2026.09.09
ChatGPT広告の出稿方法まとめ|2つの窓口を代理店とセルフサーブで解説
ChatGPTに広告を出せるらしいと聞いて、自社でも検討してみたいと考える広告担当者の方は増えています。既存の運用型広告と同じ感覚で調べ始めても、代理店経由なのかセルフサーブなのか、そもそも日本から出稿できるのかといった基本的な部分から情報が錯綜しており、どこから手をつければよいのか判断がつきにくい状態にあります。
目次
実際には、出稿の窓口は1つに決まっているわけではなく、課金方式や広告の表示対象にも条件があります。これらを確認しないまま代理店に相談すると、前提のすり合わせだけで時間がかかってしまいます。
OpenAIが公式に発表している内容とヘルプセンターの記載にもとづいて、ChatGPT広告に出稿するための窓口、日本での対応状況、課金方式、計測の仕組みを順に整理していきます。新しい広告媒体の採用可否を社内で検討している広告運用担当者の方、代理店との窓口を持つマーケティング担当者の方に向けた内容です。
新しい広告媒体を取り入れるかどうかの判断は、情報が少ない段階ほど迷いが大きくなります。どの窓口から出稿すべきか、自社に合う条件は何かを見極めるだけでも時間がかかりがちなテーマです。出稿の前提整理から相談できます。
ChatGPT広告の出稿とは
ChatGPT広告の出稿とは、企業がOpenAIの提供する広告掲載の仕組みを通じて、ChatGPTの回答画面に自社の広告を表示させる取り組みです。OpenAIは2026年5月5日付けの発表で、広告の購入・管理をしやすくする新しい仕組みと、利用者のプライバシーに配慮した計測手段をあわせて導入したことを明らかにしています。
一般的なWeb広告における「出稿」とは、広告枠を購入して自社の広告を配信することを指す言葉です。ChatGPT広告の場合も意味は変わらず、対象となる広告枠がChatGPTの回答画面であるという点が特徴になります。
ChatGPTは日常的に対話型AIを使う人が増えるなかで、広告主にとって新しい接点を得られる媒体として注目を集めています。検索連動型広告やSNS広告といった既存の運用型広告とは配信面が異なるため、これまでと同じ感覚で予算配分を決めるのではなく、まずは出稿の仕組みそのものを理解しておく必要があります。
出稿の窓口は1つではなく、代理店パートナーを介する方法と、広告主が自社で直接申し込むセルフサーブの管理画面を使う方法の2系統が用意されています。どちらを選ぶかによって、必要な準備や進め方が変わります。ChatGPTはこれまでサブスクリプション課金を主な収益源としてきましたが、広告の導入はこれに加わる収益源の1つとして位置づけられていると考えられます。
ChatGPT広告に出稿する2つの窓口
ChatGPT広告への出稿は、代理店パートナー経由とセルフサーブの管理画面経由という2つの窓口に分かれます。自社の運用体制や、すでに付き合いのある代理店の有無によって、選ぶべき窓口が変わってきます。
| 窓口 | 想定される利用者 | 特徴 |
|---|---|---|
| 代理店パートナー経由 | 既存の代理店に運用を任せたい広告主 | 電通、Omnicom、Publicis、WPPがグローバルで協業。Adobe、Criteo、Kargo、Pacvue、StackAdaptといったテクノロジーパートナーとの連携も進んでいる |
| セルフサーブ「Ads Manager」経由 | 自社で直接アカウントを開設し運用したい広告主 | ads.openai.comからサインアップするベータ版の広告管理画面 |
代理店パートナー経由の出稿
代理店パートナー経由の出稿では、既存の広告代理店を通じてChatGPT広告の運用を依頼する形になります。OpenAIは電通、Omnicom、Publicis、WPPといった大手代理店グループとグローバルに協業していることを発表しており、複数の媒体を横断して運用している代理店であれば、ChatGPT広告もあわせて相談できる可能性があります。
あわせて、Adobe、Criteo、Kargo、Pacvue、StackAdaptといったテクノロジーパートナーとの連携も進められています。これらは広告の管理や配信を支援するツール群を提供する企業であり、代理店経由・セルフサーブ経由のいずれの運用にも関わる領域です。
すでに複数の運用型広告を代理店に任せている広告主であれば、ChatGPT広告についても既存の窓口にまとめて相談できる可能性があります。ただし、担当代理店がChatGPT広告の取り扱いを開始しているかどうかは代理店ごとに異なるため、個別に確認する作業は避けられません。
