2026.09.10
教育AI活用の始め方|文科省ガイドラインに沿う4ステップと注意点
学習塾や専門スクール、企業研修を手がける教育事業では、人手に頼ってきた校務や教材づくりの負担が年々重くなっています。少子化で一人あたりの指導密度が問われる一方、講師の採用は簡単ではなく、限られた人員で質を保ったまま事業を広げる必要に迫られている事業者は少なくありません。
目次
しかし、生成AIをどこから手をつければよいのか、どこまで任せてよいのかが分からず、検討だけで止まっている教育事業者も多いのが実情です。本記事では、文部科学省のガイドラインや教育業界の調査データをもとに、教育事業がAI活用に取り組む際のメリットと注意点、始め方の手順を整理します。教育系の学習塾・スクール運営者や企業研修の提供事業者、EdTech企業の担当者の方に向けた内容です。
同じような課題を抱える教育事業の相談を受けてきた立場から言うと、最初につまずくのは技術選定ではなく「どの業務から任せるか」の線引きです。ツールを先に決めてから使い道を探すと、現場に定着しないまま終わってしまうケースが少なくありません。malnaへの相談はこちらから、現状の業務整理も含めて話を聞くことができます。
教育AI活用とは?広がる背景とまず押さえたい基本
教育AI活用とは、学校や学習塾、企業研修などの教育事業が、生成AIをはじめとするAI技術を授業運営や校務、教材制作、問い合わせ対応といった業務に取り入れることです。生徒や受講者への指導そのものだけでなく、運営側の業務効率化までを含む言葉として使われています。
この動きが広がった背景には、ChatGPTをはじめとする生成AIが2023年以降に急速に普及し、文書作成や情報整理といった知的作業の一部を代替できるようになったことがあります。教育分野は文書量が多く、通知文や教材、保護者対応など定型的な作成業務が積み重なりやすい業種のため、生成AIとの親和性が早くから注目されてきました。
加えて、公立学校では一人一台端末を整備するGIGAスクール構想がすでに環境面の土台をつくっていたことも、生成AIの導入を後押ししています。端末とクラウド環境が先に整っていたため、新しいツールを追加で配布するハードルが低かったという事情です。学習塾や企業研修の現場では端末環境の前提こそ異なりますが、通知文・教材・問い合わせ対応といった業務内容が学校と重なる部分は多く、同じ理由で生成AIとの相性が語られています。
一方で、教育は生徒や保護者の個人情報を扱い、著作権や採点の公平性といった論点も絡む領域です。国もこの点を踏まえ、後述するガイドラインを整備しながら活用を後押ししています。本記事で扱う「教育事業」は、公立・私立の学校に加えて、学習塾や資格スクール、企業研修の提供事業者、EdTech企業まで含めた広い意味で使います。立場によって参照すべき規制やガイドラインは異なるため、まずは公的な指針と、教育現場の実態を数値で押さえておきましょう。
教育現場で生成AIの活用はどこまで進んでいるか
文部科学省のガイドライン整備と、教職員を対象にした民間調査の数値を見る限り、教員の生成AI活用は一部の先進事例から普及フェーズへと移行しつつあります。同じ調査の前年比較からは、その伸び方も見えてきます。
文部科学省は2024年12月26日、「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」を公表しました。2023年7月の暫定的なガイドラインを改訂したもので、学校現場が生成AIを利用する際の基本的な考え方や留意点を整理しています。このガイドラインは、ハルシネーションや著作権侵害といった具体的なリスクとその対策を詳しく取り上げ、生成AIを「人間の能力を補助・拡張するツール」と位置づけていることが特徴です。
アルサーガパートナーズが2026年6月18日に発表した調査(2026年4〜5月、全国の教育業界で働く教職員328名が対象)では、教員の活用実態が次のように示されています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 教員の生成AI活用率 | 57.9%(前年2025年7月調査の37.2%から約1.5倍) |
| 業務負担が減ったと回答した割合 | 60.8%(前年28.6%) |
| 週1回以上のペースで活用している割合 | 79.0% |
| 生成AIを活用している生徒の割合 | 37.5% |
