2025.11.25

MA その他

MAコンサル導入支援おすすめ15選！費用相場と選び方を解説

「高機能なMAツールを導入したものの、設定項目が複雑すぎて使いこなせず、毎月数十万円のコストだけが消えていく…」

「これからMAを導入して売上を上げたいが、SalesforceやHubSpotなど種類が多すぎて、どのツールが自社に合うか分からず、失敗するのが怖い…」

BtoBマーケティングの現場において、このような深い悩みを抱えている担当者の方は、決してあなただけではありません。

MA（マーケティングオートメーション）は、適切に運用できれば「見込み客を自動で育成し、質の高い商談を継続的に生み出す」という、企業の売上構造を根本から変える強力なエンジンになります。しかし一方で、「導入した企業の約9割が失敗する」「およそ6割の企業がツールを乗り換えるか解約を検討している」と言われるほど、運用難易度が極めて高いツールでもあります。

多くの企業が、ツールの「機能」に振り回され、本来の目的である「成果（商談・売上）」にたどり着けずに挫折しているのが現実です。MAは魔法の杖ではなく、あくまで「仕組み」であり、それを動かすための「戦略」と「コンテンツ」がなければ、ただの箱に過ぎないからです。

この記事では、そうしたMA導入の失敗リスクを最小限に抑え、最短距離で成果を最大化するための「MAコンサル導入支援会社」について、業界の裏事情も含めてどこよりも詳しく解説します。

失敗しないためのプロ仕様の選定基準、ブラックボックスになりがちな費用相場の詳細な内訳、そして実績豊富なプロが厳選したおすすめの支援会社15選まで、初心者から中級者まで納得できる網羅的な情報をお届けします。この記事を読み終える頃には、「ツールが無駄になる」という恐怖が消え、自社の課題を解決してくれる最適なパートナーが明確に見えているはずです。

MA（マーケティングオートメーション）導入支援・コンサルが提供できること

MAツールは、導入するだけで勝手にリードが育ち、魔法のように商談が生まれるツールではありません。むしろ、契約して導入してからが本当の苦難のスタートです。

なぜ多くの企業が自社運用に限界を感じ、外部のコンサルティング会社（支援会社）を必要とするのか。MAとは？という基礎知識から一歩踏み込み、プロフェッショナルが提供する本質的な価値と、具体的な支援内容について深く掘り下げて解説します。

MA導入支援・コンサルとは？

MA導入支援・コンサルとは、単にツールの操作方法を教えてくれるだけの「ヘルプデスク」のような存在ではありません。

MAツールの選定（RFP作成支援）から、SFA（営業支援システム）やCRM（顧客管理システム）と連携させる複雑な導入設定、さらには導入後にリードを育成して商談化させるための戦略立案、そして日々の運用代行までを、専門家の視点で包括的にサポートしてくれる「マーケティングのパートナー企業」のことです。

社内にマーケティングの専門知識やリソースが不足していても、彼らの知見を借りることで、あたかも熟練のマーケティングチームが社内にいるかのような体制を即座に構築し、MAツールのポテンシャルを最大限に引き出すことが可能になります。

なぜコンサルが必要なのか？導入で「9割が失敗する」理由

「MAツールを入れたら売上が上がると思っていたのに、全く成果が出ない」。このような悲痛な叫びが後を絶ちません。

その根本的な理由は、MA運用には「マーケティング戦略立案」「コンテンツ制作」「データ分析」「システム連携」といった多岐にわたる高度なスキルが同時に求められるからです。これらを一人の担当者、あるいは兼任の担当者だけでカバーするのは現実的に不可能です。自社だけで進めようとした結果、以下のような「3つの失敗パターン」に陥るケースが大半を占めています。

よくある失敗例1：ツールを使いこなせず放置

最も多く見られる失敗例です。「機能が多ければ多いほど良いだろう」「有名だから間違いないだろう」と、自社の身の丈に合わない高機能なMAツールを導入したものの、日々の業務に追われ、初期設定や操作方法を覚える段階で挫折してしまうパターンです。

MAツールは設定項目が膨大であり、専門用語も多いため、マニュアルを読み込むだけでも相当な時間を要します。結果として、単にメールを一斉配信するだけの「高額なメルマガ配信スタンド」になり下がるか、誰もログインしなくなり、毎月数十万円の利用料だけを払い続ける「宝の持ち腐れ」状態になってしまいます。