セルフサーブ「Ads Manager」経由の出稿
セルフサーブでの出稿は、広告主自身がads.openai.comからサインアップし、Ads Managerというベータ版の管理画面を使って直接運用する方法です。代理店を介さずに自社で入稿や設定を進められる点が特徴で、社内に運用体制を持つ広告主にとっては選択肢の1つになります。
ベータ版という位置づけである以上、機能や仕様が今後変更される可能性は十分にあります。実際に申し込みを検討する際は、まずads.openai.comの最新の案内を確認したうえで進めることをおすすめします。
セルフサーブは、代理店を挟まない分だけ意思決定のスピードを自社でコントロールしやすい方法です。一方で、アカウントの開設や日々の設定変更、成果の確認といった作業をすべて自社で担うことになるため、社内に運用担当者を置ける体制があるかどうかが選定の分かれ目になります。
日本からChatGPT広告に出稿できるか
日本を拠点とする広告主も、OpenAIのヘルプセンターが公開している対応国の一覧で、セルフサーブによる出稿が可能な国として明記されています。ヘルプセンターの「Ads Manager Availability」ページでは、国別の対応状況が一覧化されており、そのなかで「Japan: Available」と記載されています。
このページでは、国によってはセルフサーブでのアカウント作成・出稿に対応しておらず、OpenAIの担当チームや代理店、テクノロジーパートナーを経由した出稿のみが可能なケースがあることもあわせて説明されています。つまり、対応国の一覧に載っているかどうかを事前に確認する作業は、出稿方法を選ぶ前提として欠かせません。
実務上の注意点として、広告を出稿し、その費用を請求される法的主体が、対応国一覧に掲載された国に所在している必要がある旨もヘルプセンターに明記されています。日本法人を通じて出稿を検討する場合、請求主体をどの法人にするかという整理は、窓口選定と同じタイミングで確認しておくべき論点です。
海外に親会社や関連法人を持つ企業の場合、どの法人名義で契約するかによって対応可否が変わる可能性があります。国内の子会社名義で出稿するのか、海外の親会社名義で出稿するのかは、社内の契約実務を担う部門とあらかじめすり合わせておいたほうが手戻りが少なくなります。
対応国の一覧は、OpenAIが今後の展開に応じて更新していく性質のものです。現時点で「Available」と記載されている国であっても、条件や対応範囲が変わる可能性はあるため、出稿を具体的に進める段階では、都度ヘルプセンターの最新の記載を確認することをおすすめします。
出稿にかかる費用の考え方
ChatGPT広告の課金方式は、当初のCPM、つまり広告の表示回数に応じた課金のみでしたが、その後CPC、つまりクリック数に応じた課金が新たに追加されました。2つの方式が並行して用意されている状態です。
| 課金方式 | 課金の対象 | 位置づけ |
|---|---|---|
| CPM | 広告の表示回数(インプレッション) | 当初から提供されている方式 |
| CPC | 広告のクリック | CPMに加えて新たに追加された方式 |
どちらの方式を選ぶべきかは、広告主が何を成果の指標にするかによって変わります。表示回数を重視する認知目的のキャンペーンではCPM、実際のクリックや流入を重視する場合はCPCが選択肢になります。この使い分け自体は、検索広告やディスプレイ広告など他の運用型広告でも一般的に採られている考え方であり、ChatGPT広告に限った特殊なものではありません。
CPMは表示された時点で課金が発生するため、クリックが発生しなくても費用がかかります。そのぶん、広く認知を広げたいキャンペーンでは費用の見通しを立てやすい方式です。CPCはクリックが発生して初めて課金されるため、興味を持ったユーザーの反応に対してのみ費用を払う形になり、成果に直結させたいキャンペーンで選ばれやすい方式といえます。
具体的な入札額や最低出稿額といった条件は、ads.openai.comの管理画面上で案内される内容にもとづいて確認する必要があります。ベータ版として提供されている段階であることも踏まえ、条件が変更される前提で予算計画を立てておくことが望ましいと考えられます。
課金方式や予算配分の設計は、既存の広告媒体とあわせて全体最適で考えたほうが判断を誤りにくくなります。複数媒体を横断した予算配分の組み立ても、あわせて検討する余地があります。
広告の表示のされ方と対象になるプラン