参考:学校現場における生成AIの利活用〜ガイドラインとその実践例〜(文部科学省)
参考:生成AI活用実態調査2026(アルサーガパートナーズ)
前年からの伸び幅の大きさが目を引きますが、同じ調査では生成AIを活用している教員のうち51.6%が「週に2〜3回以上」の頻度で使っているという結果も出ており、一度使い始めた教員にとっては日常的な業務ツールになりつつあることがうかがえます。利用しているツールの内訳は、ChatGPTなどの汎用ツールが77.3%を占め、教育機関向けに特化したツールよりも汎用ツールが先行して普及している状況です。前掲の表のとおり生徒側の活用率はまだ教員側に届いておらず、教員側の活用が先行して進んでいる段階だと分かります。
利用の用途では、活用者の63.0%が「メール、議事録、文書作成」、50.3%が「授業準備」を挙げており、事務作業と授業準備の両方で使われ始めていることがわかります。同社の調査はあくまで自社が実施したインターネット調査であり、教育業界全体を代表する統計として扱えるものではない点には注意してください。
学校と学習塾・企業研修でAI活用の前提は異なる
ここまで紹介した数値は、学校の教職員を対象にした調査に基づくものです。学習塾や企業研修は学校教育行政の枠外にあるため、文部科学省ガイドラインの適用対象そのものではありません。ただし、通知文の作成や採点補助、教材準備といった業務内容は共通する部分が多く、ガイドラインが示す「生成AIの出力をそのまま鵜呑みにしない」「個人情報の入力範囲を定める」といった考え方は、業種を問わず参考にできます。
学校が公的な指針という共通の物差しを持つのに対し、学習塾や企業研修は自社で判断基準をつくる必要があります。これは自由度が高い分、社内でルールを整備する責任も大きいということを意味します。次の章では、この前提を踏まえたうえで、教育事業がAI活用に取り組むメリットを具体的に見ていきます。
教育事業がAI活用に取り組む3つのメリット

学校現場の統計だけを見ると教育行政の話に思えますが、学習塾や企業研修を手がける教育事業にも同じ構図が当てはまります。ここでは業務効率化と指導品質の両立という観点から、3つのメリットを整理します。
校務・事務作業の負担軽減
生成AIは通知文の下書きや議事録の要約、問い合わせ対応の一次回答づくりといった定型業務との相性が良いとされています。アルサーガパートナーズの調査でも、活用者の63.0%が「メール、議事録、文書作成」を主な用途に挙げており、事務作業の負担軽減が最も実感されやすい効果であることが分かります。
こうした業務は教育事業でも共通して発生します。学習塾であれば保護者向けの案内文や面談記録の整理、企業研修であれば申込対応や受講後アンケートの集計など、業種を問わず似た構造の定型業務が積み重なっています。具体的には次のような業務が候補になります。
- 保護者・受講者への案内文やお知らせの下書き作成
- 面談記録や問い合わせ内容の要約・整理
- 説明会・体験授業のアンケート結果の集計と要点整理
- よくある問い合わせへの一次回答文の作成
いずれも「文章を作る」「情報を整理する」という共通点があり、最終的な送付前の確認を人が行う前提であれば、着手のハードルは比較的低い業務です。この部分をAIに任せられれば、講師や運営スタッフが指導や生徒対応に充てられる時間を増やす余地が生まれます。
教材作成・添削業務の効率化
教材のたたき台づくりや記述式課題の一次チェックに生成AIを使う動きも広がっています。前掲のアルサーガパートナーズの調査では、活用者の50.3%が授業準備を用途に挙げており、教材づくりの支援としての利用が定着しつつあることが読み取れます。
具体的な使い方としては、次のような例が挙げられます。
- 授業プリントの類題や解説文の下書き作成
- 記述式課題の誤字・論理展開のチェック(採点そのものは講師が行う)
- 研修用ケーススタディや設問の草案づくり
- 既存教材を別の難易度・対象者向けに書き換える下書き
学習塾であれば授業プリントの類題づくりや解説文の下書き、企業研修であればケーススタディの草案づくりなど、ゼロから作る手間を減らす使い方が中心になります。ただし採点そのものを機械的に任せるのではなく、生成AIが出した下書きや指摘を講師が確認する運用にすることで、公平性や精度の担保につながります。生成AIはあくまで一次案をつくる役割にとどめ、最終判断は人が担うという線引きが実務では重要です。