よくある失敗例2：初期設定とシナリオ構築で挫折

MAツールは、導入時の初期設定が運用の成否を分けます。Webサイトへの計測タグ設置、フォームの作成、DNS設定（メール到達率向上）、SFAやCRMとのAPI連携など、エンジニアリングの知識が必要な場面も多々あります。

また、MAの醍醐味である「シナリオ設計（オートメーション）」も大きな難所です。「誰に（ペルソナ）」「どのタイミングで（トリガー）」「どのコンテンツを送れば（オファー）」態度変容が起きるのか、という顧客心理に基づいた緻密な設計図が描けなければ、MAはただの「箱」に過ぎません。この設計ができずに、運用がストップしてしまう企業が続出しています。

よくある失敗例3：営業部門と連携できず孤立

マーケティング部門がMAを導入してリードを獲得しても、最終的に商談を行い、受注するのは営業部門です。しかし、「どんな状態の見込み客を営業に渡すか」という定義や、「渡されたリードに営業は何分以内に電話するか」というルールが決まっていないと、連携はうまくいきません。

営業からは「マーケから渡されるリードは質が低い」「今すぐ客じゃないから電話したくない」といった不満が噴出し、マーケティング部門は社内で孤立します。組織間のハブとなり、共通言語を作れるプロの介在が必要な理由がここにあります。

コンサルに依頼できる具体的な支援内容

MAコンサルは、上記の「失敗」を未然に防ぎ、確実に成果へと導くために、以下のような業務を幅広く支援してくれます。これらは単なる作業の代行ではなく、貴社のマーケティング資産を構築する重要なプロセスです。

1. 【ツール選定】自社に最適なMAツールの選定支援

世の中にはSalesforce Account Engagement（旧Pardot）、HubSpot、Marketo Engage、SATORI、BowNowなど、数多くのMAツールが存在します。それぞれ機能、価格、UIの使いやすさ、得意な領域が異なります。

コンサルタントは、「自社の予算や目的に合ったツールはどれか」「連携すべきSFAは何か」「担当者のITリテラシーで使いこなせるか」といった要件を整理し、中立的な立場で最適なツール選定を支援します。ベンダーの営業トークに惑わされず、自社の課題解決に真に必要な機能を見極めることができるため、導入後のミスマッチを防げます。

2. 【導入・設定】初期設定・環境構築

複雑で専門知識を要するMAツールの導入作業を代行します。具体的には、SFA（Salesforceなど）やCRMとのAPI連携、Webサイトへのトラッキングコード設置、DNS設定、LPやフォームのテンプレート作成などです。

また、手元にある名刺データや既存の顧客リストを整理し、MAツールにインポートできる形に加工する作業も行います。この「データの器」を正しく作る作業こそが、後の運用効率を劇的に左右します。MAツールの導入支援で最もテクニカルな部分です。

参考記事：MA導入支援のおすすめ企業15選！メリットや事例を徹底解説

3. 【運用設計】シナリオ・コンテンツ・スコアリング設計

MA運用の「心臓部」とも言える、マーケティング戦略の設計作業です。

まず「シナリオ設計」では、「資料請求した人には、3日後に事例紹介メールを送り、開封したらセミナーに誘導する」といった自動化のルールを構築します。

次に「スコアリング設計」では、「料金ページを2回閲覧したら＋10点」「メールをクリックしたら＋5点」など、見込み客の興味関心を数値化するルールを決めます。これにより、営業がアプローチすべき「ホットリード」を自動で抽出できるようになります。

4. 【運用代行・伴走】施策の実行と成果の分析・改善

設計した戦略に基づき、日々の運用作業を代行、または伴走型でサポートします。

具体的には、メルマガやステップメールの原稿作成・配信設定、ナーチャリングに必要なホワイトペーパーや記事コンテンツの制作、Web広告やSEO施策との連携などです。

さらに、施策の結果を毎月分析し、「メールの開封率が低いので件名を変えましょう」「このLPの離脱率が高いのでフォームを改善しましょう」といった具体的な改善提案（PDCA）を行い、成果が出るまで並走し続けます。

5. 【内製化】社内担当者の育成・レクチャー

コンサルタントに依存し続けるのではなく、最終的に自社だけで運用できるようにするための支援です。

社内担当者向けの操作勉強会の実施、運用マニュアルの作成、よくある質問への対応サポートなどを行います。これにより、社内にマーケティングのノウハウが蓄積され、組織としての力が強化されます。長期的には外注コストの削減にもつながる重要な支援内容です。

