぎ、長期的な視点を持ちながら今行うべきブランディングを支援することを特徴としています。テレビ会議によるフルリモートでの対応も案内されています。
KPMGジャパン
KPMGジャパンのコーポレートブランディング構築支援は、企業経営理念の構築、コーポレートアイデンティティの策定、ブランドポートフォリオ戦略の策定、シンボリックアクションの設計、ブランドのモニタリング、ブランド価値の分析、ブランドマネジメント体制の構築で構成されています。
経営理念のビジョンやバリュー、行動指針の再設計から、社名やロゴ、タグラインの検討、経営戦略にもとづく投資判断の基準づくり、ガイドラインの策定などの維持管理の仕組みまで、経営に近い領域を広く扱っている点が特徴です。顧客調査にもとづくブランド価値の分析も含まれています。
株式会社揚羽
株式会社揚羽のコーポレートブランディング支援は、調査、戦略策定、クリエイティブ制作、効果検証の4つの段階で案内されています。経営層やキーパーソン、顧客へのインタビューやワークショップを通じた調査から、ブランド価値の構造化、ブランドポジションの設定、言葉とイメージの開発、コミュニケーション計画までを策定します。
制作の段階では、映像やCM、デザイン、イベントの制作に対応し、効果検証ではサーベイや月次の解析レポート、Web広告の配信レポートまでを扱います。同社のページでは、従業員こそがブランドの体現者という考え方を掲げ、期間の目安として、パーパスの策定が3〜6か月、クリエイティブの制作が3か月程度と記載されています。
5社の支援範囲を工程で比べる
5社の支援範囲を工程ごとに並べると、どの会社も調査と戦略、言語化を扱っている一方で、見える化、制作と発信、効果の検証、経営の仕組みづくりのどこに重心があるかが異なります。各社の公式ページに記載がある工程を、次の表にまとめました。
| 会社 | 調査・戦略 | 言語化 | 見える化(ロゴ・VI) | 浸透・制作・発信 | 効果の検証 | 費用・期間の記載 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| テイ・デイ・エス | あり | あり(理念の開発・改訂) | あり(社名・ロゴ・VIガイドライン) | あり(基本アイテムから企業サイト、ムービー) | 記載なし | 費用と期間の目安あり |
| インフォバーン | あり | あり | 記載なし | あり(サイト、コンテンツ、PR) | あり | 記載なし |
| FICC | あり | あり(スローガン、ステートメント) | あり(ブランドアイデンティティ) | 計画と施策の提案 | 記載なし | 記載なし |
| KPMGジャパン | あり | あり(経営理念) | あり(CI、ロゴ、タグライン) | 体制とガイドラインの構築 | あり(モニタリング、価値分析) | 記載なし |
| 揚羽 | あり | あり(言葉とイメージ) | あり(デザイン) | あり(映像、CM、イベント) | あり | 期間の目安あり |
「記載なし」は、各社のコーポレートブランディング支援のページにその工程の説明がないことを示すもので、対応していないという意味ではありません。気になる工程は、依頼前に各社に問い合わせてください。
5社のページを並べると、ロゴや制作物まで一貫して扱う会社、発信と効果の検証に厚みのある会社、経営戦略やブランドの管理体制まで扱う会社と、重心の置き方が分かれていると考えられます。
支援会社の出自ごとの特徴
企業ブランディングの支援会社は、デザインや制作の会社、広告やコミュニケーションの会社、コンサルティングの会社、編集やコンテンツの会社など、出自によって得意な工程が違います。出自ごとの傾向を押さえておくと、自社の課題に合う候補を探しやすくなります。ここで挙げるのは一般的な傾向で、個々の会社の支援範囲は各社に確かめます。出自の違う複数の会社が協力して支援する形もあるため、1社ですべてを担うかどうかも、打ち合わせで確かめておきます。
デザインや制作の会社