個別対応の質を落とさずに拡大できる
受講者数が増えるほど、一人ひとりへの対応は薄くなりがちです。校務や教材づくりの一部をAIで支える運用にすれば、その分の時間を個別対応に振り向けられます。生徒数を増やしながら指導品質を保つには、運営側の業務設計そのものを見直す必要があり、AI活用はその選択肢の一つになります。
拠点や教室を増やす際にも同じ構図が当てはまります。拠点ごとに事務作業のやり方がばらつくと、指導品質にも差が出やすくなります。校務や事務作業のAI活用を先に標準化しておけば、拠点が増えても運営側の負担が比例して膨らみにくくなり、拡大局面での品質維持につながります。次の章で紹介する厚胤塾の事例も、この考え方に沿った取り組みの一つです。
教育事業でのAI活用事例|厚胤塾
教育事業がAI活用に取り組んだ実例として、malnaが支援した学習塾の事例を紹介します。一般論だけでは見えない、運営設計とAI活用の関係が具体的に分かる内容です。教育業界での公開事例はまだ多くありませんが、拠点拡大というよくある経営課題とAI活用がどうつながるのか、参考にしてください。
厚胤塾の事例
大学受験専門塾を運営する株式会社厚胤塾は、リブランディングと拠点拡大を進める中で、限られたリソースで指導品質と対応品質を維持しながら集客を推進するという課題を抱えていました。
malnaは同社に対し、リブランディング戦略や採用支援、運営設計、Web広告運用、SNS運用、SEO施策、オフライン施策に加えて、AI活用による業務効率化を含めた支援を行いました。同社は取材の中で「集客だけではなく、AI活用の支援も含めた業務の効率化や内部の設計も同時に支援いただいたことで、運営側の設計と集客の設計が噛み合い、訴求やコミュニケーションのブレが起きにくくなりました」と振り返っています。
こうしたリブランディングから運営設計、AI活用までの一連の支援を経て、同社の生徒数は10倍以上に増加し、新宿校3教室に加えて上田校・長野校・福岡校を含む計6教室体制まで拡大しています。生徒数の伸びはリブランディングや集客施策、採用・運営設計を含めた総合的な取り組みの成果であり、AI活用による業務効率化はその一部を支える要素として位置づけられています。
この事例から読み取れるのは、AI活用を集客施策や運営設計と切り離さずに進めた点です。AIの導入だけを単独で進めても、運営側の設計が伴わなければ効果は限定的になります。拠点を増やしながら対応品質を保つという課題に対して、集客・採用・運営・AI活用を同時並行で設計したことが、訴求やコミュニケーションのブレを抑える結果につながったと考えられます。
教育分野でAI活用を進める際の注意点

教育は個人情報や著作権、公平性への配慮が求められる領域です。メリットばかりに目を向けて導入を急ぐと、後から社内ルールの整備に追われることになりかねません。導入を急ぐ前に、次の3点を押さえておく必要があります。
ガイドライン・規約の順守
学校向けには前述の文部科学省ガイドラインが指針となりますが、学習塾や企業研修など学校教育行政の枠外にある教育事業にも、著作権法や個人情報保護法といった一般法規は当然に適用されます。生成AIが出力した文章をそのまま教材や配布物に転用する前に、著作権上の扱いと事実関係を確認する体制を社内に置くことが必要です。
生成AIの誤り・限界を前提にした運用
生成AIは事実と異なる内容をもっともらしく出力することがあります。教材の内容確認や保護者向けの案内文など、誤りが信頼に直結する場面では、最終的な確認は人が行う運用にしてください。生成AIは下書きや一次案を作る役割にとどめ、判断や最終責任は担当者が持つという整理が実務上は現実的です。
セキュリティ・情報管理
前述の文部科学省ガイドラインも、ハルシネーションや著作権侵害への対策を具体的なリスクとして詳しく取り上げており、教育現場での生成AI活用にセキュリティ・著作権上の配慮が欠かせないことを裏づけています。生徒・保護者の個人情報を含むデータを外部の生成AIサービスに入力する場合は、利用規約でデータがどう扱われるかを確認し、入力してよい情報の範囲を社内ルールとして定めておく必要があります。
3つの注意点を整理すると、次のとおりです。
| 論点 | 押さえておくこと |
|---|---|
| ガイドライン・規約の順守 | 著作権法・個人情報保護法などの一般法規を確認し、学校の場合は文部科学省ガイドラインも参照する |