MAコンサル導入支援のメリットと注意点

MAコンサルに依頼することは、ビジネスを加速させる大きなメリットがある一方で、コストや体制面での注意点も存在します。これらを天秤にかけ、自社にとって最適な選択をするために、契約前に両面を深く理解しておきましょう。

MA導入のメリットを最大化し、リスクを最小化するための視点を提供します。

参考記事：MAツールのメリットとは？業務効率化・売上UPを実現する理由と選定ポイント

活用する3つの主要メリット

MAコンサルに依頼すると、具体的にどのような良いことがあるのでしょうか。単に「楽になる」だけではない、経営的なインパクトをもたらす3つの主要なメリットについて解説します。

1. プロの専門知識とノウハウを即時活用できる

最大のメリットは、コンサルタントが数多くの企業支援で培ってきた「成功の勝ちパターン」や「高度な専門知識」を、契約直後から自社の施策に適用できる点です。

自社で未経験者を採用し、教育して一人前のマーケターにするには、少なくとも半年から1年以上の時間と多大な人件費がかかります。コンサルを活用すれば、その学習期間をショートカットし、最初から正解に近い形で運用を開始できるため、成果が出るまでのリードタイムを圧倒的に短縮できます。

2. 社内リソース不足を解消し、コア業務に集中できる

MAの初期設定や日々の運用、例えばターゲットごとのメール配信リスト作成、配信設定、レポート作成、エラー対応などには、想像以上に膨大な時間がかかります。これらを兼任担当者が行おうとすると、本来やるべき営業活動や商品企画がおろそかになりがちです。

定型的な運用業務や専門的な設定作業をプロに任せることで、自社の社員は、「どのような顧客を狙うか」という戦略立案や、「商談でのクロージング」といった、社員にしかできないコア業務に集中できるようになります。

3. 客観的な視点で成果を最大化できる

自社だけで運用していると、どうしても「MAツールを導入すること」や「メールを送ること」自体が目的になってしまいがちです。

第三者であるプロの視点が入ることで、「今の施策は本当に売上に貢献しているか？」「このKPI設定は適切か？」という客観的なチェック機能が働きます。また、他社事例や最新のトレンドに基づいた、「自社だけでは思いつかなかった新しい施策」の提案を受けられることも大きなメリットです。

依頼前に知るべき3つの注意点

メリットがある一方、依頼する前に知っておくべき注意点、いわゆるデメリットも存在します。これらを理解せずに安易に契約すると、「高いお金を払ったのに何も残らなかった」という事態になりかねません。

1. 費用対効果が合わないリスク

コンサルティングや運用代行には、決して安くない費用がかかります。MAツール本体のライセンス費用に加え、コンサル費用として月額10万から100万円程度が発生することも珍しくありません。

したがって、MA導入によって得られる期待成果が、支払う支援費用を上回るかどうか、事前にシビアにシミュレーションする必要があります。小規模なビジネスで利益率が低い場合、コンサル費用が収益を圧迫する可能性も考慮しなければなりません。

2. 社内にノウハウが蓄積されない懸念

支援会社にすべての業務を「丸投げ」してしまうと、社内にはMA運用のノウハウが一切残りません。「今月どんなメールを送ったのか」「なぜその設定にしたのか」を誰も理解していない状態になります。

この状態で契約が終了したり、担当コンサルタントが変わったりすると、途端にMAがブラックボックス化し、誰も触れなくなってしまいます。これを防ぐには、定例会への参加や作業プロセスの共有、マニュアル化など、意図的にノウハウ移転を行う仕組みを契約に盛り込むことが重要です。

3. 「丸投げ」によるブラックボックス化とミスマッチ

「MAは専門家に任せておけば全部うまくいく」という姿勢は非常に危険です。支援会社はあくまで「MA運用のプロ」ですが、あなたの会社の「製品」「業界」「顧客」のプロではありません。

自社の製品の強み、競合との違い、顧客が抱えるリアルな悩みを積極的に共有しないと、支援会社は一般的な施策しか打てず、的外れなナーチャリングが行われてしまいます。成果を出すためには、支援会社任せにするのではなく、「一緒に戦略を作る」というパートナーシップの姿勢が不可欠です。

MAコンサル導入支援の費用相場と料金体系

MAコンサル導入支援の費用は、依頼する範囲や、支援会社の規模によって大きく異なります。

MAツールの費用とは別に発生するコストですので、予算計画を立てるためにも、一般的な料金体系と費用相場を正しく理解しておきましょう。ここでは、ブラックボックスになりがちな見積もりの内訳や、費用を左右する要素についても詳しく解説します。

