2023.07.11
Google Analyticsのタグ設定で不足しがちな設定5選とその対策
「タグ設定をしたけどしっかりデータを収集できているのかわからない…」
「何をどう設定したらいいのかいまいちわからない…」
このような悩みを持つ方は多いのではないでしょうか?
もともとGoogle Analyticsはデータ収集のために設定する情報が多いのに、UAからGA4に変更したことによって設定も変わってしまいました。
このような変化などによって困ってる方が多いと思うので、データ分析をするためのタグ設定について解説します。
タグ設定を適切に行い、ウェブサイトの運営に役立てましょう。
はじめに
データ分析はウェブサイト運営にとって重要な役割を果たします。企業の成功はデータをどのように収集、分析、解釈し、アクションに移すかにかかっていることが多いです。特にウェブサイトの性能を最適化するためには、Google Analyticsを使うことはとても有効的です。
今回、UA(Universal Analytics)からGA4(Google analytic 4)に変更されたことにより、さまざまなタグの設定が変更されました。
本記事では、GA4のタグ設定で不十分になりがちな設定とその解決策について詳しく解説します。タグ設定の誤りはデータの質と分析結果に直接影響を及ぼすため、この記事を通じてその落とし穴を避け、GA4を最大限に活用する方法を学びましょう。
一般的なタグ設定で不足がちなものは以下のようなものが挙げられます
・適切なイベントトラッキングの設定不足
・ユーザープロパティの不適切な利用
・UAからGA4の移行によって生じる問題
・複数のGA4プロパティの設定
・データストリームの設定不足
これらの詳細、また解決策についてもこれから解説していきます。
適切なイベントトラッキングの設定不足
イベントトラッキングとは
イベントトラッキングとは、URLの遷移がなく通常Googleアナリティクスでは計測できない行動を計測するための機能です。ページ遷移を伴わないアクションのことである、イベントを計測し、目標として設定することができます。イベントトラッキングの大きなメリットはページビュー以外のデータを得られるという点です。
なぜイベントトラッキングの設定不足が発生するのか
適切なイベントトラッキングの設定不足は、以下のような理由で発生することが多いです。
- 事前に重要なユーザーの行動を特定していない。
- 特定した行動を追跡するためのイベントを設定する方法を理解していない。
- 自動的に追跡できるイベントと、手動で設定する必要があるイベントの違いを理解していない
イベントトラッキングを正しく設定するためには
イベントトラッキングを正しく設定するための方法は以下のとおりです。
重要なユーザーの行動を特定
あらかじめウェブサイトやアプリの中で最も重要なユーザーの行動を特定します。例えば、商品の購入、メールの購読、ダウンロードなどが該当します。
重要な行動を追跡するイベントを設定
特定した行動を追跡するためのイベントを設定します。これには、GA4の設定画面から直接イベントを追加する方法や、Google Tag Managerなどのツールを用いてイベントを追加する方法があります。
自動トラッキング機能の活用
GA4は、ユーザーの基本的な行動(ページビュー、スクロールなど)を自動的に追跡する機能を提供しています。これらの自動追跡機能を活用することで、手動で設定する必要があるイベントを最小限にし、ミスを減らすことができます。
このように適切にイベントトラッキングの設定を行うことによって、より制度の高いデータ分析を行うことが出来ます。
ユーザープロパティの不適切な利用
ユーザープロパティとは
Google Analyticsにおけるユーザープロパティは、ウェブサイトやアプリのユーザーに関する属性や情報を追跡するための機能です。これにより、ユーザーの特性や行動に関する詳細な情報を把握し、ターゲットオーディエンスを把握することなどの手助けになります。
なぜユーザープロパティの不適切な利用がおきるのか
ユーザープロパティの不適切な利用は、以下のような理由で発生することが多いです。
- ユーザープロパティの設定方法や活用方法を理解していない。
- どのようなユーザープロパティがビジネスや分析の目的に対して重要なのかを理解していない。
- ユーザープロパティの更新や維持を怠っている。
ユーザープロパティの不適切な利用がおこらないためには
ユーザープロパティの不適切な利用が起こらないための主な解決策は以下のとおりです:
重要なユーザープロパティの特定
自身のビジネスや分析の目的に対して最も重要なユーザープロパティを特定します。これらは例えば年齢層、地理的な位置、購買行動などをもとに考えることができます。
ユーザープロパティの設定
特定したユーザープロパティをGA4で設定します。特定下ユーザープロパティを設定すrにはGA4のユーザーインターフェースを利用するか、APIを通じて設定することができます。
定期的なユーザープロパティの見直し
ユーザーの行動や傾向は時間とともに変わります。そのため、定期的にユーザープロパティを見直し、必要に応じて新たなプロパティを追加したり、不要なプロパティを削除したりすることでその時のユーザーの傾向に合ったプロパティを維持するのが重要です。
これらのステップによってユーザープロパティの不適切な利用を改善し、より深いユーザー分析を行うことができます。
UAからGA4の移行によって生じる問題
UAからGA4の移行とは
Google社より2023年7月1日をもって、現在使用されているGoogleアナリティクスのバージョン(ユニバーサルアナリティクス:以下UA)を廃止するとの発表がありました。したがって、データの取得を引き続き行うために、UAから最新のバージョンであるGoogle Analytics 4に移行することです。
なぜ、GA4に移行したことによって問題が生じてしまうのか
GA4に移行したことによって問題が発生してしまうのは、以下のような理由からです;