ChatGPT広告は、ChatGPTがユーザーの質問に回答した画面の下部に、スポンサー表示として掲載される仕組みです。広告であることが明示された状態で表示されるため、通常の回答と混同しない形が取られています。検索連動型広告のようにキーワードを入札して掲載順位を競う形式とは異なり、あくまで回答画面の一部として広告枠が設けられている点が構造上の違いです。
対象となるのは、FreeプランとGoプランの利用者です。有料プランのなかでも上位プランの利用者には、現時点で広告が表示される仕組みにはなっていません。自社の広告がどの利用者層に届くのかを検討するうえで、対象プランの範囲は前提として押さえておく必要があります。
上位プランの利用者に広告が表示されない設計になっている背景には、有料プランを契約する利用者に対しては広告なしの体験を提供するという線引きがあると推測されます。この点は公式に明言された理由ではないため、あくまで一般的な広告付きサービスの設計から推測できる範囲の話として捉えておく必要があります。
広告主の視点では、FreeプランとGoプランの利用者という前提を踏まえたうえで、自社が届けたい層とどの程度重なるかを検討することになります。対象プランの範囲は今後変更される可能性もあるため、出稿を決める段階で最新の情報を確認することが欠かせません。
出稿後の効果測定の仕組み
ChatGPT広告の効果測定には、Conversions APIとピクセルベースの計測ツールが導入されています。広告主が自社サイトでの購入やリード獲得、会員登録といった成果を、ChatGPT側の管理画面と連携させて把握できるようにする仕組みです。
会話の内容そのものが広告主に渡されるわけではなく、集計されたパフォーマンス指標として提供される設計になっています。個々のユーザーの会話履歴にアクセスできる仕組みではない点は、プライバシー配慮の観点から明記されている内容です。
計測の実装は、Conversions APIやピクセルの設置作業をともなうため、Webサイト側の計測環境が整っていることが前提になります。すでにほかの広告媒体でConversions APIに類する計測を導入している場合は、既存の実装を流用できる部分もあると考えられます。
Conversions APIという計測手法自体は、ChatGPT広告に限らず複数の広告プラットフォームで採用が進んでいる仕組みです。ブラウザ側のCookieやピクセルだけに頼らず、サーバー側から成果データを送信することで、計測の抜け漏れを減らす狙いがあります。ChatGPT広告における実装も、この考え方に沿った設計になっていると見られます。
自社サイトの計測タグやコンバージョン地点の設計がすでに整理されている広告主であれば、新しい媒体を追加する際の実装負荷は比較的抑えられます。逆に、コンバージョンの定義そのものが曖昧な場合は、ChatGPT広告の計測を導入する前に、まず自社サイト側の計測設計を見直しておいたほうが遠回りになりません。
参考:New ways to buy ChatGPT ads
出稿前に確認しておきたいポイント
ChatGPT広告への出稿を検討する際は、窓口選びだけでなく、社内の関係部門と共有しておくべき確認項目が複数あります。請求主体の所在地、窓口の選び方、課金方式、対象プラン、計測環境の5点を、申し込みを進める前に整理しておく必要があります。
請求主体の所在地要件を満たしているか
出稿の費用を請求される法的主体が、ヘルプセンターの対応国一覧に掲載された国に所在しているかは、最初に確認すべき項目です。海外に親会社や関連法人がある場合は、どの法人名義で契約するかによって結論が変わる可能性があるため、契約実務を担う部門への早めの確認が欠かせません。
窓口を代理店経由にするかセルフサーブにするか
既存の代理店との関係や社内の運用体制から、どちらの窓口を使うかを判断します。代理店にすでに複数の媒体を任せている場合は同じ窓口にまとめて相談できる可能性がある一方、自社で運用体制を持てるのであればセルフサーブのほうが意思決定のスピードを保ちやすくなります。
課金方式をCPMとCPCのどちらにするか
自社のキャンペーン目的が認知拡大なのか、クリックや流入といった成果重視なのかによって、選ぶべき課金方式が変わります。目的をあいまいにしたまま出稿を始めると、成果の評価基準も定まらなくなるため、社内で目的をひとことで言い切れる状態にしてから進めることをおすすめします。
対象プランの利用者層と自社のターゲットが合っているか