参考記事：MAツールの費用相場と選び方とは？コストを抑えるポイントを解説

支援の料金体系は主に3タイプ

MA支援会社の料金体系は、大きく分けて以下の3つのタイプがあります。自社の予算感や、依頼したい期間・内容に合わせて最適なタイプを選びましょう。

料金体系	費用目安	特徴	おすすめな企業
1. 初期費用＋月額固定型	初期：10〜100万円月額：10〜50万円	最も一般的な形態。毎月の費用が固定されているため予算化しやすい。コンサルと実作業がセットになっていることが多い。	腰を据えて中長期的な運用支援・成果向上を求める企業
2. プロジェクト型	50〜300万円	「初期導入のみ」「3ヶ月の集中改善」など、期間と作業範囲を区切って一括で支払う形態。	導入設定だけをプロに頼み、運用は自社で行いたい企業
3. ツール費用＋コンサル費用	ツール費に含む（または合算）	MAツールの代理店に多い。ツールのライセンス費用とサポート費用がセットになっている。	HubSpotやSalesforceなど、特定ツールの導入を決めている企業

1. 初期費用＋月額固定型

最も多くの支援会社が採用している料金体系です。

まず、導入時の戦略設計や環境構築にかかる「初期費用」として10万から100万円程度が発生します。これには、要件定義、SFA連携、初期シナリオの設計料などが含まれます。

その後、日々の運用代行や定例ミーティング、レポート作成にかかる「月額固定費」として10万〜50万円程度を毎月支払います。

毎月の支払額が一定であるため、社内の予算承認が得やすく、継続的な改善サイクル（PDCA）を回しやすいのが特徴です。契約期間は半年〜1年ごとの更新となるケースが一般的です。

2. プロジェクト型

「MAツールの初期設定だけやってほしい」「特定のキャンペーン施策だけ手伝ってほしい」「Webサイトのリニューアルに合わせてMAも刷新したい」など、作業範囲と期間を明確に限定して依頼する形式です。

費用は50万から300万円程度で、プロジェクトの規模や難易度によって大きく変動します。毎月の固定費がかからないため、単発の予算で依頼したい場合や、特定の課題を短期集中で解決したい場合におすすめです。ただし、プロジェクト終了後のフォローアップが含まれていない場合が多いため、その後の運用体制は自社で整えておく必要があります。

3. ツール費用＋コンサル費用

HubSpotやSalesforceなどの正規代理店となっている会社に多い形式です。

MAツールのライセンス契約をその会社経由で行うことで、ライセンス費用の中に基本的な導入サポートが含まれていたり、ライセンス費用に上乗せする形で安価なコンサル費用を支払ったりします。

そのツールの仕様や最新機能に特化しているため、専門性が非常に高いのが特徴です。また、請求先を一本化できるメリットもあります。ただし、ツールを解約するとコンサル契約も終了することが多いため、ツール選びとセットで慎重に考える必要があります。

【業務別】具体的な費用相場一覧

「トータルでいくらかかるか」だけでなく、「どの作業にいくらかかるか」を知っておくと、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。以下はあくまで目安ですが、費用の内訳を理解する参考にしてください。

導入支援の費用相場：30万から100万円

MAツールを使い始めるための準備にかかるイニシャルコストです。金額の幅は、「要件定義の深さ」と「システム連携の難易度」で決まります。

・要件定義、KGI/KPI設計：10万から30万円

・カスタマージャーニーマップ作成、ペルソナ設計：20万から50万円

・SFA/CRM連携、タグ設置、データ移行：30万から100万円以上

既存の顧客データが整備されていない場合、データクレンジングに別途費用がかかる場合があります。

運用支援の費用相場：月額10万から50万円

導入後、日々の運用を回していくためのランニングコストです。金額の幅は、「作業ボリューム」と「定例会の頻度」で決まります。

・月1回の定例会、レポート報告のみ：月額10万から20万円

・上記＋メール配信代行、設定変更：月額20万から30万円

・上記＋コンテンツ制作、詳細な改善提案、内製化支援：月額30万から50万円以上

コンサルタントのランク（シニアかジュニアか）によって単価が変わることもあります。

中小企業向け｜費用を抑えて成果を出すための考え方

「月額30万円も払えない…」という中小企業の方もいるでしょう。予算が限られている場合は、いきなりフルパッケージのコンサルに依頼する必要はありません。

まずは「低コスト・スモールスタート型」の会社やフリーランスに相談し、月額5万から10万円程度から「メルマガ配信の自動化」や「フォーム作成」など、自社のリソースが足りない部分だけをスポットで依頼するのが賢明です。