デザインや制作を出自とする会社は、ロゴやキービジュアル、デザインのガイドライン、名刺や会社案内、サイトなど、目に見える形をつくる工程を得意とします。言葉や戦略の整理から関わる会社も多く、整理した内容を形にするところまで一貫して頼みやすい点が特徴です。
広告やコミュニケーションの会社
広告やコミュニケーションを出自とする会社は、ブランドを社外に伝える施策、たとえば広告や動画、イベント、PRなどを得意とします。ブランドの考え方が決まったあと、それを多くの人に知ってもらう段階で力を発揮します。
コンサルティングの会社
コンサルティングを出自とする会社は、経営理念や事業の戦略、ブランドの管理の体制など、経営に近い領域を得意とします。事業の統合や再編に伴うブランドの見直しのように、経営の判断と一体で進める必要がある場合に向いています。
編集やコンテンツの会社
編集やコンテンツを出自とする会社は、企業の考えや強みを物語として伝える文章や記事、サイトのコンテンツづくりを得意とします。オウンドメディアなどで継続して発信し、効果を測って改善するところまで関わる会社もあります。
ブランディング支援を検討する主な場面
企業ブランディングの支援が検討されるのは、会社の姿が大きく変わる節目や、今の見え方と実態にずれが生じたときです。どの場面に当たるかによって、優先すべき工程と、頼むべき支援会社が変わります。
上場や統合、社名の変更を控えている
上場、他社との統合、社名の変更を控えている場合は、会社の理念や姿を改めて言葉にし、社名やロゴなどの見える要素を整える必要が出てきます。経営の判断と並行して進めるため、経営に近い領域を扱える支援が求められます。
事業の中心が変わった
創業時の事業から中心の事業が変わったのに、会社の説明や見た目が昔のままになっていると、顧客や採用の候補者に今の姿が伝わりません。今の事業に合わせて、提供する価値を整理し直し、伝え方を変えます。
採用を強化したい
採用の候補者に会社の考えや働く環境が伝わっていない場合は、会社の存在意義や大切にしている価値観を言葉にし、採用の資料やサイトで一貫して伝える取り組みが必要になります。社内への浸透とあわせて進めると、言葉と実態のずれが生じにくくなります。
事業部ごとに見え方がばらばらになっている
事業部ごとに資料やサイトのデザイン、説明の仕方がばらばらになっていると、会社全体の印象がまとまりません。全社で使うデザインのガイドラインや言葉のルールを整え、事業部をまたいで一貫させる取り組みが中心になります。
工程ごとに、社内でやれることと外部に頼むこと
企業ブランディングの工程は、すべてを外部に頼む必要はありません。社内でやれる工程と、外部の専門性が役立つ工程を分けておくと、費用を抑えながら、社内に知見を残せます。
| 工程 | 社内でやれること | 外部の専門性が役立つこと |
|---|---|---|
| 調査 | 社員や顧客への聞き取りの段取り | 聞き取りの設計、第三者としての聞き取りと分析 |
| 戦略と言語化 | 経営層の考えを出し合う場づくり | 議論の進行、言葉としての磨き上げ |
| 見える化 | 使う場面の洗い出し | ロゴやデザインの制作、ガイドラインの作成 |
| 浸透と発信 | 社内での説明、日々の発信 | 浸透の施策の設計、制作物の制作 |
| 効果の検証 | 社員のアンケートの実施 | 調査の設計と分析 |
経営層の考えを出す工程は、社内が主役
理念やパーパスの言語化は、外部に頼んでも、中身は経営層の考えです。外部の支援は、議論を進め、考えを言葉に磨く役割と考え、経営層が考えを出す時間を確保しておきます。
社内への浸透は、社内の担当者が続ける
ブランドを社員の日々の判断や発信に根づかせる取り組みは、支援の期間が終わったあとも続きます。外部に頼むのは浸透の仕組みの設計までとし、続ける役割は社内の担当者が持つ形にしておきます。
提案を比べるための比較表をつくる