| 生成AIの誤り・限界 | 生成物は下書き・一次案にとどめ、最終確認と判断は人が行う |
| セキュリティ・情報管理 | 生徒・保護者の個人情報を入力してよい範囲を社内ルールとして事前に定める |
いずれも一度ルールを決めて終わりにするのではなく、ツールの仕様変更や利用者の増加に応じて定期的に見直す前提で運用することが実務上のポイントになります。
教育事業がAI活用を始める4つのステップ
教育事業がAI活用に着手する際は、いきなり全業務に広げるのではなく、段階を踏んで定着させていく進め方が現実的です。前章の注意点を踏まえたうえで、業務の棚卸しから運用の定着まで4つのステップに分けて整理します。着手する順番を守ることが、遠回りに見えて最短の進め方になります。
ステップ1|現状の業務棚卸しと対象領域の選定
まず校務や事務作業、教材づくり、問い合わせ対応など、日々の業務を洗い出し、どこに時間がかかっているかを可視化します。その上で、定型性が高く誤りが致命傷になりにくい業務から着手する領域を選びます。
棚卸しの際は、業務ごとに「発生頻度」「1件あたりの所要時間」「誤りが起きたときの影響度」の3つの軸で整理すると、優先順位をつけやすくなります。発生頻度が高く、誤りの影響が小さい業務ほど、最初に着手する候補になります。逆に、成績評価や合否判定に直結する業務、生徒・保護者に直接送付する最終文面などは、初期段階での対象からは外しておくのが無難です。
ステップ2|小さく試すためのルール・体制づくり
対象業務が決まったら、いきなり全社展開するのではなく、一部の担当者や一部の教室・クラスで試す期間を設けます。あわせて、入力してよい情報の範囲や、AIの出力を誰が確認するかといった最低限のルールを先に決めておくと、後からの手戻りを防げます。
試行期間は1〜2ヶ月程度を目安に区切り、期間の終わりに「時間削減の実感」「誤り・ヒヤリハットの有無」「現場からの要望」を振り返る場を設けておくと、次のステップへ進む判断がしやすくなります。振り返りの場には実際に使った担当者を含め、使いにくかった点や想定外の誤りを率直に共有してもらうことが、ルールの実効性を高めることにつながります。
ステップ3|ツール導入と研修
試行の結果をもとにツールを選び、実際に使う担当者向けの研修を行います。ツールを配布するだけでは定着しないため、具体的な業務に即した使い方を伝え、質問を受け付ける窓口を用意しておくことが定着の分かれ目になります。
研修は一度きりで終わらせず、実際の業務で使いながら疑問を解消していく形にすると効果が上がります。年齢層や役割によってITツールへの慣れが異なる点も踏まえ、操作に不安がある担当者ほど個別のフォローを厚くすることが望ましいでしょう。
ステップ4|運用の定着とルールの見直し
導入後は使われているかどうかを定期的に確認し、現場から出てきた困りごとに応じてルールを見直します。生成AIの性能や各社の利用規約は変わり続けるため、一度決めたルールを固定せず、定期的に点検する前提で運用してください。
対象業務を広げる際は、ステップ1に戻って棚卸しをやり直し、同じ手順を繰り返すことになります。最初の1業務で得た知見を次の対象に転用できるため、2周目以降は進むスピードが上がりやすくなります。
教育事業のAI活用は内製で進めるか、外部に相談するか

ここまでの手順は自社だけでも進められますが、社内にAI活用を推進できる人材がいない場合や、業務設計から見直したい場合は、外部の専門家に相談するという選択肢もあります。どちらが正解というものではなく、自社の状況に応じて選ぶことになります。
内製で進める場合は、前述の4ステップを社内の担当者が主導し、外部のツールやセミナーを活用しながら知見を蓄積していく形になります。時間はかかりますが、ノウハウが社内に残りやすいという利点があります。
| 進め方 | 向いているケース | 留意点 |
|---|---|---|
| 内製で進める | 推進役になれる担当者が社内にいる、時間をかけてでもノウハウを社内に残したい | 担当者の負荷が一時的に増える、専門知識の習得に時間がかかる |
| 外部に相談する | 推進役が社内にいない、拠点拡大など業務設計から見直したい | 支援事業者によって関われる範囲が異なるため、依頼前に対応範囲を確認する必要がある |