そこで小さな成果を出し、その利益を原資にして、徐々に支援範囲を広げていく「ステップアップ方式」をおすすめします。MAは小さく始めて大きく育てるツールです。

失敗しないMAコンサル導入支援会社の選び方

世の中には数え切れないほどのMA支援会社があり、得意分野も価格帯もバラバラです。どこを選べば良いか迷ってしまいますよね。

MA支援会社とは、どのような基準で選ぶべきなのでしょうか。ここでは、自社に最適なパートナーを見つけるために、コンペや商談で必ず確認すべき「5つのチェックポイント」を解説します。

参考記事：MA支援会社とは？選び方や導入のポイントから活用事例まで徹底解説

成功に導く！コンサル会社選びの5つのチェックポイント

支援会社選びは、単なる「外注先探し」ではなく、事業成長を共にする「パートナー探し」です。以下の5点を厳しくチェックしてください。

1. 自社の「業界・規模」での支援実績は豊富か

最も重要なポイントです。一口にMA運用といっても、IT・SaaS業界のような「無形商材」と、製造業や建設業のような「有形商材」では、顧客の検討期間やアプローチ方法が全く異なります。

自社の業界や企業規模での「具体的な成功実績」があるかを必ず確認しましょう。「同業他社のA社様では、このような施策で成果が出ました」と具体的に語れる会社であれば、そのノウハウを自社にも適用できる可能性が高いです。逆に、実績がない業界の場合、コンサルタントも手探り状態になり、成果が出るまでに時間がかかるリスクがあります。

2. 自社が使うMAツールの「認定パートナー」か

MAツールはそれぞれ機能や操作性が大きく異なり、クセがあります。もし導入するツール、例えばSalesforce（Account Engagement）やHubSpotが決まっているなら、そのツールのベンダーから公式に認められた「認定パートナー（Solution Partnerなど）」の資格を持っている会社を選びましょう。

認定パートナーは、ベンダーから最新の技術情報やサポートを受けており、トラブル時の対応もスムーズです。資格のランク（Gold, Platinumなど）も技術力を測る目安になります。少なくとも導入予定ツールの認定資格の有無は必須確認事項です。

3. 「導入設定」だけでなく「運用・成果」まで伴走してくれるか

「初期設定だけして終わり」「マニュアルを渡して終わり」という会社には注意が必要です。前述の通り、MA導入が失敗する最大の理由は「運用が続かないこと」です。

契約前に、「導入後の運用フェーズでは具体的に何をしてくれるのか？」「成果が出るまで、どのように改善案を出してくれるのか？」を確認しましょう。「伴走型」を謳っていても、実態は月1回のレポート提出だけ、というケースもあるため、詳細な支援内容のすり合わせが必要です。具体的なタスク一覧を提示してもらうと良いでしょう。

4. 担当コンサルタントの「実務経験」と「相性」は良いか

会社の知名度や実績が素晴らしくても、実際に担当してくれるコンサルタントが新人であれば意味がありません。MA運用は属人性が高い業務です。

商談の場には、実際に担当することになるコンサルタントに同席してもらいましょう。その人がMA運用の実務経験を豊富に持っているか、こちらの業界用語やビジネスモデルを理解しようと努めてくれるか、そして「話しやすく、相談しやすいか」を肌で感じることが重要です。長い付き合いになるため、コミュニケーションコストの低さは成功の鍵です。

5. 最終的な「内製化」を支援する体制があるか

いつまでもコンサルタントに依存し続けるのは、コスト面でもリスク管理面でも得策ではありません。

将来的に「自社で運用したい」という希望を伝え、そのためのロードマップを引いてくれるかを確認しましょう。操作レクチャー、マニュアルの整備、社内勉強会の開催など、「内製化」をゴールに見据えた支援メニューを持っている会社が理想的なパートナーです。「いつかは卒業してもらう」ことを前提に支援してくれる会社を選びましょう。

「運用代行」と「コンサルティング」どちらを選ぶべき？

支援会社のサービスは、大きく「運用代行」と「コンサルティング」に分かれます。自社のリソース状況によって、どちらが最適か異なります。以下の比較表を参考に、自社に合うスタイルを選びましょう。