支援会社の候補から提案を受けたら、同じ項目で並べた比較表をつくって比べます。提案書は会社ごとに構成や書き方が違うため、そのまま読み比べると、工程の範囲や費用の違いを見落としやすくなります。
| 比べる項目 | 確かめる内容 |
|---|---|
| 工程の範囲 | 調査から効果の検証まで、どこを担うか |
| 成果物 | 何が納品されるか、数量はいくつか |
| 体制 | 誰が担当し、社内の誰と何回打ち合わせるか |
| 期間 | 工程ごとにどれだけかかるか |
| 費用 | 工程ごとの内訳、追加の費用が発生する条件 |
| 権利と引き継ぎ | ロゴやコピーの権利、ガイドラインの引き渡し |
比較表のどの項目を重く見るかは、自社の課題によって決めます。たとえば、社内への浸透に課題がある会社なら、体制と浸透への関わり方を重く見ます。比較表は、最終の判断をする経営層とも共有し、どの項目を重く見て選んだのかを説明できるようにしておきます。
契約の前に書面で決めておくこと
企業ブランディング支援の契約では、工程の範囲と成果物、修正の回数と追加の費用、権利の帰属、秘密の扱いの4つを書面で決めておきます。ブランディングは議論を重ねるうちに範囲が広がりやすく、口頭の約束だけでは、後から認識のずれが生じます。
工程の範囲と成果物
どの工程を、どの成果物の納品まで担うかを、数量とあわせて書きます。たとえば、ロゴの案をいくつ出し、どの形式のデータで納品するかまで決めておくと、納品の段階で揉めにくくなります。
修正の回数と追加の費用
案への修正を何回まで受け付けるか、範囲を超えた作業が発生したときに費用がどう決まるかを書いておきます。議論の中で新しい要望が出たときに、追加の費用がかかるかどうかを、その場で判断できるようにするためです。
権利の帰属と秘密の扱い
納品されたロゴやコピーの権利がどちらに残るか、制作の途中の案を支援会社が実績として公開してよいかを決めます。経営の方針や未発表の情報を共有することが多いため、秘密の扱いも書面で取り決めておきます。

依頼したあとの社内の関わり方
企業ブランディング支援を依頼したあとは、経営層、窓口の担当者、各部署の代表の3つの立場で関わり方を決めておきます。支援会社に任せきりにすると、できあがったものが社内の実態や考えとずれ、使われないまま終わることがあります。
経営層は、考えを出し、最終の判断をする
経営層は、理念や事業の方向についての考えを出し、言語化された内容やデザインの最終の判断を担います。判断が遅れると全体の工程が止まるため、判断の場の日程を先に押さえておきます。判断の基準も、事前に経営層の間でそろえておきます。
窓口の担当者は、社内の調整を担う
窓口の担当者は、支援会社との連絡、社内の聞き取りの段取り、資料の取りまとめ、日程の管理を担います。社内の調整に多くの時間がかかるため、ほかの業務との兼ね合いを事前に調整しておきます。打ち合わせの記録と、決まったことの一覧を窓口の担当者が管理しておくと、支援が終わったあとの引き継ぎにも使えます。
各部署の代表は、使う場面の声を届ける
営業、採用、広報など、ブランドを日々使う部署の代表に、検討の途中で意見を聞く場をつくります。意見を聞く時期は、案が固まる前にしておくと、反映しやすくなります。使う場面の声が反映されていると、完成したあとに社内で使われやすくなります。
予算が限られる場合は、工程を絞って頼む
企業ブランディング支援は、調査から浸透、発信まですべてを頼むと、費用も期間も大きくなります。予算が限られる場合は、自社の課題に直結する工程に絞って頼み、残りの工程は社内で進めるか、時期を分けて頼みます。
言葉の整理から始める
強みや提供する価値が言葉になっていないことが課題であれば、まず調査と言語化の工程だけを頼みます。言葉が固まれば、その後のデザインや発信は、社内で進めたり、別の時期に頼んだりできます。言葉の整理の段階で、言葉の使い方のルールまでまとめてもらうと、社内で発信するときの迷いが減ります。
見える要素の統一から始める