判断に迷う場合は、まず自社だけで4ステップのうちステップ1(業務棚卸し)まで進めてみることをおすすめします。棚卸しをしてみて、対象業務の絞り込みや運用ルールの設計まで社内で完結できそうであれば内製、業務量が多く手が回らない、あるいは拠点拡大など運営設計そのものに踏み込む必要がありそうであれば外部相談、という判断がしやすくなります。
外部に相談する場合、支援事業者によって関われる範囲は異なります。malnaでは、業務の棚卸しからAIエージェントの構築・運用定着までを支援する成果報酬型AIエージェント構築支援や、生成AIの社内導入を人材育成の観点からサポートする研修・導入支援を行っています。どちらも教育事業に限定したサービスではなく、業務効率化やAI活用の定着に課題を抱える事業者を広く対象としたものです。自社で進めるにせよ、外部に相談するにせよ、まず現状の業務を洗い出すところから始めることに変わりはありません。教育事業の業務整理についての相談を承っています。
よくある質問
ここまでの内容と重ならない範囲で、教育AI活用に取り組もうとする教育事業者から実際によく寄せられる質問を5つ選びました。それぞれ結論を先頭に置いた回答にしているので、導入を検討する際の参考にしてください。
教育AI活用を始めるのに専門的な技術知識は必要ですか。
生成AIを日常業務で使うだけであれば、専門的なプログラミング知識は必須ではありません。ただし入力してよい情報の範囲や出力の確認体制など、運用ルールを整理できる担当者を置くことが定着の前提になります。
無料の生成AIツールを教育現場で使っても問題ありませんか。
無料版・有料版いずれも、利用規約でデータの取り扱いや年齢制限を確認する必要があります。生徒や保護者の個人情報を入力する場合は、規約の内容と社内ルールを照らし合わせてから利用してください。
教育AI活用にかかる費用はどのくらいですか。
研修中心か、業務システムの構築まで含むかによって費用の幅は大きく変わります。成果報酬型など初期費用を抑えた契約形態を採る支援事業者もあるため、依頼前に複数の見積もり条件を比較することをおすすめします。
学校と学習塾では、AI活用の進め方に違いがありますか。
学校は文部科学省のガイドラインという公的な指針に沿って進める必要がありますが、学習塾や企業研修は学校教育行政の枠外にあるため、著作権法や個人情報保護法などの一般法規を踏まえたうえで、自社の判断でルールを設計することになります。ガイドラインの考え方自体は、業種を問わず参考にできます。
AI活用を進める担当者は、誰が担うべきですか。
特定の役職に限定する決まりはありませんが、現場の業務内容を把握しており、かつルールの策定や見直しを継続できる立場の担当者が向いています。校務や事務の全体像が見える運営責任者クラスが兼務するケースが多く見られます。
まとめ
教育AI活用は、学校現場ではすでに過半数の教員が業務に取り入れる段階まで進み、学習塾や企業研修などの教育事業にも同じ流れが広がっています。文部科学省のガイドラインや各種調査が示すとおり、活用が進むほどセキュリティや著作権への配慮といった運用面の課題も同時に重くなります。
学校のように公的なガイドラインという物差しがない学習塾や企業研修では、著作権法・個人情報保護法などの一般法規を踏まえたうえで、自社なりの運用ルールを整える必要があります。裏を返せば、業務の実態に合わせて柔軟にルールを設計できるということでもあります。
自社の業務を棚卸しし、定型性の高い業務から小さく試し、ルールを整えながら定着させるという順番を守れば、教育事業でも無理なくAI活用を進められます。厚胤塾の事例が示すように、AI活用は集客施策や運営設計と切り離さずに進めることで、拠点や受講者が増えても対応品質を保ちやすくなります。内製が難しい場合は、業務設計から相談できる外部の支援を選択肢に加えることも検討してください。malnaへの相談窓口では、教育事業の業務整理を含めた相談を受け付けています。
AIを使える人材が社内にいない場合
使いどころの見当はついた。それでも、それを教育の現場で日々回し続け、ルールを育てていく人が社内には見当たらない。
その最後の一人が足りないだけで、せっかく整理した仕組みも、動き出せないまま止まってしまうことがあります。malnaでは、AI活用の実務経験を持つ人材をご紹介するAIタレント名鑑を運営しています。採用ではなく業務委託として、週1日から相談いただけます。
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