比較軸	運用代行	コンサルティング
主な役割	作業の「手足」となる	戦略の「頭脳」となる
具体的な業務	メールの入稿、配信設定、レポート作成などの実作業	戦略立案、シナリオ設計、分析結果へのアドバイス、定例会
向いている企業	社内にMAを触れる人がいない、リソースが足りない企業	社内に担当者はいるがノウハウがない、内製化を目指す企業
目的	業務負担の軽減、ミスの防止	ノウハウの蓄積、成果の最大化
費用感	作業量・工数に比例する	難易度・稼働時間に比例する

MAコンサル導入支援おすすめ会社15選

ここからは、数ある支援会社の中から、実績・評判・専門性を基準に厳選したおすすめの15社を紹介します。

「戦略から任せたい」「特定のツールに強い会社がいい」「まずは低コストで」といったニーズに合わせてカテゴライズしましたので、比較検討にお役立てください。

（※各社の情報は記事執筆時点のものです。最新情報は公式サイトをご確認ください）

戦略・総合支援型

まずは、MA導入だけでなく、マーケティング戦略の立案から実行、SFA連携まで、BtoBマーケティング全体を幅広く任せたい企業向けの会社を紹介します。

1. malna株式会社

出典：malna株式会社

malna株式会社は、BtoBマーケティングの戦略策定から実行支援、内製化までをワンストップで伴走する総合支援会社です。単なるMAツールの設定代行にとどまらず、「獲得したリードをどのように育成し、インサイドセールスがどうアプローチして商談につなげるか」という、マーケティングと営業をつなぐ「仕組みづくり」に圧倒的な強みを持っています。

実績豊富なプロフェッショナルが、戦略立案から実行・効果測定までを横断して総合的に最適な形で伴走することが可能です。情報システム部門のジョーシス様の事例では、MAとインサイドセールスを連携させ、リード獲得から商談化までの効率的なフローを構築した実績があります。MAを導入したが営業成果につながらない、とお悩みの企業に最適なパートナーです。

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2. 株式会社才流

出典：株式会社才流

株式会社才流は、BtoBマーケティングのコンサルティングで業界トップクラスの知名度と実績を持つ会社です。

数多くの支援実績から導き出した独自の「才流メソッド」に基づき、再現性の高いマーケティング戦略を立案します。MA導入においても、単なるツール導入ではなく、「誰に・何を・どう伝えるか」という上流工程の戦略設計を得意としています。導入後の成果検証や改善提案まで、論理的かつ体系的なコンサルティングを提供してくれるため、マーケティング組織全体のレベルアップを目指す企業に適しています。

3. 株式会社MOLTS

出典：株式会社MOLTS

株式会社MOLTSは、成果にコミットするデジタルマーケティング・カンパニーです。

「MA導入」を目的とするのではなく、「事業成果」を目的とし、そのための手段としてMA活用やオウンドメディア、広告運用などを総合的に支援します。各分野のスペシャリストがチームを組み、クライアントの課題に合わせて柔軟に支援体制を構築します。中〜大手企業向けの総合支援実績が豊富で、難易度の高いプロジェクトでも頼りになるパートナーです。

4. テクロ株式会社

出典：テクロ株式会社

テクロ株式会社は、BtoB企業に特化した「伴走型」のWebマーケティング支援を得意とする会社です。

MAツールの導入・運用支援はもちろん、その前段階である「リード獲得」のためのSEO記事制作やホワイトペーパー制作、広告運用までを幅広くカバーしています。社内にマーケティング担当者がいない、あるいはリソースが不足している場合でも、チームの一員のように実務を巻き取ってサポートしてくれます。Webマーケティング全般を丸ごと任せたい企業におすすめです。

特定ツール・手法特化型

次に、導入したいMAツール（Salesforce、HubSpotなど）が決まっている場合や、インサイドセールス代行など特定の手法と組み合わせて依頼したい場合に適した、専門性の高い会社を紹介します。

Salesforce系

世界No.1のCRMプラットフォームであるSalesforceは、そのMAツール「Account Engagement（旧Pardot）」と営業支援システム（SFA）をシームレスに連携させることで、マーケティングから受注までの一元管理を実現できるのが最大の強みです。実績を兼ね備えた支援会社を紹介します。

5. 株式会社toBeマーケティング

出典：株式会社toBeマーケティング

株式会社toBeマーケティングは、Salesforce Account Engagement（旧Pardot）の導入・活用支援に特化した、国内トップクラスのパートナー企業です。