言葉はあるのに、資料やサイトの見た目が事業部ごとにばらばらになっていることが課題であれば、デザインのガイドラインの作成から始めます。ガイドラインがあれば、日々の制作物を社内でつくっても、見た目をそろえられます。よく使う資料のひな形もあわせてつくってもらうと、社内での展開が早まります。
段階に分けて発注する
最初の工程の成果を見てから、次の工程を発注する形にすると、一度に大きな費用をかけずに済みます。支援会社にも、段階に分けて発注したいことを最初に伝え、それぞれの段階の費用と成果物を分けて見積もってもらいます。
リブランディングで切り替えるときの3つの注意
社名やロゴ、ブランドの言葉を新しくするリブランディングでは、切り替えの時期、社内外への伝え方、古い要素の扱いの3つに注意します。新しいブランドをつくることだけに目が向くと、切り替えの段階で混乱が生じます。
切り替えの時期を決める
名刺、サイト、資料、看板、製品の表示など、ブランドが使われている場所を洗い出し、いつまでに何を切り替えるかの計画を立てます。すべてを一度に切り替えるのが難しい場合は、優先する順番を決めます。
顧客と社員に、変える理由を伝える
既存の顧客や取引先、社員に、なぜブランドを変えるのかを説明します。見た目だけが変わって理由が伝わらないと、変化に戸惑う声が出ることがあります。社員には、社外に発表する前に説明しておきます。顧客や取引先から問い合わせがあったときに答えられるよう、変更の理由を短くまとめた説明の文面を、営業や窓口の担当者に共有しておきます。
古い要素の扱いを決める
古いロゴや資料をいつまで使ってよいか、在庫の印刷物をどうするかを決めておきます。古い要素と新しい要素が長く混在すると、ブランドを変えた意味が伝わりにくくなります。社外のサイトや取引先の資料に古いロゴが残っていないかも、切り替えの後に確かめます。
支援会社の候補の探し方
支援会社の候補は、各社の公式サイトのサービスのページと事例のページ、取引先や同業の会社からの紹介、の2つの経路で探すと、支援の範囲と進め方を確かめやすくなります。比較サイトの一覧は候補を知るきっかけにはなりますが、各社の支援範囲は公式のページで確かめ、掲載の時点も見ておきます。
公式サイトのサービスと事例のページを読む
この記事で取り上げた5社のように、多くの支援会社は、公式サイトで支援の工程や進め方を案内しています。事例のページでは、どんな業種や規模の会社を、どの工程から支援したかを確かめます。自社と近い状況の事例があれば、打ち合わせのときにその進め方と期間を詳しく聞きます。
取引先や同業の会社から紹介を受ける
ブランディングに取り組んだ経験のある取引先や同業の会社がいれば、依頼した支援会社の進め方や、関わってみての印象を聞きます。公式のページではわからない、打ち合わせの進め方や社内の関わり方の実際を知る手がかりになります。
依頼先を選ぶ6つの軸
企業ブランディング支援の依頼先は、課題がある工程、成果物の範囲、社内への浸透への関わり方、効果の測り方、費用と期間の示し方、権利と運用の引き継ぎの6つの軸で比べます。知名度や実績の数だけで選べば、必要な工程が範囲から漏れることがあります。
課題がある工程を担ってくれるか
自社の課題が、そもそも強みが言葉になっていないことなのか、言葉はあるが見た目がそろっていないことなのか、社内に浸透していないことなのかを整理します。課題がある工程を、その会社が得意としているかを確かめます。
成果物の範囲が明確か
理念やスローガンの文書、ロゴのデータ、ガイドライン、制作物など、何が納品されるのかを確かめます。成果物の範囲が曖昧なまま契約すると、想定していた制作物が含まれていなかった、ということが起きます。
社内への浸透にどこまで関わるか
ブランドは、社員が日々の判断や発信で体現して初めて機能します。ワークショップや社内向けの説明会、浸透の度合いの調査など、社内への浸透にどこまで関わってもらえるかを確かめます。
効果をどう測るか
ブランディングの効果は、売上のように短期で表れにくいため、何を指標にするかを事前に決めておく必要があります。社員へのサーベイ、顧客の認知や印象の調査、採用の応募数など、どの方法で効果を測るかを支援会社と合意しておきます。