広告が表示されるのはFreeプランとGoプランの利用者に限られます。自社が届けたいユーザー層がこの範囲とどの程度重なるのかを事前に検討しておかないと、出稿したあとに想定していた層に届いていないという状況になりかねません。
計測環境の実装準備ができているか
Conversions APIやピクセルの実装には、自社サイト側のコンバージョン地点の整理が前提になります。すでに他媒体で同様の計測を導入している場合は実装の負荷を抑えられますが、コンバージョンの定義自体が曖昧な場合は、ChatGPT広告の計測を導入する前に自社サイト側の計測設計を見直しておくほうが手戻りが少なくなります。
よくある質問
ChatGPT広告の出稿を検討する過程では、窓口の選び方や日本での対応可否、課金方式、表示対象のプランについて、繰り返し挙がる質問があります。ここまでの内容を踏まえ、それぞれ結論から短くまとめます。
ChatGPT広告は誰でも出稿できますか
企業などの広告主であれば、代理店パートナー経由かセルフサーブのAds Manager経由のいずれかで出稿を検討できます。ただしセルフサーブは請求主体の所在国が対応国一覧に含まれていることが条件で、対応していない国はOpenAI担当チームや代理店経由のみとなります。
日本から出稿する場合、どちらの窓口を選べばよいですか
既存の代理店に運用を任せたい場合は代理店パートナー経由、自社で直接運用したい場合はセルフサーブのAds Manager経由が選択肢になります。日本はセルフサーブの対応国一覧に含まれているため、いずれの窓口も検討できます。
CPMとCPCはどちらを選ぶべきですか
広告主が重視する成果指標によって変わります。表示回数を重視する認知目的であればCPM、クリックや流入を重視する場合はCPCが選択肢になります。具体的な条件は管理画面上の最新情報で確認する必要があります。
広告はどのプランの利用者に表示されますか
FreeプランとGoプランの利用者に表示される仕組みです。GoプランよりさらにChatGPTを使い込む上位の有料プランの利用者には、現時点で広告が表示される設計にはなっていません。自社が届けたい層とこの範囲が重なるかを事前に確認しておく必要があります。
効果測定はどのように行いますか
Conversions APIとピクセルベースの計測ツールを使って行います。自社サイトでの購入やリード獲得といった成果を、集計されたパフォーマンス指標としてChatGPT側の管理画面と連携させて把握する仕組みです。
まとめ
ChatGPT広告への出稿は、代理店パートナー経由とセルフサーブのAds Manager経由という2つの窓口に分かれます。日本はセルフサーブの対応国一覧に「Available」として掲載されていますが、請求主体の所在地要件を満たしているかを最初に確認しておく必要があります。
課金方式はCPMに加えてCPCが選べるようになり、効果測定にはConversions APIとピクセル計測が導入されています。広告の表示対象はFreeプランとGoプランの利用者に限られる点も、狙いたい層と合っているかを判断する材料になります。
ベータ版という位置づけである以上、条件や仕様は今後も更新されていくと見込まれます。出稿を具体的に検討する段階では、本記事で整理した内容を出発点としつつ、ads.openai.comやヘルプセンターの最新の記載を都度確認しながら進めることをおすすめします。
新しい広告媒体への出稿は、社内の確認事項を洗い出す段階で足踏みしがちです。窓口の選定から社内の運用体制づくりまで一緒に整理したい場合は、malnaへのお問い合わせからご相談ください。媒体選定から配信設計まで、伴走する形でご支援しています。
AIを使える人材が社内にいない場合
出稿の窓口や条件の整理はついた。でも、実際にアカウントを開設して設定を動かし、運用に乗せる人が社内にいない。
新しい広告媒体の立ち上がりの速さは、最初の設定と検証を誰が担うかで大きく変わるのではないでしょうか。malnaでは、AI活用の実務経験を持つ人材をご紹介するAIタレント名鑑を運営しています。採用ではなく業務委託として、週1日から相談いただけます。
関連記事:ChatGPT広告とは|2026年8月11日から日本で提供開始【仕組み解説】
関連記事:【完全解説】成果が出やすいWeb広告の選び方 | 最適な媒体や配信面とは?
出稿先が定まった後も、費用の仕組みや効果測定をどう自社の運用に落とし込むかは別の課題として残ります。実際の出稿設計から効果測定の運用まで、踏み込んだ段階で相談することもできます。
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