導入実績は2,000社を超え、その豊富な知見から開発された独自の連携アプリやテンプレートも提供しています。SalesforceとAccount Engagementを連携させ、営業プロセスに深く組み込むまでの支援を得意としています。Salesforce環境での成果最大化を目指すなら、まず検討すべき一社です。

6. 株式会社CloudFit

出典：株式会社CloudFit

株式会社CloudFitは、Salesforceの認定コンサルティングパートナーであり、クラウドサービスの活用支援に強みを持つ会社です。

MA導入支援だけでなく、Salesforceと連携させた「営業プロセス全体の設計」や、データ基盤の構築を得意としています。マーケティング部門と営業部門のデータを統合し、経営判断に資するダッシュボード構築など、高度なデータ活用を目指す企業におすすめです。

HubSpot系

世界中で圧倒的なシェアを誇る「HubSpot」は、単なるMAツールではなく、マーケティング、営業、カスタマーサービスを一つのプラットフォームで統合管理できる強力なCRM基盤です。ここでは、HubSpotの認定パートナー資格（Gold, Platinum, Diamondなど）を保有し、その豊富な機能を貴社のビジネスモデルに合わせて最適化できる、実績豊富な導入支援会社を紹介します。

7. 株式会社100

出典：株式会社100

株式会社100（ハンドレッド）は、HubSpotのソリューションパートナープログラムにおいて、最上位である「Diamond」ランクに認定されているエキスパート集団です。

HubSpotの導入・運用支援はもちろん、HubSpotの思想である「インバウンドマーケティング」の戦略立案・実行にも強みを持っています。HubSpotの機能をフル活用して、マーケティングから営業、カスタマーサポートまでを一元管理・自動化したい企業に最適です。

8. H&K株式会社

出典：H&K株式会社

H&K株式会社は、HubSpotの導入・活用支援で急成長しているコンサルティング会社です。Platinumパートナーに認定されています。

戦略設計から実装、運用代行までを幅広くカバーし、特に大規模サイトのCMS構築や、複雑なデータ移行・連携プロジェクトに強みを持っています。「導入はしたけれど使いこなせていない」「他ツールからHubSpotに乗り換えたい」という企業の駆け込み寺的な存在です。

国産MAツール系

「SATORI」や「BowNow」に代表される国産MAツールは、日本の商習慣や現場担当者のITリテラシーに合わせて設計されており、直感的な操作性と手厚い日本語サポートが最大の魅力です。ここでは、これら国産ツールの導入支援実績が豊富で、ツールの特性を最大限に活かした運用設計を得意とする会社を紹介します。

9. 株式会社イノーバ

出典：株式会社イノーバ

株式会社イノーバは、BtoBのコンテンツマーケティング支援に強みを持つ会社です。

コンテンツ制作のノウハウを活かし、国産MAツール（SATORI、BowNowなど）を用いたリードナーチャリング支援を行っています。「MAを入れたが送るコンテンツがない」という課題に対し、記事やホワイトペーパーの制作とセットで支援できる点が大きな強みです。

10. 株式会社シャコウ

出典：株式会社シャコウ

株式会社シャコウは、BtoBのリード獲得・育成に特化したコンテンツ制作・運用代行会社です。

MAツールの運用代行はもちろん、ナーチャリングに不可欠な「ホワイトペーパー」や「ウェビナー」の企画・制作までを一括で依頼できるのが特徴です。「リード獲得」と「リード育成」を分断せず、一気通貫で成果を追及する体制を作りたい企業に向いています。

その他・特定手法連携

MAツールは、それ単体では効果を発揮しません。Web広告による「リード獲得」や、インサイドセールスによる「商談化」といった前後のプロセスと有機的に連携して初めて、真のROI（投資対効果）を生み出します。

「広告で集めたリードが放置されている」「MAでホットリードを検知しても架電するリソースがない」といった、プロセス間の断絶（ボトルネック）に課題を感じている企業にとって、特定の施策とMA運用をセットで依頼できるこれらの会社は、成果への最短ルートとなるでしょう。

11. 株式会社LANY

出典：株式会社LANY

株式会社LANYは、SEOコンサルティングと広告運用、LP改善に強みを持つデジタルマーケティング会社です。

MAツール単体の運用だけでなく、Web広告で獲得したリードをMAに自動連携し、即座にナーチャリングメールを送るといった「集客から育成までの導線設計」を得意としています。CPA（獲得単価）の改善と、LTV（顧客生涯価値）の向上を同時に目指したい企業におすすめです。