費用と期間がどう示されるか
費用が工程ごとに分けて示されるか、一式で示されるかを確かめます。工程ごとに分かれていれば、自社で担う部分と外部に頼む部分を分けて、費用を調整できます。期間も、どの工程にどれだけかかるのかを確かめておきます。
権利と運用の引き継ぎがどうなるか
ロゴやコピーの権利がどちらに残るのか、ガイドラインを社内で運用できる形で引き継いでもらえるのかを、契約の段階で確かめます。権利の扱いについては、前述の記事でも解説しています。

依頼の前に社内で決めておくこと
企業ブランディング支援を依頼する前に、ブランディングに取り組む理由、社内の推進の体制、使える予算と期間、成果として何を見るかの4つを社内で決めておくと、支援会社への相談から具体的な話ができます。
- ブランディングに取り組む理由(上場、統合、社名の変更、採用の強化、事業の転換など)
- 社内の推進の体制(経営層の誰が関わり、どの部署が窓口になるか)
- 使える予算と、成果を示したい時期
- 成果として何を見るか(社員の理解、顧客の印象、採用の応募など)
中でも、経営層がどこまで関わるかは早めに決めます。理念やパーパスの言語化は、経営の考えを言葉にする作業であり、経営層の関与がなければ進みません。
依頼先の候補を2〜3社に絞ったら、同じ資料を渡して提案を受けると、工程の範囲や費用の示し方の違いを比べやすくなります。

よくある質問
企業ブランディング支援の費用はどのくらいかかりますか
支援の範囲と企業の規模によって大きく変わります。この記事で紹介した会社のうち、テイ・デイ・エスは現状把握からブランドの見える化までで、おおよそ500万円から1,000万円のケースが多いと記載しています。工程ごとの費用を確かめ、自社で担える部分を分けて検討します。
企業ブランディング支援にはどのくらいの期間がかかりますか
工程の範囲によって変わります。テイ・デイ・エスは6か月から12か月程度が一般的、揚羽はパーパスの策定が3〜6か月、クリエイティブの制作が3か月程度と記載しています。社内への浸透まで含めると、さらに長い期間を見込みます。
デザイン会社とコンサルティング会社のどちらに頼むべきですか
課題がある工程で選びます。ロゴやデザイン、制作物までを一貫して整えたい場合は制作に強い会社、経営戦略やブランドの管理体制まで見直したい場合はコンサルティング会社が候補になります。発信と効果の検証まで頼みたい場合は、編集やコンテンツに強い会社も候補です。
支援会社の候補はどう絞り込めばよいですか
自社の課題がある工程を担ってくれる会社を候補にし、2〜3社に絞ります。同じ資料を渡して提案を受け、成果物の範囲、社内への浸透への関わり方、効果の測り方、費用と期間の示し方、権利の扱いを比べると、違いがわかりやすくなります。
まとめ
企業ブランディング支援は、調査、戦略、言語化、見える化、浸透と発信、効果の検証のどの工程を担うかで比べます。この記事で取り上げた5社も、調査や戦略、言語化は共通して扱いつつ、制作、発信と効果の検証、経営の仕組みづくりのどこに重心があるかが異なっていました。
依頼先は、課題がある工程、成果物の範囲、浸透への関わり方、効果の測り方、費用と期間の示し方、権利と運用の引き継ぎの6つの軸で比べます。次にやることは、自社の課題がどの工程にあるかを書き出し、候補を2〜3社に絞ることです。
ブランドの軸が定まったあと、それを集客や発信の施策に落とし込む段階では、malnaのコーポレートブランディング支援が相談先になります。

- malnaのマーケティングについて
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弊社ではメディアやSNSなど総合的な支援が可能です。
媒体ごとに違うパートナーが入ることもなくスピーディな意思決定が可能です。
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