- GA4と以前のバージョンとの間で機能や設定が異なるため、一対一の移行が難しい場合があるから。
- 既存の設定やフィルター、カスタムイベント等がGA4では異なる方法で設定されるため、混乱が生じる。
- GA4への移行には時間と労力がかかり、専門的な知識が必要であるため、中小企業やリソースに制約のある組織では移行が困難だから。
GA4に移行しても問題が生じないようにするためには
以下のステップに従うことにより、移行による問題を解決することができます。
デュアルセットアップ
デュアルセットアップとは、GA4への完全な移行を即座に行うのではなく、まずは既存のGoogle Analytics(UA)とGA4を並行して稼働させることです。これにより、GA4に慣れる時間を確保することができ、新旧のバージョンを比較しながら最適な設定を探ることができます。
移行ツールの活用
Googleは、既存のUAプロパティからGA4プロパティへの移行を支援するためのツールを提供しています。これらのツールを活用することで、設定の移行を効率的に行うことができます。
専門的な支援
Google Analytics の移行は細かな設定まで指定しようとすると専門的な知識が必要とされる場合もあります。よって必要に応じて、専門家やコンサルタントからのサポートを得ることも一つの選択肢です。専門家やコンサルタントに相談をしながら、細かな設定などを移行の際に設定をするとエラーを限りなく起こさないように設定することが出来ます。
GA4への移行による問題はしっかりと設定しないと簡単に生じてしまう問題なので気を付けて設定しましょう。
複数のGA4プロパティの設定
複数のGA4プロパティの設定とは
複数のGA4プロパティの設定とは、同じウェブサイトやアプリケーションに対して2つ以上のGA4プロパティを設定することです。2つ以上のプロパティが一つのウェブサイトに設定されることによって、データが重複して収集されてしまい、そのことにより管理の複雑化や、分析の困難さを引き起こす可能性があります。
なぜ複数のGA4プロパティの設定が起きてしまうのか
複数のGA4プロパティの設定が起きてしまう理由は、例えば次のような場合です。
- 自分のチームだけのデータを分けて見たいと考えて、他のチームとは別に新しいプロパティを設ける。
- 一部のユーザーだけに特化したデータを収集したいと思い、そのためだけの新しいプロパティを作る。
- プロパティの作り方を間違えてしまい、予期せず複数のプロパティができてしまう。
複数のGA4プロパティの設定をしないためには
この問題を解決するには次のステップがあります。
プロパティの内容を確認
まず、自分がどのようなプロパティが設定されているのか確認しましょう。必要ないプロパティや、同じものを収集しているプロパティがあったら、それらを削除します。
ルールを作る
どのような場合に新しいプロパティを作るべきなのか、自分たちでルールを作りましょう。それにより、不必要なプロパティを作ってしまうことを防ぐことができます。
データストリームを利用する
一つのプロパティの中でも、データをうまく分けることができます。そのための機能が「データストリーム」です。データストリームをうまく活用することで、プロパティの数を減らすことができます。
これらの方法を通じて、データをきちんと整理すると、データ分析を容易にすることができます。
データストリームの設定不足
データストリームとは
データストリームは、特定のウェブサイトやアプリに関連付けられたデータの流れを表します。それぞれのデータストリームにはそれぞれ個別に識別情報があり、GA4のプロパティに関連付けられます。データストリームを使用することで、異なるウェブサイトやアプリのデータを個別に追跡および分析することが可能になります。
データストリームの設定不足が生じてしまう理由とは
データストリームの設定不足は、以下のような理由で発生することがあります。
- 新たにウェブサイトやアプリを追加した際、それに対応する新しいデータストリームの設定を忘れる。
- ウェブサイトやアプリの構造が変更された際、データストリームの設定を更新していない。
- 設定手順が複雑であるため、設定が不完全のまま終わらせてしまう。
データストリームの設定不足を解決するためには
データストリームの設定不足を解消するためには、以下のステップを行います。
データストリームの確認
現在設定されているデータストリームを全て確認し、データストリームがそれぞれ正確に設定されているかチェックします。
更新と新規作成
ウェブサイトやアプリの構造が変更された場合、それに対応するデータストリームを毎度更新します。また、新たにウェブサイトやアプリを追加した際には、新しいデータストリームを作成します。
チュートリアルの利用
データストリームの設定手順は複雑な場合がありますので、Googleの公式チュートリアルやヘルプセンターの情報を利用しながら、設定を行うことを推奨します。
これらを行うことで、データストリームの設定不足を解消し、正確なデータ収集を行うことができます。
まとめ
Google Analytics 4のタグ設定はデータ収集のためのとても重要なプロセスであり、設定が不足していると不完全または誤解を招くようなデータをもたらしてしまいます。そのような場合は、上記で示したような状況によって起こることが多いです。
それぞれの不十分な設定のせいで、誤った解釈や行動につながる可能性があり、それはデータ分析の制度を著しく落とします。しかしながら、これらの設定の不足がなぜ起こるのかを理解し、それぞれに対応する適切な解決策を導入することで、より正確で信頼性のあるデータを収集し、それを用いて我々のウェブサイトやアプリを改善することが出来るようになります。
本記事を通じて、GA4のタグ設定を充実させ、それに対する適切な解決策を身につけ、データ収集と分析の精度を向上させましょう!
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