12. 株式会社soraプロジェクト

出典：株式会社soraプロジェクト

は、インサイドセールス（IS）の実行支援に強みを持つ会社です。

MAでスコアリングを行い、有望になった見込み客（ホットリード）に対して、プロのインサイドセールス部隊が電話やメールでアプローチし、商談を獲得します。MA運用とIS代行をセットで依頼することで、「MAで温めたが、営業が電話してくれない」というボトルネックを解消できます。

低コスト・スモールスタート型

最後に、予算を抑えて、まずは小さく始めたい中小企業やスタートアップ向けの会社・サービスを紹介します。「いきなり月額数十万円のコンサルフィーは払えない」「まずは特定の施策だけで効果を試したい」という企業にとって、初期費用無料のプランや、必要な業務だけを切り出して依頼できるフリーランス活用は非常に有効な選択肢です。

13. 株式会社WACUL

出典：株式会社WACUL

株式会社WACULは、AIによるWebサイト分析ツール「AIアナリスト」を提供する会社です。

MAの高度な運用コンサルティングというよりは、分析ツールから得られるデータに基づいたWebサイト改善提案や、月額固定の安価なデジタルマーケティング支援（垣根のない運用代行）を強みとしています。データに基づいた改善を、低コストで高速に回したい企業に向いています。

14. フリーランス・個人コンサルタント

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特定の会社に所属しない、フリーランスのMAコンサルタントに依頼する方法です。「プロの副業」や「Workship」などのエージェントサービスを通じて探すことができます。

企業に依頼する場合に比べて、中間マージンがない分、安価（月額10万円から）に依頼できる可能性があります。ただし、個人のスキルや稼働時間に依存するため、実績の見極めと、万が一の際のリスク管理が重要です。ピンポイントな課題解決におすすめです。

15. 株式会社GeNEE

出典：株式会社GeNEE

株式会社GeNEEは、DX支援やWebシステム開発を行う会社ですが、国産MAツール「SATORI」の導入支援において、初期費用無料のパッケージなどを提供している場合があります。

「まずはツールを入れてみたい」「初期コストを極限まで抑えてMA導入をスタートしたい」という中小企業にとって、スモールスタートに適したプランが見つかるかもしれません。

MA導入コンサルを「活用し倒す」ための3つのコツ

高い費用を払って支援会社と契約しても、任せきりにするだけでは成果は出ません。

支援会社を単なる外注先ではなく、強力なパートナーとして「活用し倒す」ための3つのコツを紹介します。これらを意識することで、コンサル費用のROI（投資対効果）を劇的に高めることができます。

1. 「丸投げ」は厳禁！自社の目的とKGIを明確に

最もよくある失敗原因が「丸投げ」です。「プロなんだから、いい感じにやっておいてよ」というスタンスでは、必ず失敗します。

「とにかく売上を上げて」という曖昧な依頼ではなく、「半年後に、MA経由の商談数を月20件にする」「メール開封率を現状の10%から20%に引き上げる」といった具体的なゴール（KGI・KPI）を必ず共有しましょう。

支援会社はMAのプロですが、あなたの会社のビジネスや顧客のプロではありません。目的が明確であればあるほど、コンサルタントは的確な提案ができ、最短距離でゴールに向かうことができます。

2. 社内に「MA担当者」を必ず立てる

支援会社との窓口となり、社内の営業部門や情シス部門と連携する「MA担当者」を、社内に必ず一人任命しましょう。専任でなくても構いません。

担当者がいないと、支援会社からの提案や確認事項が誰のところでも止まってしまい、施策が全く進まなくなります。社内のハブとなる存在が不可欠です。また、その担当者がコンサルタントと二人三脚で動くことで、社内にノウハウが蓄積されていきます。

3. 支援を通じて「ノウハウを盗む」意識を持つ

定例会を支援会社からの「報告を聞くだけの場」にしてはいけません。自社からも積極的に質問し、議論する場にしましょう。

「なぜこのシナリオが成功したのですか？」「このスコア設定の根拠は何ですか？」「他社ではどうしていますか？」と質問攻めにするくらいの姿勢で臨んでください。コンサルタントの思考プロセスや判断基準を吸収し、ノウハウを「盗む」意識を持つことが、将来的な「内製化」への近道であり、コンサル料以上の価値を引き出す秘訣です。